2023年6月にソフトバンク株式会社は、世界の代表的なESG指数である「Dow Jones Sustainability Index」(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス、以下「DJSI」)の「World Index」の2022年度構成銘柄の見直しに伴い、「Dow Jones Sustainability World Index」(以下「DJSI World)」に初めて選定されました。
サステナビリティに対する企業の取り組みが投資においても重要視されています。ESG指数の「DJSI」とはどのようなものなのでしょうか。
関連プレスリリース
- ESG指数の「DJSI World」の構成銘柄に初選定 (2023年6月22日ソフトバンク株式会社)
企業や投資家にとって重要とされる世界的なESG指数
世界的なESG指数として、企業や投資家にとって重要な情報とされているDJSI。米国のS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社(S&P Dow Jones Indices LLC)とスイスのロベコサム社(RobecoSAM AG)が1999年から提供しているESG投資の代表的な指数です。
DJSIの構成銘柄は、世界の時価総額上位3,500社を評価対象に、毎年各産業グループの上位10%が「DJSI World」として選定されています。ソフトバンクは、2021年、2022年と2年連続でDJSIのアジア・太平洋地域の企業で構成される「DJSI Asia Pacific Index」に組み入れられていましたが、2022年度に日本国内で選定された企業の中で最高スコアを獲得し、「Telecommunication Services」の産業グループにおいて、「DJSI World」に日本で唯一選定されました。
DJSIでは、主に次のような企業活動について、定量的に評価されます。
カテゴリ | 評価される企業活動の例 |
環境(Environment) | 気候戦略、生物多様性、資源効率および循環性 |
社会(Social) | 社会的人権、人的資本・能力開発、顧客関係管理・プライバシー保護、ステークホルダーエンゲージメント |
ガバナンス&経済(Governance) | コーポレートガバナンス、情報セキュリティ、サイバーセキュリティ、イノベーション・マネジメント |
ESGとは、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の頭文字を取った言葉で、DJSIでは、企業を「経済」「環境」「社会」の側面から分析し、持続可能性(サステナビリティ)に優れた企業が構成銘柄として選定されます。企業の長期的な成長のためには、この3つの観点から長期的な事業機会や事業リスクを把握する必要があるとされ、DJSIは、ESGを重視する世界中の投資家にとって重要な投資判断基準の一つとされています。
ソフトバンクでは、数年にわたりDJSIの評価項目に関する取り組みを強化してきました。ESGの成果に対する役員報酬の連動性の設定や、女性役員の積極的な起用など経営層も一体となった取り組みや、グループ企業全体で、従業員の人権侵害にあたる項目を点検・改善するなど、約1,000項目にものぼる具体的なアクションを実施し、改善に取り組んできました。
ソフトバンクは「すべてのモノ、情報、心がつながる世の中を」をコンセプトに掲げ、取り組むべき6つのマテリアリティ(重要課題)を定めています。情報・テクノロジー領域でビジネスを推進していくことで、社会や人々の課題を解決することを目指し、企業価値の向上を図ります。
(掲載日:2023年8月22日)
文:ソフトバンクニュース編集部