30〜40代の皆さん、ご両親はもうスマホデビューされましたか?
シニア世代のスマホユーザーは年々増加傾向にありますが、慣れ親しんだガラケーからスマホに変えることに、ちゅうちょしてしまうご両親も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、シニア世代のスマホ事情について、ソフトバンク社員が徹底討論! 両親のスマホデビューにまつわるあれこれを、存分に語り合ってもらいました。(顔と個人名は非公表にしていますが、正真正銘ソフトバンクの社員です)
シニアのガラケー・スマホ利用の今
最新のデータによると、60代では全体の半数以上の56.2%の方が、すでにスマホを持っているそうで す。一方80代以上では、モバイル端末全体の保有率45.6%に対して、8割以上の38.8%の方がガラケーを使っていました。(総務省「平成30年通信利用動向調査」より)
目次
- スマホデビューのきっかけ
- 遠くにいても、つながる。孫とのコミュニケーション
- 親のスマホライフを支えるためにやっていること。セキュリティ・災害対策も
- スマホデビュー、本当にするべき? スマホに向く人、向かない人
座談会の参加メンバー
親がスマホビギナーのAさん
亥年の30代女性。都内で暮らす60代前半の両親を持つ。両親のスマホ歴は2〜3年ほどながら、そこまで使い慣れていないそう。家族構成は、夫、4歳の娘、2歳の息子。
シニア世代へのおすすめアプリ:①メッセージ(LINE、「+メッセージ」などを指す。以下も同様)/②乗り換え案内/③クラシル(レシピ動画)
親がガラケーマスターのBさん
戌年の40代男性。同じ県内で暮らす70代の義理の両親を持つ。義理の母は現在、ガラケーを10年以上(!)にわたって利用継続中。家族構成は、妻、小学6年生の娘。
シニア世代へのおすすめアプリ:①メッセージ/②地図 /③加工機能が付いたカメラ
親がスマホマスターのCさん
午年の40代女性。地方で暮らす60代の両親を持つ。両親のスマホ歴は父が4年以上、母が6年以上と、もはやベテラン並み。家族構成は、夫、4歳の娘、2歳の娘。
シニア世代へのおすすめアプリ:①メッセージ/②ヘルスケア(歩数計)/③Instagram
スマホデビューのきっかけ
AさんとCさんにお聞きします。ご両親がスマホデビューに踏み切ったきっかけはなんでしたか?
母はそれまで使っていたガラケーが壊れたときに、自分でソフトバンクショップに行って、色々相談に乗ってもらった上で変えてきました。「次もぜひガラケーで」というこだわりもなかったから、ごく自然な流れで。
うちの場合は、新しいもの好きの母が私のiPhoneに興味を持っている様子だったので、一緒にショップへ行って機種変更をサポートしました。そんなふうに母がスマホデビューして以来、LINEグループで家族が頻繁にやりとりするのを見て、父も仲間に入りたくなったみたい(笑)。
メッセージ・ビデオ通話アプリはシニアの必修科目
普段のご両親とのコミュニケーション手段について教えてください。
義母がガラケーということもあり、日常の連絡はほぼ電話ですね。文字入力が苦手なようで、メールはたまにしか来ません。
メッセージアプリかFaceTime(Apple製品に搭載されたビデオ通話もできるアプリ)が多いですね。特に、メッセージアプリは、父、母、私、妹の4人でLINEグループを作って近況を報告し合っています。やりとりの様子で、なんとなく両親の仲の良さが分かるんですよ。2人の返信のタイミングがずれていたりすると、「今、喧嘩しているな」とか推測できますね(笑)。
うちもほぼ同じです。父は何でもPCでこなす人なので、スマホは電話機能しか使っていませんが、母とは毎日のようにFaceTimeで話したり、メッセージアプリで写真やスタンプのやりとりをしています。
うちの母もスタンプ大好きですよ。私より使いこなしているんじゃないかな。たまに、「新しいスタンプが欲しいからダウンロードしてもらえる?」とお願いされます。
そうそう。うちも「了解」とか「ありがとう」とか、メッセージ付きのかわいいスタンプがお気に入りみたいです(笑)。
遠くにいても、つながる。孫とのコミュニケーション
FaceTimeもよく使うとおっしゃっていましたが、どんなふうに使っていますか?
ほぼ毎日通話しては、4歳と2歳になる子どもの様子を見せています。「今はテレビを見てるよ」とか「着替えて寝るところだよ」とか、孫の姿を実況中継しているんです。
なるほど。小6になるうちの娘は、おばあちゃんに電話しても話す内容がないみたいで、会話が続かないんですよ。その点、ビデオ通話の方が自然と会話が弾みそう。
以前、会う約束をした当日に、母が体調を崩して会えないことがあったんです。その日のビデオ通話で、いつものように子どもたちの姿を見せるうち、母の顔と声に元気が戻ってきたんですね。スマホのありがたさを実感した瞬間でした。
分かります。うちも両親がスマホに切り替えてから、コミュニケーションが格段に増えました。お互い遠方に暮らしているので年に数回しか会えませんが、週に2〜3回はビデオ通話をしています。スマホデビューしてからは、互いの存在をいつも身近に感じるようになりましたね。
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- ※スマホ購入理由は、「コミュニケーション目的」が55%のようです。(ソフトバンク株式会社「シニア層のスマホデビューに関する調査」(2019年3月実施))
インスタやレシピ動画……「うちの親はこんなふうにスマホを使ってます」
その他、ご両親はどんなふうにスマホを楽しんでいますか?
母はインスタ(Instagram)にハマっています。投稿はせずに「見る専門」なんですけど(笑)。有名人を何人もフォローして最新情報を仕入れていて、びっくりしました。父は散歩や山歩きが趣味なので、毎日ヘルスケアアプリの歩数計をチェックするのが日課です。山に出掛けると、「今こんなところにいます」と風景写真を送ってくることもありますよ。
私の母は、レシピ動画アプリの「クラシル」をよく見ていますね。孫が今度来る時のために、作ったことない料理をブックマークしてストックしているみたいです。いつの間にか使いこなしていて驚きました。
レシピといえば、さっき母と電話で話していたら、「テレビの料理番組で、レシピがQRコードで紹介されていたの。今度会った時に見方を教えてくれる?」と言われたんです。こんなふうに自分なりの楽しみ方を見つけてくるなんて、すごい進歩だと感心しましたね。
皆さん、楽しそうですね。義母の場合、今のところガラケーで事足りているようです。ただ、スマホを持つ同年代の知り合いが増えているのは、やっぱり気になるみたいで。料理教室や手芸教室の仲間が、料理や作品の写真をLINEグループで共有していてうらやましそうでした。周りからも「スマホに変えたら」と薦められているようだから、あとは時間の問題ですね。「ちょっと難しそう」と少し不安がっていましたが。
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- ※スマホ検討のきっかけは、「周囲の利用が増えた」が70%のようです。(ソフトバンク株式会社「シニア層のスマホデビューに関する調査」(2019年3月実施))
初心者でも安心、「スマホ」の選択肢はたくさん
例えば「シンプルスマホ」であれば、LINEなどがあらかじめインストールされていたり、必要最低限の機能だけが入っていたりと、スマホ初心者のシニアの方におすすめです。
親のスマホライフを支えるためにやっていること
ご両親がスマホデビューした後は、どんなサポートをしましたか?
スマホに変える時に、一緒にソフトバンクショップに行きました。家のWi-Fiの接続からアプリのインストールまで、ほとんどの設定を代わりにしてあげましたね。
私の母は、近所のソフトバンクショップに行き慣れていて、契約から設定まで、全部スマホアドバイザーにお願いしたみたいですよ。常に教えられるわけではないので、近くに親のサポートをしてくれる場所があるのは助かってます。
料金プランについてはアドバイスしましたか?
うちでは、月10GBを家族5人でシェアするプランにしています。けれど、時々超過して速度制限がかかってしまうので、現在、プランの見直しを検討中です。例えば、データ容量の少ない母は「ミニモンスター」がいいかなとか、一番使う主人には「ウルトラギガモンスター+(プラス)」がいいなとか。どう組み合わせると安くなるかを、あれこれ考えています。
うちの娘はキッズフォンを使っていますが、来年中学に入ったらスマホを持たせてもいいかなと考えています。同じタイミングで義母もスマホデビューすれば、みんなで家族割にできますね。
セキュリティや災害対策のサポートも
セキュリティ面では何かフォローをしていますか?
最近は巧妙な迷惑メールがありますよね。うちの親の場合、最初は送られてくるたびに「なんでこんなメールが来たのかしら?」と真に受けていたんです。でも、私が「そういうメールはいっぱい来るものだから相手にしないで。知っている人のメールだけ開くようにすればいいよ」と伝えたら、それ以降は気にしないようになりました。
迷惑メールはガラケーでも来ますからね。一度フィルターを設定して全く来なくなっても、まただんだん増えてきて設定し直す……ということの繰り返しです。
私の父のように、「自分は大丈夫」と思っている人ほどうっかり開いちゃうんじゃないかと心配です。ただ、私もずっと監視できるわけではないので、ウィルス対策用に定期的なソフトウェアの更新やセキュリティを含んだプランの加入などはやってあげていますね。
災害が起きたとき、スマホを活用していますか?
離れて暮らしているので、大きい地震があった時はすぐにメッセージアプリで「今地震あったけど大丈夫?」と連絡しています。すぐに返信がなくても、LINEの既読機能を安否確認に活用していますね。
3.11の直後、家族に災害用の伝言掲示板の使い方を説明したんですけど、両親がいざという時に迷うことなく使えるかどうか分からないので……。使い慣れているメッセージアプリで安否の確認ができるようになったのは大きいですよね。
大きい災害であれば、自動で通知が来る防災速報のアプリもあるじゃないですか。そういったものをインストールしておくのもいいんじゃないですかね。あとは、両親が住んでいる自治体のTwitterアカウントをフォローするなど、こちら側でも事前に気づけるようにしています。
困ったときはソフトバンクショップのスマホアドバイザーに相談
スマホのプロフェッショナル「スマホアドバイザー」は、「スマホの選び方」から「アプリ・サービスの操作方法の説明」まで幅広くサポートします。スマホに関しての不安や悩みがあったときは、気軽に相談してみてくださいね。
スマホデビュー、本当にするべき? スマホに向く人、向かない人
ところで、シニア世代のスマホデビューを阻む一番の壁とは、何だと思いますか?
操作の難しさと、知らないことを始めることへの不安感でしょうか。「壊さないかな」とか、「変なボタンを押して料金がかからないかな」とか。
それはありますね。「スマホにしたらこんなに楽しい!」というメリットを実感しづらいから、なんとなく現状に落ち着いてしまうのかも。
「背中を押してくれる人の存在」は大きいですよね。今やベテランスマホユーザーである私の母も、自分1人ではここまで来られなかったと思います。
「こんな人はスマホに向いてない」というタイプもいると思いますか?
今はこれだけ環境が整っているので、ガラケーが壊れたタイミングでスマホを促されれば、誰だって使えるんじゃないかな。年齢はネックにならないと思いますよ。
もしかすると、「現状維持したい」「変わりたくない」というタイプは難しいかも。義母がスマホデビューするかどうかは、僕としてはどちらでも構わないんです。ただ、義母は妻が家事で忙しい時によく長電話をしてくるんですね。そんなときスマホがあれば、メッセージアプリでお互い好きな時間に返信できるので、妻の負担が減るかもしれないと思ったりします。
スマホデビューは、小さなきっかけさえあれば大丈夫
最後に、スマホデビューを検討しているシニア世代に向けてアドバイスを。
親がスマホビギナーのAさん
もしかすると、スマホに変えても頻繁に使う機能は1つか2つだけかもしれません。けれど、それによって家族や友だちとの距離が近くなったり、自分の世界がグッと広がることもあるはず。まずは、コミュニケーション系アプリを入口に、少しずつ慣れていってはどうでしょうか?
親がガラケーマスターのBさん
スマホデビューを後押しするのは、例えば「GPS機能のある地図アプリが欲しい」とか、そんな小さなきっかけで十分だと思うんです。自分の生活を今よりちょっと豊かにする手段として、スマホを検討してみるのもありなんじゃないかな。
親がスマホマスターのCさん
「スマホはガラケーよりも高い」というイメージがありますが、意外と安いプランはあるし、家族割引にすることで子ども世代の私たちもおトクになるというメリットもあります。一度ショップで相談してみるといいですよ。
ありがとうございました!
今回の座談会では、スマホデビューに対してポジティブな意見が上がってきましたが、読者の皆さんはどのようなご意見をお持ちですか? スマホで何をしたいのか、サポート環境は整っているのか、そもそも本当にスマホに変えるべきなのか……その答えは、きっとご家庭ごとにあるはずです。
お盆で帰省された時など、ご両親とゆっくり話し合ってみてはいかがでしょう。
シニアのスマホ事情を本人たちにも聞いてきたのでご覧ください
巣鴨で突撃インタビュー! オーバー70世代のリアルなスマホ事情に迫る! |
(掲載日:2019年8月2日、更新日:2021年3月31日)
編集、文:エクスライト
撮影:宇佐美亮
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