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5Gの世界をちょっとだけ体験してみた! 「5G×IoT Studio」お台場ラボ リニューアル

5Gの世界をちょっとだけ体験してみた! 「5G×IoT Studio」お台場ラボ リニューアル

2020年に商用サービスが始まるとされる第5世代移動通信システム(以下「5G」)。これが実用化されると、身の回りのあらゆるモノ・機器がインターネットにつながって、日常生活がさらに便利になるだけでなく、産業構造など社会全体の仕組みが大きく変わるとまで言われています。

でも、実際にどんな便利な世界がやってくるのか、いまいち想像できませんよね? そんな折、2018年5月にオープンしたソフトバンクの5Gの屋内トライアル環境「5G×IoT Studio」お台場ラボがリニューアルされ、イベントが行われるという情報を入手。しかも、12月1日、2日にはラボが一般公開されるそう。

もしかしたら5Gで実現される世界が垣間見えるかも!? ということで、取材に行ってきました。

5G体験、向かうはテレコムセンター

11月30日、ゆりかもめに乗って訪れたのはお台場にあるテレコムセンタービル。新橋駅から所要時間約30分の場所にあるテレコムセンター駅で降りると、すぐ目の前にそびえ立っています。(駅からビル2階につながる連絡通路があります)

東棟13階にある「5G×IoT Studio」お台場ラボ。 エレベーターを降りると、エレベーターホールの左右にお台場ラボを案内するパネルが。んーー、どっちから行ったらいいの?

結論、左右どちらからでもたどり着けました。笑

ラボの中は、5Gの利用シーンを分かりやすく体感できるよう「製造業」「建設業」「エンターテインメント業」「放送業」「小売業」と業種別にデモンストレーションが分かれています。

では早速、それぞれのデモンストレーションを見てみましょう。

「5G×IoT Studio」お台場ラボ

【所在地】
東京都江東区青海2-5-10
テレコムセンタービル東棟13F

【最寄り駅】
ゆりかもめ テレコムセンター駅直結

昼過ぎになると、ソフトバンクとリコーが共同で行う5Gを使った最新技術の体験イベントが行われました。

イベントでは「お台場ラボに隠されたアルファベットを見つけて、ひとつの言葉をつくろう」という指示が。

挑戦するのは、お台場ラボで5Gのデモ体験をしているAKB48 チーム4の稲垣香織さんと、お台場ラボ内の離れた場所にいるお笑い芸人のやついいちろうさん。やついさんが超高速の5G回線を使ったライブ配信を見ながら、隠されたアルファベットを探して稲垣さんに教えていました。

5Gデモ体験



(c) AKS

今回展示されたデモンストレーションは、あくまでも代表的な取り組みだそう。この技術からさらに派生した活用方法や、全く新しい活用方法など、これからどんな新しい技術が生まれるのか、楽しみですね。

クレーンゲームが勝手に動いてる・・・?

ラボの中でもひときわ目立つのが、部屋の中心に置いてあるクレーンゲームのようなもの。

サイコロをつかもうと勝手に動いてるんですが・・・これを操作している人はどこに??

いました!

壁際に設置されているモニターを見ながら動かしている人が。この人が動かした通りに、ロボットアームが動いています。

実はこれ、映像を見ながらリアルタイムで、離れた場所にあるものをつかんだり動かしたり操作できる技術。動作を記憶させて、それを繰り返し再現させることも可能とのこと。将来は、化学薬品を扱う作業など、危険な現場での活用も期待されているそうです。

実際にやらせてもらったところ、映像を通して操作するので意外と難しい・・・。

今後は、この操作性も向上することでより細かい動きができるようになり、様々な活用アイデアが出てくるんだろうなあ・・・と勝手に妄想。

こんなクレーンゲームが出たら、それはそれでおもしろそう・・・

自分の動きとアバターがリアルタイムで連動!

場所を移動すると、何やらいろんな機材を身にまとったスタッフが。

これは何のデモ??

あ!! モニターに映ったおじさん(?)が、スタッフと同じポーズを。スタッフ(写真左)の動きにリアルタイムで連動して、モニター内のアバターが動いています。

ん? よく見ると、動きだけじゃなくて、顔の表情も?

実は、5Gの超高速・低遅延という特性を活かした技術。顔の表情はスマートフォンで、体の動きをモーションセンサーでトラッキングすることで、リアルタイムにおじさん…いや、アバターに反映しているそうです。

映像に合成することもできるので、離れた場所にいる人とも共演できたり、おもしろい演出ができそうですね。

隣の展示ブースでは、VRゴーグルをつけた人が。 見ているのは能楽のようですね。その人が今見ている映像がモニターに映し出されています。

!!!

客席の横から見ていたはずの映像が、突然正面からの映像に切り替わりました!

あ、今度はステージの真ん前に!

テレビなどでは、配信側の選択した映像しか見ることができないのが一般的。ただ、このデモンストレーションでは、複数のカメラを能楽堂に設置しているため、見ている人の意思で自分の好きな映像を選ぶことができるんです。

アーティストのライブやコンサート、スポーツ観戦など、自由な視点でコンテンツを楽しめる時代がやってくるのかもしれませんね。

4K/8K映像や360度映像などの配信には、大量のデータ通信が必要となります。超高速・大容量の5Gによって、コンテンツサービスもさらに進化するに違いないと感じました。

ロボットが商品を選んでくれる!?

さて、場所を移動すると、モニターにはラボ内の様子が映し出されています。

人物の上には、カラフルな線が・・・

ラボ内に設置された12台のカメラ映像から人物を検知して、おおよその年齢や性別を特定する技術だそうです。さらに、地図上に人物の位置が書き出され、どんなルートで歩いたのかを示す動線がヒートマップ表示されていました。

プライバシーがやや心配になるところですが、記録するのはおおよその年齢や性別のみ。顔は映っていませんでした。プライバシー面にも十分配慮されているようです。

コンビニやお店でこの技術を使うと、どんな客層の人がどんな商品に興味があるか、などを分析できるそう。防犯対策などにももちろん使えるので、無人店舗などでの活用が期待できそうですね。

・・・と想像していたら、自律走行するロボットが近づいてきて商品を勧めてきました!
分析データを自律走行するロボットと連携し、その人に合ったデジタル広告をロボットに表示して提案しているそう。なるほど、こんな活用もできるんですね。

どこでも5Gが使えるようになる!?

写真右側に写っているポール状のもの、実はこれ、可搬型の5G設備なんだそうです。「おでかけ5G」っていう可愛らしい名前が貼ってありました。

このコンパクトな箱の中に、5G基地局とコア設備を搭載。高性能でプライベートな5Gのネットワーク環境を構築できるようになります。さまざまなな自治体とも活用事例を作っていくそうです。

もしかしたら災害時の対策などにも応用できるようになるかもしれませんね。

高速・大容量、高信頼・低遅延、多数同時接続という5Gのメリットを活かしたさまざまなな技術によって、これからの社会がどのように変わっていくのか。とてもワクワクしたイベントでした。

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(掲載日:2018年12月20日、更新日:2018年11月30日)
文:ソフトバンクニュース編集部