2021年6月1日、ソフトバンク竹芝本社内に開設されたExecutive Briefing Center(EBC)。AI、IoT、5Gなどを活用した最新ソリューションが展示されており、DXに取り組む多くのエグゼクティブが、視察や商談のために訪れています。
そんなEBCには、来訪されたお客さまにソリューションの説明やデモンストレーションを行う専任スタッフであるExcective Briefing Program Specialist(EBPS)が存在します。EBCのコンセプトである「お客さまの事業成長に向けた議論」のためにどのようなことをしているのか。EBPSメンバーに話を聞きました。
EBCについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
話を聞いたEBPSメンバー
法人事業統括 法人マーケティング本部 マーケティングコミュニケーション統括部 エグゼクティブブリーフィングセンター オペレーションプランニング課
島田 早織(しまだ・さおり)
2021年3月に客室乗務員として働いていた全日本空輸株式会社(ANA)からソフトバンクへ出向。EBC専任スタッフとして勤務している。
内山 智尋(うちやま・ちひろ)
同じく、2021年3月に客室乗務員として働いていたANAからソフトバンクへEBC専任スタッフとして出向中。
松崎 史佳(まつざき・ふみか)
2019年からソフトバンクで働いており、「5G×IoT Studio」での勤務を経てEBC専任スタッフへ。
丁 雨迪(て・うてき)
2019年からソフトバンクで働いており、「5G×IoT Studio」での勤務を経てEBC専任スタッフへ。
メンバー同士で連携して、展示ソリューションをご案内
今日はよろしくお願いします。まずは、皆さんの日々の業務内容から教えてください。
EBCを来訪されたお客さまのご案内、展示ソリューションの説明やデモなどが主な業務内容です。通常は1日当たり2~3組のお客さまがいらっしゃいますね。
1日の流れとしては、出社すると展示ソリューションの立ち上げ作業を行います。続いて、当日いらっしゃるお客さまの確認や説明内容の確認。そして新型コロナウイルス感染拡大防止のために、施設内をアルコール消毒するなどの準備を行い、お客さまをお迎えするという感じです。
時間に余裕があるときは、展示ソリューションの勉強やトークの練習もしてるよね。
EBCの展示ソリューションは常時60~70くらいあって、ラインアップも変わっていくので覚えることがたくさんあるんです。お客さまに説明するためにも、予習・復習は欠かせません。
島田さんと内山さんは、2月までANAで客室乗務員をされていたんですよね? IT関連は詳しいんですか?
いえいえ、全く詳しくなくて、ゼロから勉強しました!
知らない専門用語も多くて、最初は戸惑いましたね。
まずは説明資料を読み込んで、分からないところを自分で調べて、それでも分からないときは、ソリューションの担当者に直接連絡して教えてもらっています。
勉強しているうちに、知っていること同士がつながっていって、少しずつ知識として身についていきました。基本的にはお客さまの質問にも自分たちでお答えしていますが、専門的な話になりそうなときは、ソリューションの担当者も同席してくれるので心強いです。
展示物が多いとのことでしたが、それぞれの得意分野があるんですか?
多少ありますね。私の場合は、以前から担当していたこともあって5Gやスマートシティ関連が得意分野です。
お客さまから難しい質問があった際は、一番詳しい人が答えることもあります。このメンバーならお互いの目を見れば、サポートが必要なのか分かるようになりました。もちろん、私がサポートしてほしいときも分かってくれます!
分かる、分かる。
その場で即答できなくても、別のメンバーがバックヤードに戻って調べておいて、お客さまが帰られる前に「先ほどの質問ですが……」とお答えすることもあります。「えっ、もう分かったの?」と驚いていただけることも多いですね。
チームワーク抜群ですね。
普段から一緒に社員食堂にも行ったりして会話もしていますし、この数カ月でチームワークは間違いなく上がってますね。ちなみに客室乗務員はフライトに応じて一定期間ごとにチームメンバーが変わるので、私は同じメンバーとずっと仕事をすることがとても新鮮でした。
「画像認識 × おでん=?」対話の中から新しいアイデアが生まれる
EBCに来訪されたお客さまの反応はいかがですか?
デモなどでソリューションを体験してみて驚いたというお客さまは多いです。事前に口頭で聞いていたり、資料を読んだりしていても、目の前で実際に見るのと印象が違うのだと思います。最近はオンライン商談も増えていますが、こういうところは対面式のメリットですよね。
私は、何気ない会話の中に、お客さまの本質的な課題につながるような言葉が含まれていることが印象に残っています。
お客さまに同行しているソフトバンクの担当営業も、よくそんなふうに言ってくれるよね。「お客さまの課題解決のヒントになるようなコメントを聞けた!」と。
そうなんですよね。場合によっては、お客さまご自身でも気付いていなかったようなことをお聞きできることもあるし、改めて対話の大切さを実感しています。
EBCは単なるショールームではなくて、「お客さまと対話する」というコンセプトを持った施設。だから対話をとても重視しているんです。
対話の中から思いもよらないようなアイデアをいただくこともありますね。私が印象に残っているのは、顔認証ソリューションの画像認識技術を説明したときに、うどんのフランチャイズを展開している企業のトップの方が「おでんの煮崩れチェックに使えそうだね」とおっしゃっていただいたことです。
開発担当者も考えたことがないような画像認識技術の活用方法で、それを聞いて他のお客さまも次々とアイデアをお話しされました。対話って本当に大切だなと実感した出来事です。
対話の中から思いもよらないようなアイデアをいただくこともありますね。私が印象に残っているのは、顔認証ソリューションの画像認識技術を説明したときに、うどんのフランチャイズを展開している企業のトップの方が「おでんの煮崩れチェックに使えそうだね」とおっしゃっていただいたことです。
開発担当者も考えたことがないような画像認識技術の活用方法で、それを聞いて他のお客さまも次々とアイデアをお話しされました。対話って本当に大切だなと実感した出来事です。
対話を生むためには、話し方やタイミングも重要です。自分が説明しているときはお客さまの表情から、熱の入り具合や興味の有無を推測。ご質問をいただいたときは、お客さまの言葉の端々から、何をお聞きになりたいのかを感じ取るように意識しています。
この「言葉の端々からお客さまの意図を感じ取る」は、ANAで客室乗務員をしていたときにも意識していたこと。それが今、生かせていると感じています。
対話を生むためには、話し方やタイミングも重要です。自分が説明しているときはお客さまの表情から、熱の入り具合や興味の有無を推測。ご質問をいただいたときは、お客さまの言葉の端々から、何をお聞きになりたいのかを感じ取るように意識しています。
この「言葉の端々からお客さまの意図を感じ取る」は、ANAで客室乗務員をしていたときにも意識していたこと。それが今、生かせていると感じています。
なるほど。
お客さまとの対話を生み出すために、あえて説明を少なめにすることもあります。ソリューションについて説明できる内容が100くらいあるとしたら、説明するのは50くらいに留めておいて、残りはお客さまの質問を受けながら答えていったりしますね。
洗練されていながら、リラックスして会話を楽しめる空間に
EBCには、企業のエグゼクティブも来訪されると思いますが、特別に意識していることはありますか?
「Executive Briefing Center」という名前にふさわしい、洗練された空間を提供できるように努めています。温度管理、衛生管理の徹底はもちろん、正しく丁寧な言葉遣いや所作を心掛けています。
鞄の受け渡しなどは、客室乗務員時代にやっていた「人、物、人」を意識。お客さまにアイコンタクトしてから鞄を渡して、改めてお客さまを見る。丁寧な印象を感じていただけるんです。
「Executive Briefing Center」という名前にふさわしい、洗練された空間を提供できるように努めています。温度管理、衛生管理の徹底はもちろん、正しく丁寧な言葉遣いや所作を心掛けています。
鞄の受け渡しなどは、客室乗務員時代にやっていた「人、物、人」を意識。お客さまにアイコンタクトしてから鞄を渡して、改めてお客さまを見る。丁寧な印象を感じていただけるんです。
「人、物、人」久々に聞いた(笑)。一方で、リラックスして対話をしていただくために、肩肘を張らずくつろげるような場所にもしたいと思っています。相反するように感じるかもしれませんが、それを共存させることが私たちの使命です。
実は、あえて服装もカジュアルにしているんです。音が出て、そちらに意識がいってしまうので、ヒールがある靴を履くのも避けていますね。
確かに、皆さんカジュアルな服装だなと思いました。
「説明員」という感じではなく、お客さまに気軽に話しかけていただきたいと思って少しカジュアルにしています。
私たちから、ソリューション以外の雑談などもさせていただいています。島田さんと内山さんは、雑談をするときも本当に違和感がなく自然に話しかけるんですよね。見ていてすごく勉強になります。
最後に、今後の目標を教えてください。
そうですね。説明するときのトークは、もっとレベルを上げていきたいですね。デモの方法もまだまだ良くできると思います。
実際にデモの方法も変わってるよね? というか、すごく変わる。
変わりますね。もう慣れましたけど(笑)。
最初は普通に「えっ、もう変えちゃうの?」と驚いたけど、より良い方法に変えていこうというソフトバンクの文化なので、個人的にはいい意味で勉強になっています。
お客さまに応じて、その場でプログラムを変更したり、もっと柔軟に一番良い体験をお届けしていきたいですね。
EBCはソリューションを導入していただくことだけが目的ではありません。お客さまに、ご自身の課題や会社のビジョンをざっくばらんに語っていただける場所にしたい。そのためにストーリー性を伴った体験をしていただけるEBCを目指していきたいと思っています。
まとめてくれてありがとう!
EBCについて詳しく知りたい人はこちらをチェック!
(掲載日:2021年10月11日)
文:ソフトバンクニュース編集部