2024年4月1日、2024年度ソフトバンクグループ新入社員入社セレモニーとソフトバンク株式会社入社式がそれぞれ行われました。ソフトバンクグループ株式会社 代表取締役 会長兼社長執行役員 孫正義や、ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川潤一から新入社員への祝辞が贈られ、新入社員が決意表明を宣言しました。
目次
ソフトバンクグループの新入社員が一堂に集結
ソフトバンクグループの新入社員入社セレモニーが、本社のある東京ポートシティ竹芝 ポートホールとオンラインで開催され、ソフトバンクグループ株式会社、ソフトバンク株式会社、LINEヤフー株式会社をはじめとしたグループの新入社員、合計約890人が参加。緊張とワクワクを胸に、社会人として大きな第一歩を踏み出しました。
無限の可能性を持つAI技術で、多様性にあふれた未来への道を切り拓きたい
新入社員による決意表明では代表者3人が登壇し、学生時代の研究や取り組み、インターンシップでの経験を振り返り、AIの進化が人々の生活にもたらす可能性について言及。AI技術を活用して社会の変革を目指す姿勢を示しました。最後に3人は、「無限の可能性を持つAIと人類が協力しあい、多様性にあふれた未来を実現するために、私たちが先頭となり道を切り拓いていきたい」と宣言しました。
AGIの到来はすぐそこに。ぶつかり合いながら進化し、発想を解き放とう
新たに加わる新入社員に向けて、孫から祝辞が贈られました。「新たな仲間が入ってくると、会社全体が活性化されるような息吹を感じます」と歓迎し、「これからの5年間は、おそらく人類の歴史の中で最も重要な5年間になるだろう」と、AGI(汎用人工知能)が実現する未来について語りました。
ChatGPTを使用しているかという問いかけに対して新入社員の大部分が手を挙げた生成AIについて、孫は、GPT4が昨年、米国で医師国家試験と法学試験に合格したことを例にあげ、その50万倍から100万倍の能力を持つに至る頃にAGIがやってくるとの考えを示して、「あと5年でやってくると想像してみてください。今までの常識がことごとくひっくり返っていく。AGIの次にはASI(人工超知能)が、おそらく10年以内にやってくる」と推測。「これからの5年間、10年間で、人類が体験したことのない世界がやってくると私は信じています。ソフトバンクグループはさまざまな形でAGI・ASIの世界に関与していくことになる」と述べました。
AGI・ASIの世界で期待することについて、「事故や病気などで人々が悲しまない世界にしたい。また、AGIにつながったロボットが生まれれば、人間が最低限、普通の衣食住を行う分は提供してくれる」と述べた一方で、「人間は何のために働くのか。仕事とは、幸せとは、人間関係とは何かという根本的なことを再定義していく必要がある」と強調。「これらは皆さんが現役の間に起きます。そういう世界が来たときに、自分たちは何をすべきか。人々を幸せにするために情報革命で、AGI・ASIの一部分をわれわれのグループが担っていくという思いでやっていただきたいと思います。少なくとも日本では、間違いなくトップグループになる。世界でもトップグループの一社になろうと、毎日、本気で思って過ごしています」と力強く語りました。
最後に、「AGIの世界を日本で、あるいは世界で一日も早く実現させ、人々を幸せにしたい、悲しみを減らしたい、喜びを増やしたい。それがわれわれの理念であり、存在価値です。入社したら、いろいろな仕事が待っていますがそれも経験です。不満がある時はぶつかり合っていい。そうして進化し、発想を解き放っていきましょう。一緒にがんばりましょう」とエールを贈りました。
将来設計を立て1日1回振り返りを
福岡ソフトバンクホークス株式会社の王会長は、「前途洋々たる道が、これから皆さんの前で開かれると思いますが、その道を力強く一歩一歩突き進んでほしいと思います」と応援しました。また、「今日は皆さんにとっての元旦です。自分の将来設計を立て、思い通り進んでいるかどうか毎日チェックすることが大事です。1日に10分でも『今日はどうだったか』と自分を省みる時間を作ることが、将来の道を開く方法だと思います」とアドバイスしました。
401人がソフトバンク株式会社に入社
2024年度のソフトバンク株式会社の入社式には、新入社員401人が列席しました。ソフトバンクグループ新入社員入社セレモニーを終え、その後に行われたソフトバンク株式会社の入社式では、皆さん少し緊張が解けたようにも見えました。ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川潤一から祝辞が贈られ、新入社員が入社に向けた思いや志を表明しました。
デジタルの力で平等な機会を与えられる社会を実現していきたい
新入社員を代表した4人が、宮川から授与された入社証書を、しっかりと前を向き引き締まった表情で受け取りました。入社証書を片手に、4人それぞれがソフトバンクで挑戦したいことや志を表明しました。大学時代に取り組んだことや経験を生かし、「誰一人取り残されることなく、平等な機会を与えられる世界の実現」や、「多くの人々に利用される解決策を創出し、世界中の課題を対処」、「想像を超える次世代社会インフラを構築」、「営業として、デジタルの力で誰もがキャリアの可能性を閉ざさないような社会の実現」などのビジョンを掲げました。4人は、「限界を乗り越え、デジタルの力で平等な機会を与えられる社会を実現し、ソフトバンクを世界で最も必要とされる会社にしていきたい」と宣言しました。
AIとの共存により、誰もが創造性あふれる時間を享受できる社会へ
宮川は、「『情報革命で人々を幸せに』というグループ共通の経営理念の下、数多くの会社があるソフトバンクグループの中で、ソフトバンク株式会社の役割は事業を担う会社だと理解してほしい」と冒頭で述べました。
「ブロードバンド革命」「モバイルインターネット革命」「AI(人工知能)革命」と、さまざまなチャレンジを通じて成長をし続けてきたとし、過去を振り返りました。そして「AI革命」では、インフラへの投資にも意欲を示し、「大規模な計算基盤が必要になり、ソフトバンクのような民間企業が整備することで、AI技術はさらに成長し、2025〜30年ごろには大きな進化が起こる」と考えを述べました。AIが日常生活に浸透すると、膨大なデータの生成や処理が必要になるとし、「次世代社会インフラの要となる『Core Brain(コアブレイン)』の構築に向けた、北海道でのデータセンターの建設をはじめ、AI-RAN(Artificial Intelligence Radio Access Network)の実現に向けた取り組みを行っている。超分散コンピューティング基盤も完成に向けて順調に進捗しており、分割されたデータセンターの分割損を全て吸収するようなソフトウエアも今後稼働していく。これらに取り組めるのは、ソフトバンクが事業を担う会社であるからです。皆さんも、私にアイデアをぶつけてほしい」と新入社員に呼びかけました。
最後に宮川は、「これからは『AI革命』として、AIの社会実装をけん引していきたい。開発よりも社会実装が大事だと考えている。AI時代において、いかにして人とAIのつながりをつくるのか、いかにして人の尊厳を守り切るのか、このようなことにしっかりと取り組んでいきます」と述べ、「AIとの共存により、誰もが創造性あふれる時間を享受できる社会に向けて、皆さんと一緒に考え、働けることを楽しみにしています。一緒に新しい未来をつくっていきましょう」とメッセージを贈りました。
宮川からの祝辞の後には、ソフトバンク株式会社 取締役会長 今井康之、代表取締役 副社長執行役員 兼 COO 榛葉淳からも祝辞が行われ、新入社員たちは喜びと決意を新たにソフトバンクでの第一歩を踏み出しました。
(掲載日:2024年4月4日)
文:ソフトバンクニュース編集部