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子ども1人でできることが増える! やること・やりかたを見える化できる「アシストガイド」がバス移動をサポート

子ども1人でできることが増える! 「アシストガイド」が子どものバス移動をサポート

子どもが1人で電車やバスに乗るとき、迷子にならないか、しっかり乗れるかなど心配ですよね。なかでも知的・発達障がいのある子どもは、外出時に不安を感じたり、パニックに陥ってしまうこともあり、一人でバスを利用することは難しいことが多いです。2022年7月4日に、香川大学と共同で、「アシストガイド」というアプリを活用し、知的・発達障がいのある児童のバス移動をサポートする実証実験を行いました。

アシストガイド
アシストガイド

困りごとを抱える子どもの日常生活や社会参加を支援するアプリ。保護者や支援者、子ども自身が、子どもの『やること』と、その『やりかた』を視覚的に登録、確認することができます。視覚化することで、子どもは自分で行動しやすくなり、またアプリにしたことで保護者や支援者がサポートしやすくなっています。iPhoneやiPad、またはAndroidスマホやタブレットで、無料で利用可能です。

アシストガイドの詳細を見る

知的障がい者の91%、発達障がい者の78%がバスを1人で利用したことがない

知的障がい者の91%、発達障がい者の78%がバスを1人で利用したことがない

多くの公共交通機関では、身体障がいのある人へのサポートをしている場面は見かけますが、知的・発達障がいのある人は、外見からは困難さが分かりにくく、公共交通機関でのサポートが不十分な場合があります。知的障がい者の91%、発達障がい者の78%がバスを1人で利用したことがありません。いつもと違う環境に行くとパニックになることがある知的・発達障がいのある人は、付き添いありで移動したり、そもそも外出を諦めることが多いです。「アシストガイド」を使い「行き方」を見える化することで、知的・発達障がいのある児童は1人でバス移動をすることができるのでしょうか。

写真と文字で「行きかた」を見える化

写真と文字で「行きかた」を見える化

実証実験に参加するのは、香川県高松市内の公立小学校に通う6年生の男の子。来年度から高松養護学校に通うため、実際の通学路の高松駅から養護学校前までの往復を、「アシストガイド」を使って1人で移動します。家ではゲームのやりかたを「アシストガイド」で手順化し活用しているそうですが、公共交通機関を使って1人で移動した経験はありません。

アシストガイドのおたすけメモは、「やりかた」「行きかた」「持ちもの」を前もって写真と文字でメモし、随時確認しながら手順通り行動できるような仕組みになっています。今回は、高松駅から養護学校前までの往復の「行きかた」を事前に記録。分かりやすいメモの作成は、保護者や周りの支援者が事前に設定する必要があります。

写真と文字で「行きかた」を見える化

手順作成のポイント

①本人目線の写真にする
②コメントはシンプルに
③重要部分を赤枠、青枠などで囲い、どこを見れば良いかを分かりやすく

「アシストガイド」の
使いかたを確認する

バスに乗ったらアプリに表示されている「次にやること」を確認

バスに乗ったらアプリに表示されている「次にやること」を確認

バスに乗る時は、アシストガイドを確認し、ICカードをタッチ。バス車内でも随時アシストガイドを確認しながら、静かに乗車できました。しばらくすると、「次は〜学校前〜学校前~」と、降りる駅のアナウンスが流れてきました。

周囲に大人が多く、いつもと環境が違うことが気になってしまったようで、周りをキョロキョロしているうちにスマホを座席の隙間に落としてしまうトラブルが発生。降りる駅にバスが着いても気づくことができませんでした。

バスに乗ったらアプリに表示されている「次にやること」を確認

今回は付き添いの方が児童に声掛けサポートしたことで、なんとかバスを降りることができてひと安心です。

バスに乗ったらアプリに表示されている「次にやること」を確認

1人でできる範囲を広げ、自信につなげたい

スマホを落としてしまいバスから降りるのを忘れてしまうトラブルもありましたが、アシストガイドのメモ通り乗るべきバスに乗れて、ICカードで運賃を払うことができました。

児童の保護者は、「『アシストガイド』を使い始めたときに比べると、スムーズに使えるようになっているが、もう少し練習が必要。『アシストガイド』を使いこなせれば、障がいがあっても1人でできることの範囲が広がるし、それが本人の自信に繋がって欲しいと思う。子どもの自立に不可欠な存在です」と、『アシストガイド』の必要性を述べました。

ソフトバンクでアシストガイドを担当する瓜生法孝と廣野数樹は、「『アシストガイド』があることで、一人でできることが増えていく実際の場面を見ることができ、とても嬉しく思いました。4月から一人で元気にバス通学し、楽しい学校生活を送る姿が見れるよう、アプリの改善を続けていきます」と意気込みを語りました。

困りごとを抱える子どもが一人で行動できる社会を

子ども1人でできるようになって欲しいことがある人は、「アシストガイド」を活用して、歯磨きや着替え、持ち物の準備といった日常生活や社会活動等の「やること」や「やりかた」を目で見える化してみてくださいね♪

「アシストガイド」アプリを使ったことがない人はこちらからダウンロード

アシストガイド

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(掲載日:2022年7月15日)
文:ソフトバンクニュース編集部

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ソフトバンクは、「SDGs」の課題解決を重要な経営課題と捉え、国際社会が追求する社会課題の解決に貢献することにより、企業価値の向上と持続的な社会の実現に取り組んでいます。「アシストガイド」の提供を通して、障がいのあるなしにかかわらず「誰もが情報へアクセスできる環境の提供」の実現を目指します。

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