最近、風疹がはやっていますね。
風疹は「風疹ウイルス」によって引き起こされる急性の発疹性感染症。感染すると2~3週間の潜伏期間を経て、赤い小さな発疹、発熱、リンパ節の腫れ、関節炎などの症状が出ますが、中には症状が出ない人もいるそうです。今年は首都圏を中心に患者が急増しており、患者数は昨年のおよそ20倍と報告されています。
特に注意が必要なのは妊婦の方。妊娠初期に風疹に感染してしまうと、赤ちゃんに「先天性風疹症候群」という障がいが出る恐れがあります。他にどのような注意点があるのか、SBアットワークが運営するソフトバンクのウェルネスセンターの保健師さんにも聞いてみました。
これだけは覚えておきたい! 風疹の注意点
SBアットワークが運営するウェルネスセンターの保健師 平岡さん
①妊娠初期の妊婦を守ろう
妊娠初期の女性が風疹にかかると難聴、心疾患、白内障などの障がいのある赤ちゃんが生まれる可能性があります。また、妊娠中の場合は風疹の予防接種は受けられないので、周りの人が妊婦に風疹をうつさないようにする必要があります。
②30代後半から50代の男性は要注意
特に30代後半から50代の男性は集団接種を受けていない可能性が高く、その他の年代も接種をしていない人がいたり、接種してできた風疹抗体が消えていることがあるので注意が必要です。ご家族や職場に妊娠の可能性のある方がいる場合は、さらに気をつける必要があります。
③抗体検査や予防接種を
風疹は予防接種で防ぐことが可能。予防接種を受けたことがあるか分からない場合は、抗体検査で風疹に抗体がどれくらいあるか調べることができます。検査で十分に高い抗体価が確認されれば予防接種を受ける必要はありません。また、自治体によっては費用補助を行っている場合があり、詳細はお住まいの地域の保健所で確認できます。
④インフルエンザなど、他の予防接種も受けるときは気をつけて
今の時期、インフルエンザの予防接種を受ける予定の方も多いと思います。そこで注意が必要なのが予防接種の間隔です。風疹ワクチン接種後は次の予防接種まで27日以上、インフルエンザワクチン接種後は6日以上空ける必要があるので注意してください。ただし同時接種ができる場合もありますので、希望する場合は各医療機関に確認ください。
風疹については、こちらでも詳しく確認できます
ソフトバンクでも予防接種費用の一部補助などを始めました
2018年9月26日、ソフトバンクは社員の健康維持・向上を重要な経営課題の一つと位置付けて、健康経営に取り組むことを宣言しました。社員の健康管理を経営的な視点で考え、社員の活力や生産性の向上など組織の活性化につなげることが目的です。風疹についても社員が感染した際の出社制限を定めたほか、11月16日から抗体検査・予防接種費用の補助申請の受付を開始しています。
風疹のさらなる流行を防ぐには、風疹について正しい知識を持ち、必要な人は予防接種を受けること。みんなで風疹予防に取り組んでいきましょう。
(掲載日:2018年11月21日)
文:ソフトバンクニュース編集部