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「LEITZ PHONE 2」で街歩き。ライカならではのフィルムカメラの魅力をスマホで体験

「LEITZ PHONE 2」で街歩き。ライカならではのフィルムカメラの魅力をスマホで体験

デジタル全盛期の現代で、あえてアナログなフィルムカメラを使用する人が、若い世代を中心に増えています。何気ない日常の温度感や質感を記憶してくれるフィルムカメラは、スマホを駆使する若者たちの新しいツールになっています。そんな中、100年以上の歴史を持つドイツの老舗カメラメーカー、Leica(以下、ライカ)から、2世代目となる「Leitz Phone 2」が登場。第1世代の「Leitz Phone 1」から、さらにアップデートしたデザインやカメラ性能。ライカの哲学を継承し、妥協のないハイクオリティなスマホに仕上がっています。

今回は、雑誌や広告など幅広いメディアで活躍しながら、フィルムを中心とした自身の作品も積極的に発表している写真家・嶌村吉祥丸さんが「Leitz Phone 2」を持って街を撮影。フィルムカメラとの違いやライカのスマホで撮る楽しさを教えていただきました。

目次

嶌村吉祥丸(しまむら・きっしょうまる)さん

ライカを愛用するアーティスト 嶌村吉祥丸(しまむら・きっしょうまる)さん

東京生まれ。国内外問わず活動し、ギャラリーのキュレーターも務める。主な個展に “Unusual Usual” (Portland, 2014)、 “Inside Out” (Warsaw, 2016)、 “photosynthesis” (Tokyo, 2020)など。

ありふれた日常がまるでアートのように。「LEITZ PHONE 2」で街歩き

ありふれた日常がまるでアートのように。「LEITZ PHONE 2」で街歩き

今回ご登場いただくのは、国内外で活躍するアーティスト・嶌村吉祥丸さん。デジタルカメラだけでなく、フィルムカメラで撮影した作品も多く発表し、若い世代を中心に支持されています。

そんな嶌村さんが普段から愛用しているフィルムカメラ「ライカM6」と、ソフトバンクから新しく発売された「Leitz Phone 2」を携えて、何気ない日常の風景撮影していただくことに。一体どのように街が写し出されるのでしょうか?

今回街歩きしたのは、嶌村さんご自身がオーナーを務める「same gallery」周辺。生まれ育った場所の近くでなじみが深いエリアだそう

今回街歩きしたのは、嶌村さんご自身がオーナーを務める「same gallery」周辺。
生まれ育った場所の近くでなじみが深いエリアだそう

「Leitz Phone 2」モノクロームで撮影。ハッとするような美しい光と影のコントラストも緻密に描写されている

「Leitz Phone 2」のMONOCHROMEで撮影。
ハッとするような美しい光と影のコントラストも緻密に描写されている

「Leitz Phone 2」オリジナルモードで撮影。植物のさまざまな緑色や陰影を忠実に表現している

「Leitz Phone 2」のオリジナルモードで撮影。
植物のさまざまな緑色や陰影を忠実に表現している

 ありふれた日常がまるでアートのように。「LEITZ PHONE 2」で街歩き

「Leitz Phone 2」NOCTILUX 50で撮影。ライカのレンズならではのボケ感でしっかりと奥行きを表現

「Leitz Phone 2」のレンズモードNOCTILUX 50で撮影。
ライカのレンズならではのぼけ感でしっかりと奥行きを表現

フィルムカメラでも「Leitz Phone 2」でも軽快にシャッターを切る嶌村さん

フィルムカメラでも、「Leitz Phone 2」でも軽快にシャッターを切る嶌村さん

ライカM6で撮影。フィルムならではの温かみと色のコントラストが綺麗になじんでいる

「ライカM6」で撮影。
フィルムならではの暖かみと色のコントラストがきれいになじむ

ライカM6で撮影。差し込むやわらかな光と影を繊細に捉えている

「ライカM6」で撮影。
差し込む柔らかな光と影を繊細に捉えている

普段から街を歩いて撮影することはありますか?

はい。カメラは軽くて手になじむコンパクトなものを持ち歩いています。普段使っているスマホで撮影することも多いです。

街や日常の風景を撮影していて、「写真に収めたい」と心惹かれる瞬間は、どんなときでしょうか?

撮影をするとき、何がトリガーになって撮りたいと思うのかは自分でも分かりません。例えば、先日アムステルダムに行ったときは、美術館の前の広場にスケートリンクができていたのですが、そこでさまざまな人たちが滑っている姿を2時間以上ずっと撮っていました。なんだか撮らざるを得ないから撮るという感覚なんです。通りすがりにパッと撮ることもあるのですが、その時期や瞬間ごとに興味があるものを撮っている気がします。

直感を大切にされているんですね。

ただ、街で撮った風景や人物を作品として出す上では、人が嫌だと思う可能性があるものは無理して撮らないようにすることは意識しています。撮った写真を見返すと、人の後ろ姿ばかりなのですが、ただ人が自然に存在している様子に興味があるので、声をかけてまで人を撮ることはほとんどありません。

カメラのレンズ交換を指先ひとつでできる感覚がうれしい

カメラのレンズ交換を指先ひとつでできる感覚がうれしい

今回嶌村さんには「Leitz Phone 2」を通して、さまざまな日常の1コマを撮影していただきました。「Leitz Phone 2」の仕上がりや使い心地、性能など、使用してみて感じたことを教えてもらいました。

「Leitz Phone 2」を実際に使用してみていかがでしたか?

普段自分が使っているスマホより一回り大きかったので、画面が見やすかったです。画面をタッチする以外に、スマホ本体の右側面のボタンを押してもシャッターが切れる。細かい部分ですが、左利きの人も使用しやすそうだなと思いました。本体やカバーの洗練されたデザインもライカらしいと思います。

付属のスマホカバーやレンズキャップには定番のライカロゴが

付属のスマホカバーやレンズキャップには「ライツ(Leitz)ロゴ」が

「Leitz Phone 2」のカメラ性能で印象的だったのはどの部分でしょうか?

カメラのレンズを付け替えるような感覚で、焦点距離を指先ひとつで変えることができるのは画期的でした。従来のスマホだと2倍、5倍、10倍とズーム比を選択するような仕様になっていることが多いですが、写真をやっている人にとっては、この「Leitz Phone 2」の28mm、35mm、50mmという焦点距離表記は写真を撮る上で分かりやすいと思います。

普段からフィルムカメラを使っている方ならではの視点ですね。
今回「Leitz Phone 2」に新しく追加されたフィルター「Leitz Tones」や3種類のレンズモード「Leitz Looks」を試していただきましたが、嶌村さんのお気に入りのポイントを教えてください。

フィルターの中では「MONOCHROME」が気に入っています。撮っている時点から現像後のライカの質感がそのまま表現されているように感じました。また、ライカの中でも特徴的なレンズである「NOCTILUX 50」がスマホに落とし込まれていることによって、独特のぼけ感をスマホでも表現することができ、モードを切り替えるだけでとても印象的な写真になりました。

嶌村さんは普段からスマホでもよく写真を撮るそうですが、スマホで撮影する写真の楽しさはなんでしょう?

35mmフォーマットのカメラよりもサイズが大きい中判カメラを持っていると、いかにも「写真を撮っている人」に見えると思うんです。もちろんそれが良いときもあるのですが、スマホでしか撮影できない距離感や自然な風景があると感じます。自分たちの日常にあるツールだからこそ、飾らない表情が撮れるのはスマホの利点だと思います。スマホのなかにライカがある「Leitz Phone 2」は、スマホならではのリアルな距離感と、画質の良い写真的な撮影を両立することができそうです。

アナログの「不便さ」を楽しむ。今、フィルムカメラに惹かれる理由とは?

「不便」だからこそのアナログなフィルムカメラの魅力

フォトグラファーには、仕事ではデジタルカメラ、プライベートではフィルムカメラを使い分けている人もいます。今、アナログなフィルムカメラに惹かれる理由や、フィルムカメラとの出会いについて嶌村さんに語っていただきました。

フィルムカメラのどのようなところに魅力を感じますか?

フィルムカメラはデジタル世代にとっては不便なことが多いですよね。でも、その不便さこそがフィルムカメラの良さと捉えることができると思います。デジタルと違って、その場で撮影したものを確認できないことや、簡単にISOを変えることができないこと、デジタル世代から見た視点ではさまざまな制限がかかっているように思えます。だからこそ1枚の写真に集中できますし、制限されていること自体も魅力なのではないかと思います。

ハンドリングができないからこその楽しさがあるんですね。嶌村さんは、もともとデジタルから写真を始めたそうですが、フィルムカメラとの出会いを教えてください。

アメリカ・オレゴン州のポートランドの道端で出会ったフォトグラファーがフィルムカメラで撮影をしていて、僕も撮ってみたいなと思いました。それで自分の誕生日をきっかけにニコンのエントリーモデルのフィルムカメラを買いました。

デジタルとはまったく異なる扱い方をしなければならないので、最初は慣れるのに必死でした。フィルムカメラで写真を撮ろうとすると、良くも悪くも1枚に対して過度に大事に撮ってしまうんです。先ほど1枚に集中できると話しましたが、特別なものと感じているうちは、まだ自分のツールになっていないと感じていました。

フィルムカメラと出会い、撮影を積み重ねていく中で、ライカのカメラを手にしたきっかけはなんですか?

ライカを初めて手にしたのは20歳を過ぎた頃でした。1984年に誕生してから多くの写真家に愛されてきたレンジファインダーカメラ「ライカM6」にピンときました。この「ライカM6」をはじめ、コンパクトやデジタル、コラボレーションモデルである「ライツミノルタ」を合わせて、現在は5台のライカを所有しています。

  • 異なる2点からの見え方の差で、距離を測りピントを合わせる仕組みのカメラ

嶌村さんが普段から愛用しているという「ライカM3」(左)と「ライカM6」(右)

嶌村さんが普段から愛用しているという「ライカM9-P」(左)と「ライカM6」(右)

いろいろな種類のライカを使用してた、嶌村さんが考える、ライカのフィルムカメラにしかない魅力はなんだと思いますか?

ライカのフィルムカメラはレンジファインダーがゆえに、基本的に70cmまでしか被写体に寄れないんです。だからこそ被写体との距離感が制限される。一眼のようにのぞいたままの像が撮れるわけではなく若干のズレがあるので、すごく “写真的” なんです。だからこそファインダーをのぞいているようで現実と写真の中間に位置した視点を持っているという感覚になります。

例えば、人を撮影するときにレンズを見てくださいと言うと、一眼だとレンズ越しに目が合うのですが、レンジファインダーだと目が合わないので、人とのコミュニケーションが全く変わる気がします。

フィルムカメラとスマホの良さを凝縮。ライカの世界観を堪能できる一台

今回嶌村さんに街を歩いて撮影していただいた「Leitz Phone 2」とライカのフィルムカメラでは仕上がりにどんな違いがあるのでしょうか?

嶌村さんも愛用するメーカーであるライカのスマホ「Leitz Phone 2」とライカのフィルムカメラで撮り比べてみて、いかがでしたか?

「Leitz Phone 2」は、カラー、モノクロともに色や明るさを表す段階数が豊かで、フィルムトーンのような落ち着いた印象がありました。フィルムカメラと同じように、スマホ上でもさまざまなレンズを付け替え、フィルムを入れ替える感覚で、多様なアプローチができる楽しさがあると思います。

左は「Leitz Phone 2」モノクロームで撮影。NOCTILUX 50によるライカ独特のボケ感と雨粒まで捉える高性能な描写力がわかる。右はライカM6で撮影。フィルムカメラでも「Leitz Phone 2」でも綺麗なボケ感やモノクロフィルムならではのシャープさが際立っている

左:「Leitz Phone 2」MONOCHROME、右:「ライカM6」
いずれもきれいなボケ感やモノクロフィルムならではのシャープさが際立っている。特に「Leitz Phone 2」ではしっかりとしたボケ感と高性能な描写力が特徴的

フィルムカメラ愛用者でも使ったことがない人でも、気軽にライカの世界観を体感できそうですね。

そうですね、「Leitz Phone 2」はオリジナルモードの時点で他のスマホとは違った画づくりをしているな、という印象だったので、フィルターを使用せずオリジナルモードで撮影しても、十分にライカらしさが出ると思います。

1世代目からさらにパワーアップして登場した「Leitz Phone 2」はいかがでしたか? この一台があれば、ライカのフィルムカメラとスマホ両方の魅力を堪能できます。フィルムで撮る楽しさを指先ひとつで楽しめる「Leitz Phone 2」で、ぜひお気に入りの1枚を撮影してみてください。

(掲載日:2022年12月19日)
写真:山野一真
文:飯嶋藍子
編集:エクスライト

あなただけの写真の旅を。「LEITZ PHONE 2」

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