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“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

2月26日、自然エネルギーの普及拡大を推進するSBエナジー株式会社が、鹿児島県の湧水町立吉松小学校で体験型環境教育プログラム「未来×エネルギー プロジェクト」をオンラインで実施し、同校の6年生22人がZoomを使用して参加しました。どんな感じで授業が行われたのか、様子を見学してきました。

「未来 × エネルギー プロジェクト」とは?

「未来×エネルギー プロジェクト」はSBエナジーが創設翌年の2012年から、「21世紀型スキル」を育む教育プログラムの開発と提供を行う株式会社 教育と探求社と共同で、自然エネルギーによる発電所の建設地近辺にある小学生向けに実施している環境教育プログラム。

昨今の環境問題やエネルギー問題への社会的な関心の高まりを背景に、未来を担う子どもたちが、身の回りのエネルギーの存在や生活の中でのエネルギーの使われ方などを、主体的かつ創造的に考える機会を提供することを目的としています。

従来は教育と探求社の講師とSBエナジーの地域貢献推進部員が学校へ赴き、対面式授業を展開していましたが、昨年からの新型コロナの影響で、小学校で開催できない状況が続き、そうした中でも開催要望に応えるべく、学校での初のオンライン開催となりました。

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

2015年に運転を開始した鹿児島県姶良郡湧水町の「ソフトバンク鹿児島湧水ソーラーパーク」。12万4,404枚の太陽光パネルが敷き詰められ、出力規模は約32.3MW(メガワット)、一般家庭約9,883世帯分の年間電力消費量に相当する発電を行っている

エネルギーのことを学んで、学校内にあるエネルギーを探す

「未来×エネルギー プロジェクト」の特徴は先生やスタッフが予備知識を与えないことで、今回行われたプログラムは「未来はまだ決まっていない。きみたちが地球の未来をつくるんだ」が基本コンセプト。児童は「まだ誰も気づいていない学校の中で毎日つくれる未来の”0円エネルギー”を探せ!」をミッションに挑戦します。

最初に教育と探求社の「エネルギーねえさん」こと本田 友美先生が、「エネルギーとは、電気をつくる力や物を動かす力のこと」「今注目されているエネルギーは人・物の動き」といった基本説明や、現在世界中で次々と手掛けられている珍しいエネルギーの創出事例の紹介を行い、子どもたちが学校内でエネルギー探しをするためのヒントを提示。子どもたちは「身の回りのエネルギー」になり得るものに気づくという、プログラムのコンセプトを理解します。

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

過去から現在までに発見され、人々が利用しているさまざまなエネルギーについて話す本田先生。紙のテキストブックとデジタル教材を併用して授業が行われました

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

オリエンテーションに続いては、エネルギーを生み出すことができるものを探しての校内探索です。子どもたちは各自タブレットを手に、教室を出て学校内をくまなく巡り、自分が「未来のエネルギー」を作れると思うものを探して撮影します。

吉松小学校では今年4月から1人1台タブレットが配備される予定ということで、初めてタブレットに触れる子どもたちも多くいた模様でした。子どもたちは興奮した様子で、貸与されたタブレットを受け取るやいなや試行錯誤を始め、急速に操作に慣れ親しんでいきました。

約20分間の短いエネルギー探しの後、自分が見つけた「未来のエネルギー」の写真の中から、皆に紹介したいと思う1枚を選択し、その写真にエネルギーの名称と自分の名前を書き込み、発表資料を作成して先生に提出するという一連の作業をタブレットで行いました。

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

小学生が見つけた「未来のエネルギー」

発表資料は使用した学習支援アプリの「提出箱」に集められ、教室の全員が閲覧できるように準備。子どもたちは各自が学校内で見つけてきたさまざまなエネルギーについて発表しました。

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

「何人かあてて、前に出てきてもらって、マイクの前で発表してもらいます。心の準備をお願いします!」

22人の中から本田先生が選んだのは「ブランコゆらゆらエネルギー」「おんがくエネルギー」「自動車エネルギー」「ストーブエネルギー」「元気になるエネルギー」という未来のエネルギー。指名された子どもたちは、エネルギーのもとになるものと、なぜそれがエネルギーになると思ったか、そのエネルギーをどのように使うかを発表しました。

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

「ブランコゆらゆらエネルギー」を考えたのは、じゅんしん君としょうた君。

「私たちが考えた未来のエネルギーは、『ブランコゆらゆらエネルギー』です。なぜそれがエネルギーになると思ったかというと、ブランコが揺れる動きがエネルギーになると思ったからです。そのエネルギーをどのように使うかというと、トイレの水が自動で流れるという使い方です」と自分たちのアイデアを説明。

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

ゆあんさんは、4班の発表として、人気アイドルグループの写真を示し「私が考えた未来のエネルギーは、『元気になれるエネルギー』です。なぜそれがエネルギーになると思ったかというと、この人を見ると元気になるからです。そのエネルギーをどのように使うかというと、この人を見て笑って元気になるということです」と、人の心に影響を与えるエネルギーを紹介しました。

他にも、音楽の振動で発生したエネルギーを使って音楽を聴くことに使う、タイヤの動きで発生したエネルギーで電気自動車を動かす、ストーブの熱エネルギーで調理をするといったアイデアが披露されました。

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

音とタイヤの動きは一見違うものに見えるが振動が発生するところが共通点

“未来のエネルギー”を探せ!「未来×エネルギープロジェクト」鹿児島県の小学校でオンライン授業開催

悠仁君とりょうた君は、この時期ならではの熱エネルギーに着目

今回行われたプログラムは、学級活動の時間を利用して実施されましたが、子どもたちがほんの短い時間のうちに、学校の中に身近にあるさまざまな「未来エネルギー」を探し出したことに感心しました。

「未来×エネルギー プロジェクト」では、フィールドワークとグループワークでエネルギーの利用方法をまとめ、本格的なプレゼンテーションを2日間かけて行うプログラムも用意されているそうです。

未来×エネルギー プロジェクト

(掲載日:2021年3月17日)
文:ソフトバンクニュース編集部