SNSボタン
記事分割(js記載用)

真の5Gが産業DXの礎。宮川潤一 基調講演 SoftBank World 2022 開催レポート②

真の5Gが産業DXの礎。宮川潤一 基調講演 SoftBank World 2022 開催レポート②

7月28日、29日に行われた、ソフトバンク最大規模の法人向けイベント「SoftBank World 2022」。ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一は、「デジタルの社会実装で変わる日本の未来」をテーマに、スマートシティ、スマートリテールなどの事例を紹介。そして産業のデジタル化やDXの礎となる5Gを活用した取り組みについて講演しました。

SoftBank World 2022 開催レポート

デジタルの社会実装であらゆる産業の変革を加速

冒頭でリモートワークや押印の電子化、キャッシュレス決済など、昨今のデジタル化を例示しながらも、企業のデジタル化はまだ序盤の段階にあり、欧米企業との格差が拡大していることに触れ、あらゆる産業におけるデジタルの社会実装の実現を目指し、日本のDXを加速させていきたいと強調。

デジタルの社会実装であらゆる産業の変革を加速

「地域型」「都市型」の特性に合わせることが、日本流スマートシティの要

日本におけるスマートシティの取り組みについて、地域ごとでそれぞれが抱える課題に寄り添ったデジタル化に取り組むことが重要であるとし、ソフトバンクが関わる、3つの自治体での地域型スマートシティの事例を紹介。

「地域型」「都市型」特性に合わせることが、日本流スマートシティの要

長野県伊那市は、グループ企業のMONET Technologiesによる医療MaaSや行政MaaSの取り組み。福島県会津若松市は、防災情報や位置情報などを活用したデジタル防災の取り組み。そして茨城県境町は、グループ企業のBOLDLYが協力している、自動運転バスの運行について紹介し、「2025年までにはレベル4相当の自動運転サービスを全国40カ所以上で実現したい」と展望を話しました。

都市型スマートシティの取り組みとして、ソフトバンクの本社ビルにおける顔認証での入館やさまざまなロボットの活用、IoTセンサーから取得したデータの活用事例などを紹介しました。

そしてスマートシティの実現に不可欠な技術として「デジタルツイン」を挙げ、サイバー空間でのシミュレーションによって、デジタル防災や自動運転サービスなどを早期に実現することが可能と強調。

日本でのスマートシティの実現には、ベースとなる都市OSに官・民のデータを連携する必要があるとし、「日本流のスマートシティの取り組みを日本全国に広げていきたい」と述べました。

「地域型」「都市型」特性に合わせることが、日本流スマートシティの要

デジタル化がサプライチェーンを最適化

リテール業界においては「人手不足」「物価上昇」「ECの台頭」を背景に、厳しい環境下で勝ち抜くためには、人流データを活用した店舗開発や最先端テクノロジーによる店舗運営など、デジタルの力は欠かせないといいます。

デジタル化がサプライチェーンを最適化

グループ会社である株式会社Agoopの人流データを活用した店舗開発・運営、業務スーパーでのAIカメラを活用した欠品検知や、タブレット付きカートによる商品レコメンドとセルフレジの連携、ウェンディーズ・ジャパン株式会社での顔認証による決済と顧客データ活用を紹介し、「デジタル化で、サプライチェーン全体が最適化され、顧客データがデジタルマーケティングに活用され、売り上げの向上にも寄与する。店舗DXはさらに進化を続け、リテール業界は大きく変わっていく」と話しました。

5Gがあらゆる産業を変革する基盤

5Gがあらゆる産業を変革する基盤

そうしたスマートシティ、スマートリテールなど、デジタルの社会実装の基盤になる5Gについて、4Gが人とインターネットをつなぐコミュニケーションツールであるのに対し、5Gは人とモノ、モノとモノをつなぐ、産業の礎であると位置付けました。

具体的には、5Gの「低遅延」を活用した工場の自動化や遠隔手術などが可能になること。「多接続」によって、街全体のありとあらゆるモノがつながることで、自動運転やスマートシティなどが実現することを挙げ、「5Gとは、産業を変革する基盤」であると重ねて強調しました。

ここで、「超高速大容量」「低遅延」「同時多接続」を実現する5Gを活用した取り組み事例として、建設業界の人材不足解消に向けた建設機械の遠隔操縦の実証実験と、自動車の交通事故削減を目指した実証実験を紹介。5Gの活用の広がりによって、さまざまな産業が進化し、便利で安全な社会が実現される未来に期待を寄せました。

プライベート5Gで産業のDXをさらに加速

ソフトバンクが設備の構築を担い、個別の企業専用に運用するネットワーク「プライベート5G」をいよいよ2022年度から提供し、さらなる産業のDXを加速させていくと宣言しました。

プライベート5Gで産業のDXをさらに加速

最後に、「ソフトバンクは、通信インフラの枠を超えて、次世代の社会インフラを提供し、皆さまのデジタル化やDXをサポートしたい。『暮らす人、働く人、社会全体をより良くするために、誰1人取り残さないデジタルの社会実装』をスローガンに邁進していく」と講演を締めくくりました。

SoftBank World

SoftBank World 2022の全講演は、公式サイトからオンデマンド視聴可能です(2022年8月31日まで)。

講演を視聴する

(掲載日:2022年8月17日)
文:ソフトバンクニュース編集部