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金融事業とモバイルの連携でグループ全体の成長へ -ソフトバンク株式会社 2023年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

2022年11月4日、ソフトバンク株式会社の2023年3月期 第2四半期 決算説明会が開催され、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一が連結業績について説明しました。

目次

経営目標の達成に向け順調に推移

第2四半期の売上⾼は、2兆8,086億円で前年同期⽐3%増と、全セグメントにおいて増収。

売上高 セグメント別

2022年度 第2四半期 連結業績

営業利益は4,986億円と前年同期比で13%減少、営業減益と金融損益の悪化により純利益は2,371億円と前年同期比で23%減少したものの、10月1日に完了したPayPay株式会社の連結子会社化に伴い再測定益として2,948億円を計上したことにより、通期業績予想の営業利益および純利益を上方修正しました。

2022年度通期業績予想

モバイル契約数が大幅に改善

コンシューマ事業では、スマートフォン累計契約数が前年同期比で7%増加。スマートフォンの純増数が前年同期比で増加し、スマートフォンを含む主要回線の純増数も前年同期比で339%と大幅に改善しました。

コンシューマ事業の売上高は、前年同期比で1%増収、営業利益は13%減益。営業利益の通期業績予想に対する第2四半期累計の進捗率は66%と、期初想定より順調に推移。「通信料値下げによる減益への影響は縮小し始めている。2023年3月期を底に次年度以降は大幅な縮小を見込む」と、説明しました。

モバイル契約 純増数

法人事業は、前年同期比で3%増収。訴訟に係る引当金の計上など一時的な要因により営業利益は4%減少したものの、それら特殊要因を除けば順調に推移しています。売上高の増加の要因として、ソリューション等の売上高が13%増と引き続き好調なことを挙げ、クラウドやセキュリティをはじめとする継続収入は11%増加するなど安定的な業績拡大を見込んでいます。

法人事業 ソリューション等 売上高

ヤフー・LINE事業は、前年同期比5%増収。成長に向けた採用強化に伴う費用および販促費の増加などの影響により、営業利益は14%減益したものの、物販eコマース取扱高は前年同期比6%増、と説明。

ヤフー・LINE事業 売上高

金融事業とモバイル・エンタープライズ・コマース事業の連携で、グループ全体の成長へ

2023年3月期 第3四半期から新設される金融セグメントは、ソフトバンクの直接投資先であるPayPay株式会社、PayPayカード株式会社、SBペイメントサービス株式会社、PayPay証券株式会社を中心として構成。

成長戦略

PayPay株式会社は、決済取扱高と決済回数ともに前年同期比で43%増加し、それぞれ3.5兆円と23.8億回となり、第2四半期の累計売上⾼は532億円と、前年同期比129%の増加となりました。登録ユーザー数は5,121万人に到達し、前年同期比で21%増と着実に伸長。「LINEとの連携やソフトバンクの顧客基盤の活用、PayPayとPayPayカードの統合を通して、さらなる成長を目指す」との考えを表しました。

「PayPay」決済回数・決済取扱高

決済代行サービスを展開するSBペイメントサービス株式会社は、⾮通信領域の決済がけん引し、決済取扱⾼、売上⾼、営業利益の全てにおいて、2013年3⽉期から2022年3⽉期まで高水準の利益率で、年平均で2桁成⻑。PayPayや法人事業、流通事業との連携強化により、「決済取扱高の最大化と中堅・中小企業市場の共同開拓を目指す」と今後の方針を示しました。

「SBペイメントサービス」業績

「PayPay」アプリと連携した資産運⽤サービスを提供する「PayPay証券」は、 「PayPay」の顧客基盤を活⽤して効率的にユーザーを拡⼤。2022年10⽉にはPayPayポイント運⽤サービスの累計運⽤者数が700万⼈を突破し、新規口座開設数が急増。金融事業およびグループ全体としての成長への意気込みを語りました。

「PayPay証券」成長戦略

代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一

宮川は「PayPayをソフトバンクの屋台骨を担うような事業として育てていきたい。モバイル・エンタープライズ・コマースとの連携で、グループシナジーによるさらなる成長を目指していく」とし、説明会を締めくくりました。

2023年3月期 第2四半期 決算説明会

(掲載日:2022年11月2日、更新日:2022年11月7日)
文:ソフトバンクニュース編集部