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スマホを使って部活動をアップデート。ICT活用による卓球指導で地区大会優勝へ

スマホを使って部活動をアップデート。ICT活用による卓球指導で地区大会優勝へ

島根県大田西中学校の卓球部が、ソフトバンクの「AIスマートコーチ」を練習に活用する実証実験を行いました。1カ月のコーチングを経て挑んだ地区大会では、団体戦と個人戦共に優勝。AIスマートコーチ利用中の様子や、さらなる向上のための取り組みについて聞きました。

AIスマートコーチのコンテンツをフル活用して、普段の練習を刷新

AIスマートコーチのコンテンツをフル活用して、普段の練習を刷新

島根県松江市から車で1時間半ほどの場所にある大田西中学校。男子卓球部の顧問である八波直樹先生は、「イマ.チャレコンベンション」でAIスマートコーチを知ったのをきっかけに、部活動にICTを活用することに興味を持ち、実証実験に応募したと言います。2023年1~2月にかけて、AIスマートコーチによる練習を1カ月間実施しました。

AIスマートコーチのアプリには、プロ選手などのお手本動画と利用者自身のフォームの比較機能や、目標管理機能、練習メニュー動画などがそろっています。大田西中学校卓球部では、ウォーミングアップ、当日の練習メニュー説明、フォーム撮影、振り返りと、部活動練習の全てのプロセスで機能をフル活用。実証中に貸与されているタブレット端末の周りに集まり、撮影したフォームのチェックをしながら、生徒同士の意見交換も活発に行われていました。

AIスマートコーチのコンテンツをフル活用して、普段の練習を刷新

八波先生 「生徒同士で動画を撮り、撮影後には動画を見ながらお互いにアドバイスし合うようになりました。普段の練習中にも活発な意見が出るようになり、部活動自体の活性化にもつながったと思います」

質の高い練習の実現により、数カ月後に開催された地区大会でも好成績を残します。団体戦では昨年の2位から優勝を果たし、個人戦シングルスでは昨年に続く優勝。主将と副主将を務めた2人からは、次のような感想を教えてもらいました。

主将の高市さん(左)、副主将の松井さん(右)、いずれも大会当時

主将の高市さん(左)、副主将の松井さん(右)、いずれも大会当時

高市さん 「AIスマートコーチを使用する前はフォームがきれいではなかったのですが、振り返ることで気になる点を改善することができました。高校に進学してもぜひ使いたいです」

松井さん 「プロのお手本と比較することでスイングが無駄に長すぎていたところを改善できました。ウォーミングアップのときにAIスマートコーチで提供されていたフィジカルトレーニングを行うようになったおかげで体力も向上しました」

スマホで専門コーチのレッスンをいつでも学べるアプリ「AIスマートコーチ」

スマホで専門コーチのレッスンをいつでも学べるアプリ「AIスマートコーチ」

「動画で学ぶ、比較する、振り返る」を通してスポーツのスキル向上をサポートするアプリ。お手本動画の閲覧や、そのお手法動画と自分の動きを比較できる分析機能など、基礎からスポーツを学ぶことができます。

AIスマートコーチを
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全体の底上げ後は、スマートコーチでさらに実力を磨く

AIスマートコーチによる日々の活動・練習の改善とその効果を実感したことから、さらなるステップアップとして、オンラインで専門のコーチがレッスンしてくれる「スマートコーチ」により、具体的な指導を受けることになりました。導入を決めた背景を、八波先生はこう振り返ります。

八波先生 「日々の練習の形がルーティン化していたので、新しい練習方法や違う視点からのアドバイスがあるといいなと感じていたところでした。AIスマートコーチ上で指導動画に登場されていた、石田卓球クラブの石田コーチの指導を受けられるということで、サービス利用を決めました」

全体の底上げ後は、スマートコーチでさらに実力を磨く

スマートコーチは、スマホやタブレット端末を使い、知識や経験が豊富な専門のコーチからプライベートレッスンを受けられるサービスです。今回は新たに主将になった2年生の生徒を代表にして、現状の様子を撮影した動画を送り、課題に対する相談を行い、それに対する動画を中心としたアドバイスのやり取りを2カ月の間に約20回実施。「的確なアドバイスをいただくことができた」と、八波先生はコーチングの効果を感じていました。

スマートコーチで石田コーチから指導を受けた渡邊さんは、「これまでは今ひとつピンと来ていないところがあったのですが、AIスマートコーチのアプリにあるプロのお手本はとても参考になりました。それでも、回り込んでのフォアハンドの打ち方が分からなかったのでスマートコーチで相談したところ、とても分かりやすい打ち方や練習方法の動画をいただきました。実践してみたところ、自分でも明らかに上達したと感じます」とスマートコーチによる成果を教えてくれました。

現在の主将の渡邊さん(中央)

現在の主将の渡邊さん(中央)

担当した石田卓球クラブの石田コーチは、大田西中学校卓球部の指導を振り返り、「難しい表現は使わずに、動画で分かりやすく説明することを意識しました。回を追うごとに上達していくのが分かり、どこまで強くなるか楽しみです。一方、サービス利用期間が短い場合は最終的な成果が見られないことがあり残念です。このサービスの認知度があがり、部活動運営の改善が進み、万人に使ってもらえるようになってほしい」と期待を寄せました。

大田西中学校卓球部の実証実験をサポートしたソフトバンクの山口力也は、「AIスマートコーチで基礎を固めて、スマートコーチでさらにレベルアップさせるという形が確認できました。同じ部活動の中でも生徒さんによってレベルが違うので、今後は初級編、中級編といったメニューを拡充させていきたい」と、今回の実証を通して新たな目標へ意欲を見せました。

「AIスマートコーチ」で見つけた課題を「スマートコーチ」で解決

「AIスマートコーチ」で見つけた課題を「スマートコーチ」で解決

スマートコーチは、元プロスポーツ選手やアスリートなど、知識や経験が豊富な専門コーチが動画やチャットなどを活用してマンツーマン指導やグループレッスンをしてくれるサービスです。野球、テニス、バスケットボールといった球技から陸上、フィットネス、ビジネスまで幅広いカテゴリで指導が受けられます。

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(掲載日:2023年10月13日)
文:ソフトバンクニュース編集部