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副業でグッドデザイン賞を受賞! ユニバーサルデザインを手掛け、下肢障がいを強みに

副業でグッドデザイン賞を受賞! 下肢障がいを自分の強みに変え、ユニバーサルデザインを手掛ける

働き方改革推進の一環として、ソフトバンクでは社員が多様な働き方で組織と個人の生産性を最大化することを目的に、本業に影響のない範囲で、社員のスキルアップや成長につながる副業が認められています。

では実際にどのような副業をして、どのようなメリットを感じているのか。副業でユニバーサルデザインに関する商品開発をしている、ソフトバンク デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)本部の社員に、副業の活動内容などを聞いてきました。

春日さん

ソフトバンク DX本部 第一ビジネスエンジニアリング統括部
春日 壯介(かすが・そうすけ)

「外食/食品小売」「建設/物流」の新規事業開発に従事。事業企画、サービス開発の推進、事業オペレーション設計などを担当。

憧れだったシューズデザインでグッドデザイン賞を受賞!

憧れだったシューズデザインでグッドデザイン賞を受賞!

下肢に障がいがあり装具を必要とする人にとって、足元のオシャレは選択肢が限られることがあるそうです。下肢障がいがある春日は、下肢障がいの方々のためのビジネスシューズのデザインを手がけ2020年度グッドデザイン賞を受賞しました。

今回受賞したビジネスシューズはどのような経緯で開発されたのか教えてください。

春日「副業ではユニバーサルデザインを軸に活動をしていて、2017年に障がいのある人たちが集まるNPOのイベントに運営側として参加した際、靴メーカーの社長と知り合いました。

靴メーカーの社長は、もともとはアパレルの販売などを行っていてオシャレに関心が高かったのですが、脳出血のため半身麻痺になってしまったことで自分が履きたかった靴が全部履けなくなってしまい、麻痺があっても、装具を付けていても足元のオシャレを楽しみたい! との強い思いから靴メーカーを立ち上げた方です。

婦人靴は作っていたけれど、紳士靴はどうしようと思っていたようで、タイミングよくイベントで知り合い、「紳士用のビジネスシューズを作りたいので手伝ってほしい」と声を掛けていただいたのがきっかけです。

もともとシューズデザインには興味があり、憧れでもあったのでとてもうれしかったですね。

それをきっかけに、2018年から靴メーカーとの開発が始まり、私は商品企画とデザインと制作ディレクションを担当しました。制作は浅草の靴職人に依頼する形で、メンバーでアイデアを出し合い、試行錯誤の末、2019年に完成しシューズの販売を開始しました」

靴メーカーと靴職人との打ち合わせの様子

アイデアスケッチ

左:靴メーカーと靴職人との打ち合わせの様子、右:アイデアスケッチ

上:靴メーカーと靴職人との打ち合わせの様子、下:アイデアスケッチ

このシューズの開発でこだわったポイントはどこですか?

春日「麻痺などで下肢装具を装着している人のために3つ工夫しました」

  1. 履きやすさ
    マグネット式バックルによるスマートな脱ぎ履きと、セミオーダーで履く人に応じて装具をつけたままでもフィットを実現しました。
  2. 歩きやすさ
    足に障がいがあってもバランスを保ちやすい低いかかとと、滑らないゴムソールで転倒防止する工夫をしています。
  3. デザイン
    ビジネスから冠婚葬祭シーンを想定し、装具を着けたまま履いてもスリムな形状を保つ仕掛けと、革の手塗りによる深みを演出しています。

一足持っていれば、さまざまな服装・シーンに合わせることができる

一足持っていれば、さまざまな服装・シーンに合わせることができる

受賞が決まった瞬間、いかがでしたか?

春日「製品デザイナーであれば、誰しも自分が担当した製品がグッドデザイン賞を受賞するのは1つの目標だと思うので、それが達成できてとてもうれしいです。加えて、障がい者視点のお困りごとから発端した商品が、受賞という形で認められたこともうれしかったです。

会社としてエントリーすると企業名や部署名で受賞されるかもしれませんが、副業でエントリーしていたのでデザイナーとして個人名で受賞できたこともうれしかったですね。受賞を機に商品が売れるといいなと思います」

グッドデザイン賞を受賞したシューズの履き方

副業で学んだ「伝えるスキル」を本業に生かす

副業での学んだ伝えるスキルを本業に生かす

現在はどのような仕事を担当しているのか教えてください。

春日「DX本部に所属していて、『外食/食品小売』『建設/物流』の新規事業開発に従事し、事業構想立案、サービス展開シナリオ、マーケティング計画の策定、ソフトバンクグループ連携などを担当しています。

副業ではユニバーサルデザインに関する商品開発の他、企業のリサーチ補助、セミナーや教育、またWebプロモーションのコンサルティング、企画書などの資料作成、分析などを行っています」

いろいろやってるんですね。副業が本業に生かされていると感じる点はありますか?

春日「本業と副業がそれぞれ相乗効果を生んでいると感じます。本業の新規事業開発での高い知識と経験、小さい規模ながら副業での自己責任で全て完結する商売経験がお互いに補い合い、プラスの作用を生んでいます。

ソフトバンクでは多くの資料作成とプレゼンをしてきました。その経験が、学生や企業への授業やセミナーで生かされています。逆に授業やセミナーでの分かりやすい資料作成、伝え方が本業の資料作成やプレゼンへも生かされて、こちらも相乗効果を生んでいます。

車にも関心があるので、今後は自動車のユニバーサルデザインに関わってみたいですね。また、副業での経験も生かして、本業で所属しているDX本部の新規事業開発職として、1つでも多くの成果を残せるように日々頑張ります」

ありがとうございました。

スマートワークスタイルの推進

ソフトバンクは、働き方に関する社内スローガンとして「Smart & Fun!」を掲げ、スマートに楽しく仕事をして、よりクリエーティブ、よりイノベーティブなことへ取り組める状態を目指した「働き方改革」に取り組んでいます。「Smart & Fun!」を実現するため、本業に影響のない範囲で、社員のスキルアップや成長につながる副業について、会社の許可を前提に認められています。

(掲載日:2020年12月3日)
文:ソフトバンクニュース編集部

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