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あなたはどのモバイルバッテリーを選ぶ? 押さえておきたい3つのポイント

どのモバイルバッテリーを買う? おさえておきたい5つのポイント

外出先でスマホやタブレット端末を充電できる「モバイルバッテリー」。カフェで仕事をしたり、旅行に出掛けたりする際に便利なアイテムですが、「どこを見て決めればいいの?」「自分に合った製品が分からない」という人も多いはず。

そこで今回は、モバイルバッテリーの特徴から、購入時に必ずチェックしたいポイントを解説します。また、安全に使うための注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

モバイルバッテリーとは?

モバイルバッテリーとは、持ち運びできる充電器のこと。繰り返し充電できるバッテリーを内蔵し、外出先でもノートPCやタブレット端末、スマホなど、幅広いデバイスを充電できます。コンセントのない場所でも充電できるので、長時間の外出や旅行、音楽フェス、レジャーシーンなどに欠かせないアイテムとなっています。また、停電時にも充電できるため、防災グッズとしても活躍します。

バッテリーや充電については以下でも解説しています。

バッテリー選びのポイント① 充電の性能

多種多様な製品が販売されているモバイルバッテリー。どれを選べばいいか、選ぶうえでチェックしたいポイントを紹介します。最初に「充電の性能」としてバッテリー容量、充電速度の出力、充電の方法を取り上げます。

バッテリー容量(mAh)

はじめに、モバイルバッテリーの容量です。そのバッテリーがどれだけ充電できるかを示します。容量は「mAh」(ミリアンペアアワー)で表されるのが一般的で、製品パッケージや本体にも「5,000mAh」などと表記されます。この数値が大きいほど容量が大きく、一度にたくさんの量、複数回の充電ができます。

バッテリー容量(mAh)

ただし、容量のすべてを充電できるわけではありません。充電する際にはエネルギーのロスが発生するため、充電できる容量は約6割とされています。この実際に使用できる容量を「定格容量」と呼びます。例えば、10,000mAhのモバイルバッテリーの場合、実際に充電できるのはおよそ6,000mAhとなるわけです。現行のスマホは、4,000mAh以上の容量を持つ機種が一般的。つまり10,000mAhのモバイルバッテリーでは、約1回半充電できることになります。

万が一の備えとして、少なくとも1回以上は充電できる容量の製品を選びたいところ。したがって、スマホの容量以上の定格容量を備えるモバイルバッテリーを選びましょう。もちろん、複数回充電することを想定するなら、20,000mAhなどのモバイルバッテリーを選ぶのも1つです。

飛行機ではモバイルバッテリーの機内持ち込みに注意!

飛行機に搭乗する際はモバイルバッテリーを手荷物として預けることができず、機内持ち込みとなります。そして、持ち込めるのはワット時定格量が「160Wh以下」の製品のみ。とはいえ、スマホやタブレット端末用のモバイルバッテリーで160Whを超えるものはほとんどないので、そこまで気にする必要はないでしょう。

充電速度の出力(W)

容量と同じくらい重要なのが、充電速度を左右する出力。そもそも充電とは、モバイルバッテリーからデバイスへ電力(W)を送ること。出力も電力と同じ「W」(ワット)で表され、この数値が大きいほど充電速度が速くなり、短時間でデバイスを充電できます。

製品ページでは、「出力」や「定格出力」といった項目で確認できます。また、出力/電力(W)は、電圧(V)×電流(A)の計算式で決まるので、電圧や電流の数値もチェックするといいでしょう。

充電速度の出力(W)

スマホ向けのモバイルバッテリーで多く見受けられるのは12W程度。最近ではより高出力の製品も出ているので、充電速度を重視するなら18Wを目安に選びましょう。また、出力が高いほど充電できるデバイスも増えます。ノートPCを充電したい場合、スマホ向けのモバイルバッテリーに多い12W程度では出力が足りず、充電できないこともあります。外出先で頻繁にノートPCを使用・充電する人は、30W以上を目安に製品を探してみるといいでしょう。

“急速充電” とは?

モバイルバッテリーのなかには、「USB Power Delivery」「Quick Charge」に対応する製品があります。これらはUSBの充電規格であり、従来の規格よりもはるかに高い出力に対応するのが特徴です。また、接続時に機器の対応電圧を自動判別し、電圧を調整する機能もあります。「USB Power Delivery」は最大240Wの出力に対応。「Quick Charge」はバージョンによって出力に違いがあるものの、従来規格よりも高出力で充電が可能です。これらの規格に対応するモバイルバッテリーやデバイスであれば、急速充電ができ、さらに素早く充電が完了します。

充電の方法

モバイルバッテリーがどのケーブル(USBポート)に対応しているかも、必ずチェックしたいポイントです。充電するデバイス側は、スマホならUSB Type-CやLightning、ノートPCならUSB Type-Aがほとんど。しかし、モバイルバッテリー側は製品によって出力に使用するポートがさまざまなため、どのケーブルが使えるのかを確認する必要があります。

例えば、下の画像のモバイルバッテリーは「USB Type-A」と「USB Type-C」の2つの出力用ポートを搭載しています。したがって、スマホを充電するには、USB Type-AもしくはType-C(モバイルバッテリー側)とUSB Type-CやLightning(スマホ側)の端子を備えたケーブルが必要になります。

充電の方法

またモバイルバッテリーには、出力(デバイスへの充電)だけでなく、入力(モバイルバッテリーへの充電)に使用するポートも搭載します。上の画像のモバイルバッテリーで見ると、入力に対応するのはUSB Type-CとMicro USB Type-Bの2つ。これらの端子を持つケーブルであれば、モバイルバッテリーを充電することができます。

中にはコンセントが付いていて、モバイルバッテリーをコンセントに挿して充電できるタイプもあります。モバイルバッテリーに充電するためのケーブルが不要になるため便利です。

CIO「CIO SMARTCOBYPRO PLUG」(SMARTCOBYPRO-30W-PLU)

CIO「CIO SMARTCOBYPRO PLUG」(SMARTCOBYPRO-30W-PLU)

対応ポートを確認せずに購入すると、モバイルバッテリーを買ったけど手持ちのケーブルが使えない、という事態にもなりかねません。デバイスとモバイルバッテリーのそれぞれの対応ポート、そして使用するケーブルの端子の組み合わせをきちんと確認しましょう。

バッテリー選びのポイント② サイズとデザイン

次にモバイルバッテリーのサイズとデザインを紹介します。

サイズ

コンパクトで持ち運びに便利なモバイルバッテリーですが、容量が増えるほど本体サイズも大きくなります。大容量なのはうれしいけど持ち運びづらい… となってしまっては本末転倒です。日々のモバイルバッテリーの使用シーンを想定したうえで、容量との兼ね合いを考慮しながら最適なサイズを選ぶことが重要です。

サイズ

例えば、旅行やフェスなどの移動が多いシーンでは、なるべく荷物を少なくしたいもの。そうした場面では、スマホよりも小さいモバイルバッテリーがおススメ。主流のスマホのサイズはおよそ縦15cm×横8cm×厚さ8mmなので、これを目安にコンパクトなサイズの製品を選べば、カバンにしまってもかさばりません。重量も軽いため、スマホに接続した状態で衣服のポケットに入れることもできますね。

また、iPhone 12シリーズ以降のMagSafeに対応する機種を使っているなら、MagSafe充電対応の機種も選択肢の1つ。モバイルバッテリーを背面にピタッと付けられるので、カバンやポケットにそのまま収納できますよ。

BELKIN MagSafe対応 磁気ワイヤレスモバイルバッテリー 5,000mAh (BPD004BT)

BELKIN MagSafe対応 磁気ワイヤレスモバイルバッテリー 5,000mAh (BPD004BT)

外出先でノートPCを使ってじっくり作業をするなど、移動が少なく荷物の多さをそこまで気にしないときは、大きなサイズでも問題ないでしょう。ノートPC向けのモバイルバッテリーは、スマホと同程度か、それより大きいサイズが一般的。持ち運びやすさという点では薄型が便利ですが、隙間に収納しやすい直方体の製品もあります。カバンの大きさや他の荷物の量を考慮して、製品を選びましょう。

エレコム モバイルバッテリー(DE-C34-20000BK)

エレコム モバイルバッテリー(DE-C34-20000BK)

デザイン

最後は、モバイルバッテリーのデザイン。サイズと同様に、モバイルバッテリーはさまざまな形や機能を持った製品が販売されています。同じ容量や出力を備えていても、スマホのように薄型のものもあれば、細長い直方体のものもあります。持ち運ぶ方法や自分の好みに合わせて検討しましょう。

エレコム モバイルバッテリー(DE-C33L-20000BK)

エレコム モバイルバッテリー(DE-C33L-20000BK)

また、携帯性に優れるカラビナ付きの製品や、アウトドアで活躍するLEDライト搭載の製品のように、充電性能以外の機能を備えたモバイルバッテリーもあります。災害時やアウトドアなどの特定のシーンで使うことを想定して製品を選ぶとよいですね。

多摩電子工業 カラビナモバイルバッテリー(TL123K)

多摩電子工業 カラビナモバイルバッテリー(TL123K)

多摩電子工業 モバイルバッテリー10000 防水防塵

多摩電子工業 モバイルバッテリー10000 防水防塵

そして、製品によっては複数のカラーが用意されていることも。スマホや他の持ち物の色と合う製品を選ぶと、ちょっとおしゃれなアイテムとしてモバイルバッテリーを使えるかもしれません。

キャンプや災害時に活躍するポータブル電源

ポータブル電源は、スマホやタブレット端末向けのモバイルバッテリーよりも容量がはるかに大きく、USBポートだけでなくAC/DC電源にも対応するのが特長です。冷蔵庫や扇風機などにも給電できるため、キャンプなどアウトドアシーンで活躍します。また、災害時に停電した際の非常電源としても使えるため、防災用品としても注目を集めています。

多摩電子工業 ポータブル電源120W TL108OR

多摩電子工業 ポータブル電源120W TL108OR

バッテリー選びのポイント③ 安全性

充電中の発火や爆発など、モバイルバッテリー関連の事故のニュースを見聞きしたことがある人も多いかもしれません。モバイルバッテリーが広く普及したいま、持ち運びや充電時の事故も増えています。モバイルバッテリーを安全に選ぶ・使うためには、どこに注意すればいいのでしょうか。

PSEマークの有無

まず製品選びで気を付けたいのが、「PSEマーク」の有無です。PSEマークとは、その製品が “電気用品安全法で定められた安全性を満たしている” ことを示します。この電気用品安全法はあらゆる電気製品が対象となる法律で、厳しい検査基準が設けられています。

PSEマークの有無

2019年にモバイルバッテリーも電気用品安全法の規制対象となり、現在はPSEマークの表示がない製品は販売が禁止されています。モバイルバッテリー選びの大前提として、このPSEマークが記載された製品を選びましょう。

また、モバイルバッテリーの中には、「MCPCモバイル安全認証マーク」が記載されているものもあります。これは通信キャリアやハードウエアメーカーが参画する団体「MCPC」が定める認証試験に合格していることを表していて、製品の安全性を保証するもの。対応製品はまだ限定的ではありますが、製品選びのポイントの1つとして覚えておきましょう。

認定製品一覧(MCPC モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)

モバイルバッテリーへの強い衝撃や発熱に注意

モバイルバッテリーの事故は、バッテリー自体の劣化が原因になることもあります。日光のあたる場所に保管したり、真夏の車内など高温になる場所に放置したりすると、バッテリーが熱を持ち、劣化の原因になります。

また、強い衝撃を与えないこともポイント。モバイルバッテリーは精密機械であるため、強い衝撃が加われば、破裂や損傷、故障の危険性も高くなります。持ち運びの際は落としたり、ぶつけたりしないように注意しましょう。

もしも充電できる容量が減った、異常に発熱している、本体が膨張してきたなどの異変を感じたら、それらは劣化している証拠。劣化したバッテリーを使い続けるのは危険なので、すぐに買い替えましょう。

多種多様な製品が販売されているモバイルバッテリー。容量やサイズなど、重視するポイントは人それぞれです。今回、記事で紹介したモバイルバッテリーはトレテク!ソフトバンクセレクションで取り扱っている商品を紹介しています。この記事を参考に、自分に合ったモバイルバッテリーを見つけてみませんか?

  • 生産状況などにより、販売を終了している場合もあります。

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(掲載日:2023年9月20日)
文:編集:友納一樹(TEKIKAKU)
撮影:高原マサキ