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子どもにお金の説明できますか? 投資教育のためにこれだけは知っておきたい基礎知識

子どもにお金の説明できますか?投資教育のためにこれだけは知っておきたい基礎知識

唐突ですが、子どもとお金の話をしたことはありますか? 日本は欧米に比べて投資教育が遅れていると言われています。学校教育でお金や投資が題材にされず、家庭内でも全く触れられることなく成長すると、お金や投資に関する理解度が低いまま大人になってしまうことが懸念されています。

今回は、子どもと投資や資産形成の話をするために親としてどんな基礎知識が必要なのか、また、親子で一緒に投資を学ぶ方法をファイナンシャルプランナーの高山一恵さんに伺いました。

目次

話を聞いた人:高山一恵さん

高山一恵さん

2005年に女性向けFPオフィス、エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務め、退任後はMoney&Youの取締役に就任。「FP Cafe」や女性向けマネーメディア「Mocha」を運営し、講演・執筆・相談業務に従事。『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)、『やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方』(きんざい)など著書多数。

日本の投資教育は遅れている?

日本の投資教育は遅れている?

お金は私達の生活と密接に関わっていますが、貯蓄や年収、資産運用など、お金に関する話はなかなか人に相談することができず、お金に関する知識を十分に持っていない人が多い現状があります。

2021年に証券会社が中学生または高校生の子どもがいる世帯を対象に「金融教育」に関する実態調査(松井証券株式会社調べ)を行ったところ、約8割がお金に関する知識に自信がないと回答しました。

参考:出典:「金融教育」に関する実態調査(松井証券株式会社調べ)

参考:出典:「金融教育」に関する実態調査(松井証券株式会社調べ)

また、同調査では全体の8割が「学校で金融教育をしてほしかった」と回答し、お金について誰にも話すことができない人が全体の半数という結果が示されています。

高山さん

「欧米ではお金の話を家庭内で普通にしますが、日本ではお金の話がしづらい文化があります。家族間だけではなく友人間でも話しづらいと感じている人が多く、学校の家庭科の授業などで、消費者教育の一環で詐欺やクーリングオフについて学ぶ機会はあっても、家計管理、貯蓄、クレジットカードや借金など、個人に沿った金融教育がされていないのが現状です」

親からの影響で投資のイメージが決まる?

投資というとリスクの方が気になってしまう人もいるかもしれません。そんなマイナスのイメージは、実は親からの影響も大きいといいます。

「親が株に対してネガティブな考えを持っている環境で育った子どもは、利益が得られる可能性があっていても、投資をすることをためらいがちです。逆に、“投資をやってみたい”と積極的な人は、親から勧められて始めるパターンが多いですね。あとは、職場環境も影響してくると思います。投資をしている人が周りに多ければ、踏み出すきっかけになります」

2022年4月から高校の家庭科の授業で「資産形成」が盛り込まれることに

生活保障や社会保険など、今までは国や会社のセーフティーネット制度に頼る傾向が強かった日本ですが、2022年4月から高校の家庭科の授業に「資産形成」が盛り込まれるなど、教育現場の風向きが少し変わってきています。

「若い世代ほどお金に関する危機感が強く、自分たちの力でなんとかしていかなくてはという意識が強まっていると思います。日本の税制は所得が多くなればなるほど税率が高くなる累進課税制度のため、所得が多いほどたくさん税金が引かれますし、給付金がもらえないという現状もあります。コロナ禍での経済的な不安や将来に備えるために、子どもの頃から金融教育をして資産形成への理解を深めることが大切です」

子どもと投資の話をするなら、親としてどんな基礎知識が必要?

子どもと投資の話をするなら、親としてどんな基礎知識が必要?

前述した通り、2022年4月からは高校で「資産形成」の授業が盛り込まれますが、子どもの投資に関する意識を促すきっかけをもっと早いうちに作っておきたいと考える親もいるのではないでしょうか。また、お金に関する知識を子どもに伝えるために、自分自身が勉強しなければと考える親もいることでしょう。

高山さん

「子どもに資産形成の大切さについて教えるためには、教える側である親も基礎知識が必要になります。キャッシュレス化が進み、お金の使い方も時代とともに変化しています。プリペイドカードや電子決済に関する知識、株式、投資信託など投資の基本的な知識、さらに、家計の支出や預貯金、子どもがクレジットカードを持つ場合は借金に関する知識も必要になります。特にクレジットカードなどのキャッシュレス決済は明細を見ると自分が想定していた額より多かったりと、自分が思っている以上に使いすぎてしまうこともあるので、早いうちから子どもにお金に関する危機管理意識を持たせることも非常に重要です。親側も子どもと一緒に一から学ぶつもりで基礎知識を身につけていくことが大切です」

キャッシュレス決済については、成年年齢の引き下げにより、18歳になるとクレジットカードを作れるようになります。今後の経済状況をニュースや新聞などでチェックしながらアドバイスできるようになれば、知識も自然に増えていくでしょう。

  • 記事中に掲載しているスマートフォンやパソコン、グラフなどの写真はイメージです

投資はどんなものなのか、子どもと一緒にスマホ投資で体験!

PayPay証券での取引イメージ。シンプルな画面なので、子どもでも感覚的に操作ができる

PayPay証券での取引イメージ。シンプルな画面なので、子どもでも感覚的に操作ができる。(画像はイメージです)

高山さん

子どもにお金に関する意識や知識を持ってもらうためには、親が子どもと一緒に学ぶ意識を持つことも重要なポイントです。投資とはどんなものなのか、実際にやってみながら覚えたいという方は、スマホで手軽に投資ができる「スマホ投資」があります。親子でスマホ投資を体験する際は、以下のポイントを意識すると投資や金融、経済への理解が深まります。

①経済の流れを考えて投資する

「スマホ投資は、若いうちから投資に慣れ親しむという点でもおすすめのツールです。例えば、親子で一緒に投資する銘柄を考えるのもいいですよね。好きなアニメの映画がヒットしているのであれば、上映している映画館やコラボ商品のお菓子メーカーがもうかっているかもしれないと仮説を立てて、それらの企業の株を買ってみるなど、自分たちの興味のある範囲から投資先を決めると経済の流れや投資について楽しく学べます」

②投資先に応援したい企業を選ぶ

「簡単に投資できるスマホ投資は、投資額が少額からチャレンジできるというメリットがあります。日常生活でスマホを使うことが多い若い世代は、スマホ投資に対して適応しやすい点も魅力です。好きなブランドやメーカーなど、応援したい企業を選ぶことで経済動向に興味を持つきっかけになり、投資をしながら金融知識を身につけられます」

ポイント投資もおすすめ

「子どもと一緒に投資をするなら、ポイント投資もおすすめです。PayPayなら買い物で貯まったPayPayポイントを運用することができます。運用で増えた分はまた買い物にも使えます。

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子どもと一緒にスマホ投資をする際の注意点

子どもと一緒にスマホ投資をする際の注意点

高山さん

子どもと一緒にスマホ投資を体験する際の注意点は以下のものが挙げられます。

①投資のリスクについて事前に親子で話し合っておく

「投資は、未成年でもできますが、始めるときに多数の証券会社で基本的には親権者の許可が必要になります。投資は必ず利益を得られるわけではなく、損失があることについても、事前に伝えることが大切です。親が代理で行う場合は投資のリスクについて親子間で話し合いながら、まずは少額からスタートできる投資を選ぶようにしましょう」

②多額の投資をしないように上限金額を決めておく

「子どもに正しい金融知識を教えるためにも、投資については親がサポートしながら一緒に行う必要があります。投資する際は多額の投資をしないように、あらかじめ上限金額を決めておくようにしましょう。心配するあまり、子どもの選択に口を出しすぎてしまいがちですが、投資はリスクが伴う点を意識しつつ、子どもへ適切な助言やサポートをしながら一緒に経験していきましょう」

③没頭しすぎないようにする

「子どもに投資について教える際は、楽しい反面やりすぎてしまうと危険な側面がある点をしっかりと教えることが大事です。ギャンブル的な楽しさではなく、自分が投資したお金が経済を発展させていくという長期投資の大切さを教えたいですね。」

子どもと一緒に投資について学ぼう

子どもと一緒に投資を体験することで、世の中のお金の流れを実践的に身につけることができます。普段からニュースを見て経済の動向に注視し、家族間で積極的にお金の話をしていけば、子どもは自然とお金の動きについての理解が深まっていきます。子どもが小さいうちから、お金の使い方や投資についての知識を一緒に学べる環境づくりを意識してみましょう。

(掲載日:2022年2月22日)
文:川添祥子
編集:エクスライト

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