超高齢社会・労働人口の減少・過疎化など、さまざまな課題を抱えている日本。これらの社会課題を解決するための鍵になるのが、AIやロボットです。人間よりもAIやロボットが得意な分野の仕事はAIやロボットに任せ、限られた労働人口の中で生産性を高めていく必要があります。
そこで多くの企業で求められるのは、エンジニアなどの「AI開発者」だけではなく、AIを使いこなし、事業に応用することができる「AI活用人材」です。次世代を担う子どもたちが、AIを活用できる人材になれるよう、社会全体で積極的な育成に取り組むことが期待されています。
社会課題の解決に子どもたちがテクノロジーで挑戦!
ソフトバンクロボティクス株式会社では、子どもたちがAIやロボットなどのテクノロジーを活用して社会課題に取り組み、社会実装に挑戦する探究心や行動力を応援したいという思いから、AIやロボットを活用したコンテストを毎年開催しています。
2024年3月に初開催となった生成AIを利用し新たな未来を考える「ChatGPT × ロボット アイデアコンテスト」と、ロボットやAIを活用してSDGsの社会課題解決に取り組む教育プロジェクト「STREAM※1チャレンジ2024」には、全国からのさまざまなプロジェクトがエントリー。厳正なる審査を行った結果、「ChatGPT × ロボット アイデアコンテスト」では3チーム、「STREAMチャレンジ(ロボット部門)」では10チーム、「STREAMチャレンジ(AI部門)」では5チーム、合計18チームがアワードを受賞しました。
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各受賞結果は一覧をご参照ください。
ChatGPT × ロボット アイデアコンテスト
「ChatGPT × ロボット アイデアコンテスト」では、子どもたちが社会課題を自分ごととして課題設定し、サステナブルな社会の実現に向けたアイデアを競いました。
最優秀賞受賞プロジェクト
所属:浜松聖星高等学校
チーム名:わらび
プロジェクト名:あなたの優しいロミホン
概要:悩みや愚痴を思うままに話せるAI搭載ロボットを提案
審査員コメント:ロボットにChatGPTを組み合わせて心理カウンセラーの役を担わせるという発想のほか、プロンプトの完成度の高さと、サービス展開した際のイメージが具体的になっている点が素晴らしい。2つの異なる既存のロボットを組み合わせている点もアイデアコンテストの作品ならではのユーモアが効いていると評価しました。
STREAMチャレンジ2024
「STREAMチャレンジ」は、子どもたちがロボットやAIなどの最先端テクノロジーを活用して社会課題に取り組み、社会実装に挑戦する探究活動を応援するコンテストです。
最優秀賞受賞プロジェクト
<ロボット部門>
所属:追手門学院大手前中・高等学校
チーム名:Otemon Challenger
プロジェクト名:教育現場の課題解決に向けてペッパーを活用した教育体制の構築
概要:先生の負担を軽減するためにPepperを小学校の先生にすることを提案
審査員コメント:プログラミング授業が限られた一部の先生によって実施されていることを課題として、ロボットが先生になれば、多くの子供たちが一定の質の授業を受けられ、かつ先生が個別の生徒のサポートに時間を割けるという解決策を提示してくれました。授業が可能な水準までPepperのプログラミングを洗練させ、実際に小中学生向けに3回も授業を行い、その後に効果測定をしている点、理解度確認のチェックポイントを設けている工夫も高く評価しました。
<AI部門>
所属:愛知県立東海樟風高等学校
チーム名:MONA
プロジェクト名:AIマップ
概要:AIを活用して災害に強い街づくりに貢献することを提案
審査員コメント:自然災害の多い日本において、レジリエントな社会を実現するために防災と減災の両面で活かすことのできる素晴らしいプロジェクトです。災害発生前にAIによって危険物の検知と危険箇所の予測を行い、災害発生時はリアルタイムに被害情報を管理し、ChatGPTを用いて最適な避難経路を生成するといった内容で、AIの特性を正しく理解し効果的に組み合わせることができていました。また、災害時に問題となるフェイク情報や通信障害への対応にも言及しており、視野の広さと深さも高く評価しました。
授賞式の模様は、動画でご覧いただけます。
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「STREAM」とはSTEAM教育に(Science(科学)、 Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(リベラル・アーツ)、Mathematics(数学)を統合的に学習する教育)にRobotics(ロボット工学)、Reality(現実性)、Reviewing(評価)の観点を入れ、頭文字のRを加えたものです。
AI活用人材育成のための教育プログラム「AIチャレンジ」
AIチャレンジは、探究学習を通じて、これからの社会で求められるAIを使いこなせる「AI活用人材」を育成する実践的な教育プログラムです。子どもたちが多様な発想力でAIを活用し、アイデアをカタチにする実装力を身につける探究学習を提供します。
(掲載日:2024年5月16日)
文:ソフトバンクニュース編集部