2020年2月12日、ソフトバンクグループ株式会社(以下「SBG」)が2020年3月期 第3四半期 決算説明会を開催しました。当日は代表取締役会長 兼 社長の孫 正義が登壇。冒頭に「今回は“潮目が変わった決算”である」と述べたうえで、説明を始めました。
スプリントとTモバイルの合併差し止め訴訟に勝訴
決算発表前日に届いたニュースとして、SBGの米国子会社であるSprint Corporation(以下「スプリント」)とT-Mobile US, Inc.(以下「Tモバイル」)の合併に向けて大きな進展があったことを報告しました。
合併に関して、特定の州とコロンビア特別地区の司法長官による本取引の完了を禁止する差し止め訴訟が行われていましたが、ニューヨーク州の連邦地方裁判所が、申し立てを棄却。勝訴によってスプリントとTモバイルの合併が最終段階に進んだことに加え、スプリントの株価が急上昇したことを紹介しました。
大幅な赤字から反転、黒字回復基調に
続いて「潮目が変わった」の具体的な内容として、営業利益に関する説明が行われました。2019年11月6日に開催された前回の決算説明会では「大赤字である」と報告していましたが、第3四半期決算の連結営業利益は黒字回復したと述べました。
SBGの最重要指標「株主価値」が前期比で約5兆円増加
もうひとつ変わった潮目は「株主価値(保有株主価値-純有利子負債)」。左側からはアヒル、右側からはウサギに見える絵を投影し、「1枚の絵も、見る方向によって違って見える。さて、SBGの業績を表すには『営業利益』という側面から見るのがよいのか、それとも『株主価値』という側面から見るのがよいのか?」と会場に問い掛けました。
結論として、「SBGは事業会社ではなく投資会社であり、重要なのは『株主価値』である」と断言。
「『株主価値』は、2019年9月30日時点で約20兆円だったが、本日時点では約25兆円であり、約5兆円増加している。SBGの株式時価総額は本日終値で約12兆円。『株主価値』の約25兆円と比較すると52%のディスカウントが存在している状況だが、SBGでは引き続き『株主価値』を最重要指標として最大化させることに注力する」と締めくくりました。
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(掲載日:2020年2月12日、更新日:2020年2月13日)
文:ソフトバンクニュース編集部