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自動運転向けの地図を効率的に作る鍵は「通信」にあり。実証実験を見学してきました!

自動運転向けの地図を効率的に作る鍵は「通信」にあり。実証実験を見学してきました!

2019年1月18日、神奈川県鎌倉市で、ダイナミックマップ基盤株式会社とソフトバンク株式会社による実証実験が行われました。その実験内容は、自動運転向け高精度3次元地図「ダイナミックマップ」の生成に関するもの。

「地図ならカーナビ用のものがあるのでは?」と感じた方も多いと思いますが、実は高レベルの自動運転を実現するためには、高精度な地図が必要不可欠なんです。ソフトバンクニュース編集部で、実証実験の様子を見学してきたのでレポートします!

自動運転向け高精度3次元地図「ダイナミックマップ」ってなに?

最近、ニュースなどでも頻繁に取り上げられ、注目度が高まっている車の自動運転。実証実験の内容をご紹介する前に、自動運転の中で地図が担う役割を簡単に説明します。

まず自動運転には、レベル0(運転自動化なし)からレベル5(完全運転自動化)まで6つのレベルが存在します。レベル1やレベル2はすでに市販車で実用化されているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか?

レベル 対応主体 概要
レベル0
(運転自動化なし)
運転者 運転者が全ての運転動作を実施。
レベル1
(運転支援)
運転者 アクセル、ブレーキ、ハンドルを切る動作のどれか1つをシステムが自動で行う。(例:障害物を検知して自動でブレーキをかけてくれる「自動ブレーキ」)
レベル2
(部分運転自動化)
運転者 アクセルとハンドルを切る一連の動作をシステムが制御してくれる。(例:高速道路などで、車線を維持しながら、前の車について走ることができる)
レベル3
(条件付運転自動化)
システム
(作動継続が困難な場合は運転者)
運転動作の全てをシステムが行うが、緊急時は運転者が自分で対応する必要がある。走行条件として、地理的な制限および運転しやすい環境(交通量・天候・視界の良好さなど)が整っている必要がある。
レベル4
(高度運転自動化)
システム 運転動作の全てをシステムが行い、運転者が対応する必要がない。走行条件として、地理的な制限および運転しやすい環境(交通量・天候・視界の良好さなど)が整っている必要がある。
レベル5
(完全運転自動化)
システム どのような条件下でも自律的にシステムが自動運転を実施。

※ 官民ITS構想・ロードマップ2017

高精度3次元地図「ダイナミックマップ」の本領が発揮されるのは、レベル3以上の高レベルの自動運転。レベル3以上になると、人ではなくシステムが車を自動運転させるため、ベースとなる地図がなくては動くことができません。また「高さ制限の判断」や「坂道やカーブで車体を自動制御する」ために3次元であることが必要だそうです。そう言われてみると…確かに!

そこでダイナミックマップ基盤さまでは、自動運転システム用の高精度3次元地図を製作中。将来的に自動運転の車は、自車の位置情報と高精度3次元地図を照合しながら走ることになるそう。

地図って大事ですね!

鎌倉の一般道をテスト走行! 実証実験の真の目的は?

今回の実証実験は、鎌倉市の公道27.7kmを高精度3次元地図製作用のレーザー・カメラ・システムを搭載した車で走行しながら、測定データをソフトバンクのモバイルネットワークを利用してサーバーに送信。ほぼリアルタイムで測定データや地図の完成度の確認を行うというものです。

車両上部に搭載されているレーザー・カメラ・システム。1秒間に数万回のレーザーを照射して物体との距離を計測。位置情報を持った点(ドット)に置き換えていきます。その集合体が3次元地図に!

車両内のMMS(モービルマッピングシステム)にケーブル接続されているLTEルーター。ルーターからソフトバンクの基地局に計測データを送信します。

今回の実証実験のポイントは、通信を取り入れて「ほぼリアルタイムで確認できる」ところだそうです。

「これまで測定データの確認は事業所で行っており、不備があれば再測定のためにもう一度現場へ向かう必要がありました。これではコストも時間もかかってしまいます」と話していただいたのは、ダイナミックマップ基盤株式会社の雨谷さん。

「ソフトバンクの通信を取り入れることで、ほぼリアルタイムで計測データを確認でき、効率的に高精度3次元地図を製作できます。また、自動運転用の地図は1回作ったら終わりではなく、日々リアルタイムで更新していくことが必要です。その意味でも通信がもたらすリアルタイム性は重要ですし、大容量・低遅延になると言われている5Gにも大いに期待しています」とソフトバンクと実証実験を行う意図を語っていただきました。

ダイナミックマップ基盤株式会社 経営企画部 部長 雨谷広道さん

気になる実験結果は?

揺れていて分かりにくいですが、走行している道路がほぼリアルタイムで3次元の地図になっていくのを確認することができました。実験成功!

ちなみにソフトバンクでは、法人向けに提供している閉域ネットワークサービスやクラウドサービスを使って、今回の実証実験用の検証環境を用意しました。データを送信するネットワークも、データを処理するサーバーもクローズドなので安全性が高く処理スピードも速いため、リアルタイム性を実現するのに役立ったそうです。

今回は4Gのネットワークを使って行われた実証実験ですが、これが5Gになると、より高画素な3次元情報を、より低遅延で処理できる見込みとのこと。5Gっていろいろな分野で活用が期待されているんですね。

ソフトバンクの5Gの取り組みを詳しく見る

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(掲載日:2019年2月22日)
文:ソフトバンクニュース編集部