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反省はあれど、萎縮しない。ーソフトバンクグループ株式会社 2020年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

2019年11月6日、ソフトバンクグループ株式会社が2020年3月期 第2四半期 決算説明会を開催しました。代表取締役会長 兼 社長 孫 正義は、「この第2四半期は大赤字である」と認めたうえで、業績について説明を行いました。

ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業の損失が業績に大きく影響

まず、連結業績については、売上高4兆6,517億円、営業損失が156億円、当期純利益4,216億円(前年同期比50%減)と説明。特にソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)の損失による大きな影響が、会計上のマイナスとなったことを認め、「判断がまずかったと反省している」と述べました。

株主価値とSVFの累計投資成果は堅調を維持

続いて、3カ月前と比較して「保有株式」が2兆円増加し、投資会社として重要視している適正かつ唯一の物差し「株主価値」については、1.4兆円増であり、会計上の結果に反して順調であったことを明らかにしました。

また、SVFの累計投資利益が1.2兆円であり、「市場では、ビジョンファンドは大赤字で価値が半減してるのではないかという見方があるが、半減してるのはなく増えている」と述べました。

さらに、SVFの評価フレームワークとガバナンスは国際・業界基準に準拠して実施していることを説明しました。

企業統治を適正化し、WeWorkのV字回復を目指す

次に、関心を集めているWeWorkへの投資の意図について次のように説明しました。

コミット済みのワラント$1.5bnの行使価格について、当初$47bnの評価で行使価格をコミットしていたものを、「投資を半年前倒しで行うことを条件に行使価格の大幅な削減を実現。そして、財務パッケージとして金融機関からの支払い保証枠へのサポート、無担保債権、また担保付きシニア債権などのファイナンスのパッケージを用意。そのファイナンスの対価として17%のワラントを取得する交渉をした」

そして孫はWeWorkについて「多くの株主の皆さま、そして我々に資金を提供いただいている多くのレーティングエージェンシーあるいは銀行の皆さまを始め、多くの人々にご心配をおかけした」と反省の弁を述べ、当社取締役副社長 COO のマルセロ・クラウレがWeWorkのExecutive Chairmanに就任し、企業統治の適正化とV字回復を目指した施策を実行するとし、再建について約束しました。

最後に孫は、改めてソフトバンクグループの財務方針を堅持していくことについて述べたあと、「AIの源泉になるデータトラフィックは2次曲線を描いており、AI革命は始まったばかり」と、AIに特化する投資戦略に変わりがないことを強調しました。

資料

(掲載日:2019年11月6日、更新日:2019年11月7日)
文:ソフトバンクニュース編集部