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部活動改革には何が必要? 「イマ.チャレコンベンション2022」で実践事例を共有

部活動改革には何が必要?「イマ.チャレコンベンション2022」で実践事例を共有

日本の中学校の部活動には、教員が土日に関わる時間が10年前と比べて倍増していること、少子化によって部員数が足りず存続が難しい地域があるなどの多くの課題を抱えています。それらの課題を解決するために、全国の学校・教育委員会・地域スポーツ団体が集まったスポーツ庁後援のオンラインイベント「イマ.チャレコンベンション2022」が2022年8月18日に開催されました。イベントに登壇したソフトバンクは、「AIスマートコーチ」の実例を踏まえ、スポーツ教育をICT化することの利点を紹介しました。

部活動の地域移行は“時間の圧縮”をすることで可能に

部活動の地域移行は“時間の圧縮”をすることで可能に

教員の負担を軽減し、子供たちがスポーツに継続して親しむことができる機会を確保すべく、部活動の活動主体を学校から地域スポーツクラブなどの地域社会に段階的に移行するための対応策をまとめた提言が、2022年6月6日にスポーツ庁の有識者会議で提出されました。現在、学校・自治体・企業それぞれが部活動の地域移行に向けてさまざまな取り組みを行っていますが、「より多くの部活動改革に向けての取り組み実践事例を共有し、課題解決に向けてアイデアを出し合うこと」を目的に、「イマ.チャレコンベンション2022」が開催され、教育関係者ら延べ800人超が参加しました。

元陸上選手でDeportare Partners代表の為末大氏は、「練習の質を高め、大切なこととやらなくて良い練習を整理していき時間を圧縮することで、週の数時間を地域に移行することができるのでは」と、部活動の地域移行には”時間の圧縮”がポイントだと説明しました。

部活動の地域移行は“時間の圧縮”をすることで可能に

ICTの活用は生徒の主体的な学びを醸成する

ICTの活用は生徒の主体的な学びを醸成する

ソフトバンクから参加したサービス企画本部 コンテンツ推進統括部 企画管理部の星川智哉は、担い手となる子どもたちのスポーツ教育をICT化する重要性を説明しました。

筑波大学と連携して提供している「AIスマートコーチ」を、体育の授業、クラブスクール、部活動などあらゆるスポーツの場面で活用した事例を紹介し、「ICTの活用は生徒の主体的な学びを醸成する」と強調。さらに、生徒たちはアプリの操作にまったく抵抗がなく、「生徒同士でのコミュニケーションの活性化を図れたことは想定外」と述べ、当時の驚きと発見を語りました。

飯田市緑ヶ丘中学校の体育授業での活用事例

ICTによる部活動改革の可能性として、「生徒の主体的な学び」「指導者不足の解消」「練習の質向上」を挙げ、今後も「AIスマートコーチ」と「スマートコーチ」の2軸で子どもたちをサポートしていくと意欲を見せました。

「AIスマートコーチ」を見る

イベントの最後に、学校スポーツジャーナル「イマチャレ」編集長の佐藤壮二郎氏は、「日本の学校スポーツを次世代にどういう姿で残していくのか考え、課題と実践事例の共有を続けていきたい」と、スポーツに関わるすべての人と協力して課題解決していきたいと述べました。

(掲載日:2022年8月26日)
文:ソフトバンクニュース編集部