7月28日、福岡市とソフトバンクをはじめとする携帯電話事業者4社は、音声読み上げアプリを活用してサポートを行う「音声コード Uni-Voiceに関する連携協定」を締結しました。
きっかけは視覚障がい者のアプリ利用率の低さ
今回締結された連携協定は、視覚障がい者への支援として、印刷物の内容をスマホカメラで読み取り、その内容を音声で読み上げるアプリ「UniーVoice」のインストールと基本的な使い方の説明を、福岡市と携帯電話事業者4社(ソフトバンク、NTTドコモ、KDDI、楽天モバイル)が共同で取り組むものです。取り組みは全国初で8月1日から開始し、希望者は市役所、区役所、主要な携帯電話ショップにて無料で支援を受けることができ、ソフトバンクでは「ソフトバンク福岡天神西通り」「ソフトバンク博多マルイ」の2店舗で実施します。
この取り組みのきっかけは、福岡市の視覚障がい者のうち、音声コードの認知率が約30%、実際の利用率が約4%という、非常に低い状態が課題だったことです。視覚障がい者で点字が読める人は1割程度で、多くの方は、音声や拡大文字によって情報を得ているといいます。そこで、福岡市が通信事業者4社へ提案し、各社が応じたことで実現しました。ソフトバンクにとってはSDGs達成目標の「誰ひとり取り残さないデジタル社会の実現」や、視覚障がいのある方のウェルビーイングの向上につながることで賛同しています。
締結式には福岡市の高島宗一郎市長と、携帯電話事業者各社から代表者が出席しました。
高島市長は、「こうした取り組みは全国で初めて。福岡市はみんなが優しい、みんなで優しいユニバーサル都市を目指しているが、こうした新しい技術、スマホを使った新しいチャレンジをしてまいりたい」と展望を語りました。
ソフトバンクから出席したコンシューマ事業統括 営業第二本部 営業推進統括部 統括部長 高瀬吉康は「『Uni-Voice』は視覚に障がいをお持ちの方々の生活を革新する一歩につながる。福岡市内のショップに視覚に障がいのある方々が来店いただいたときに、何一つ不自由のないように対応する。一人でも多くの情報格差解消に向け、取り組んでいきたい」とコメント。
スマホをかざすと印刷物の文字情報を読み上げ
今回使用する「UniーVoice」は、あらかじめ二次元コード(音声コード)に変換された文字情報が印刷されたものをスマホでかざすと、その内容を音声で読み上げるというもの。福岡市では今後、特別定額給付金、臨時特別給付金、新型コロナウイルスワクチン接種などのお知らせなどに音声コードを付けたものを、市民へ送付していくとのことです。
今回の連携協定に関する詳細は、以下のプレスリリースをご覧ください。
- 視覚障がいのある方へ音声コードアプリの利用をサポートします(2022年7月29日 福岡市)
(掲載日:2022年8月1日)
文:ソフトバンクニュース編集部