SNSボタン
記事分割(js記載用)

大都会と雄大な自然が融合するシドニー ―旅エッセイストとスマホ写真で巡る海外旅行

旅エッセイストとスマホ写真で巡る海外旅行 〜大都会と雄大な自然が融合するシドニー編〜

再び勢いを取り戻しつつある海外旅行者数。なかなか頻繁に行けるものではありませんが、五感を通して味わう生の体験、新鮮な刺激は、一生モノの価値があると言えるでしょう。

海外ツアーの元添乗員で、現在は旅エッセイスト・ライターとして活動されている中村洋太さんが、8月にオーストラリアのシドニーとメルボルンを訪問しました。

そこで今回は、「Google Pixel」を用いて、旅行先で出会った建物や自然、人物などを魅力的に撮るためのスマホ撮影テクニックとともに、両都市の観光情報や人との交流、現地で感じたことをレポートしてもらいました! まずはシドニー編をお届けします!

中村洋太(なかむら・ようた)さん

今回の登場人物

旅エッセイスト、ライター

中村洋太(なかむら・ようた)さん

1987年、横須賀出身。早稲田大学創造理工学部を卒業後、海外添乗員と旅行情報誌の編集者を経て、2017年よりフリーライターに。これまでにヨーロッパ周遊、アメリカ縦断、台湾一周など自転車で世界1万キロを旅したほか、クラフトビールを53杯注ぎながら東京〜京都間を徒歩で旅した「クラフトビール 東海道五十三注ぎ」も。現在は「旅と発信」をライフワークにすべくSNSやnoteで活動中。また、ライター講師やモデルとしても活動している。

オーストラリアの中心地 シドニーには金融や経済、観光など、あらゆる分野が集約

シドニーは、オーストラリアの南東部にあるニューサウスウェールズ州の州都です。首都こそキャンベラですが、金融や経済、観光など、あらゆる分野におけるオーストラリアの中心地。また、1788年にフィリップ総督がヨーロッパ人として初めて入植するなど、この国の歴史もシドニーから始まりました。

中村さん 「『シドニー・オペラハウス』や『ハーバーブリッジ』などの観光名所のほか、ビーチや公園なども充実していて、高層ビルが立ち並ぶ大都会でありながら海と緑を楽しめる自然豊かな街です。美術館や博物館など文化的な施設も充実していますし、少し鉄道で足を伸ばせば世界遺産の大自然も味わえます」

オペラハウスのある市街中心部から街歩きスタート。ダイナミックな建造物を際立たせる撮影テクニックも紹介

旅の初日は、シドニー国際空港から20分ほど離れた「サーキュラー・キー駅」を目指しました。サーキュラー・キーには街のシンボルでもある世界遺産「シドニー・オペラハウス」があります。またフェリーの発着所もあり、シティ北部エリアの交通の拠点としてにぎわっています。

中村さん 「サーキュラー・キー駅で降りた瞬間、反対ホームの向こう側にシドニー湾と巨大な『ハーバーブリッジ』が見えたんです。その迫力に驚いて、早速カメラを向けました。駅の壁を利用して『額縁構図』にすることで、橋を際立たせることができました」

オペラハウスのある市街中心部から街歩きスタート。ダイナミックな建造物を際立たせる撮影テクニックも紹介

額縁構図

額縁構図

額縁のようなモノで被写体を囲み、より被写体を印象的に見せた構図のこと。奥行きと立体感も出る。範囲(画角)が広くなる「広角」機能を組み合わせることでさらにスケール感が増す。

さあ、いよいよ市内観光のスタート。まずは、かの有名な「オペラハウス」の手前にあるカフェでコーヒーを飲みました。

中村さん 「ここが絶好のロケーションだったので、記念写真を撮ってみました。海とハーバーブリッジが背後に映り、一番映える写真になりましたね」

オペラハウスのある市街中心部から街歩きスタート。ダイナミックな建造物を際立たせる撮影テクニックも紹介

「オペラハウス」は、着工から14年という長い歳月と1億200万ドルという莫大(ばくだい)な費用をかけて建設されました。白い貝殻が重なっているような独特のデザインが特徴ですが、入り口に近づいてみて、中村さんはあることに気付いたそうです。

中村さん 「あまりに大きくて、近くでは全体がとてもフレームに収まらないんです。そのため、この特徴的な外観を撮るには少し離れた場所に行く必要がありました。それにうってつけなのが、『オペラハウス』に隣接する『王立植物園』。4,000種を超える植物が植えられた広い公園の敷地内には、日本ではあまり見かけない珍しい植物も多くあります」

オペラハウス。内部にはオペラシアターやコンサートホール、ドラマシアターなど、4つの劇場が含まれている

内部にはオペラシアターやコンサートホール、ドラマシアターなど、4つの劇場が含まれている

中村さん 「さらに、この王立植物園を海に沿ってずっと歩いて行くと、『ミセスマッコーリーズポイント』にたどり着きます。ここはハーバーブリッジとオペラハウスを同時に望める撮影スポットとして有名。船も多く走っているので、タイミングを見計らって写真に入れられるといいですね」

大空は「広角・パノラマ」撮影にすると迫力がさらに際立つ

大空は「広角・パノラマ」撮影にすると迫力がさらに際立つ

ランチを挟み、午後も引き続き市内を歩いていると、ハイドパーク内に噴水がありました。

中村さん 「噴水や滝など、水が流れているところではぜひ『長時間露光』モードを試してみてください。通常モードで撮ると水の動きが止まってしまいますが、『長時間露光』で撮影すると、水が滑らかに流れているように見え、より肉眼で見ている光景に近づきます」

通常モード

通常モード

長時間露光モード

長時間露光モード

長時間露光

シャッタースピードを遅くすることで、レンズから多くの光を取り込む機能。スマホにこの機能が搭載されていれば、水しぶきや空の動きなど流動性の高いオブジェクトのシズル感がアップする。

この日の観光の最後は、フェリーでの夜景クルーズ。といっても、特別なクルーズツアーではありません。シドニーではフェリーが重要な公共交通機関のひとつなので、観光客のみならず地元の人々も、バスや電車に乗るのと同じ感覚でフェリーを利用します。

中村さん 「いくつかの停留所を経由する30分弱のルートですが、シティの高層ビル群の夜景を眺め、ハーバーブリッジの真下をくぐり、ライトアップされたオペラハウスも見られるという素晴らしい時間でした。中でも、その3つが同時に映るこの1枚がお気に入りです。ハーバーブリッジの直線を生かしたダイナミックな『対角線構図』を意識しました」

ハーバーブリッジの真下から

ハーバーブリッジの真下から

対角線構図

対角線構図

被写体を画面の対角線に大胆に配置する構図のこと。風景写真だけでなく料理の写真でも活用でき、躍動感が出る。「広角」×「対角線構図」を組み合わせると、遠近感を使ってダイナミックな表現に。加えて、 Google Pixel なら「夜景モード」で明るさを自動補正してくれて、フラッシュがなくても自然な色を再現できる。

世界で人気の「ボンダイビーチ」や、最も美しい墓地「ウェイバリー墓地」… 最高に気持ちが良い、ビーチ沿いの遊歩道でランニング!

2日目の朝、「サーキュラー・キー」からシェアサイクルで10kmほどサイクリングし、世界トップクラスの人気を誇る「ボンダイビーチ」へ向かいました。

中村さん 「シドニーで楽しみにしていたのが、ビーチ沿いのランニングです。ボンダイビーチから南のクージービーチへと続く約6kmの『コースタルウォーク』が最高に気持ちいい遊歩道だと聞いていたので、ここで景色を楽しみながら走るのが念願でした」

世界で人気の「ボンダイビーチ」や、最も美しい墓地「ウェイバリー墓地」… 最高に気持ちが良い、ビーチ沿いの遊歩道でランニング!

コースタルウォークでは、途中にも複数のビーチがあり、それぞれ表情が異なります。また、断崖の景色のほか、「世界で最も美しい墓地」のひとつとされる「ウェイバリー墓地」や、海に面した人気の「アイスバーグプール」なども見どころです。

中村さん 「アップダウンの大きいことがこのコースの特徴なので、高い場所から遊歩道を入れ込み、奥行きや立体感のある写真を撮ろうと意識しました」

世界で最も美しい墓地のひとつとされる「ウェイバリー墓地」

世界で最も美しい墓地のひとつとされる「ウェイバリー墓地」

海に面したアイスバーグプール

海に面したアイスバーグプール

ビールマニアもうならす、絶品クラフトビールやピザでランニング後の休憩

クージービーチにゴールすると、クージーパビリオン内のレストランへ。ランニング後のクラフトビールで喉を潤します。

中村さん 「シドニーのクラフトビールは本当においしい! ぼくは海外のバーやパブへ行くと、ついついビールサーバーや、生ビールを注いでもらっている瞬間の写真を撮ってしまいます。ビールサーバーにもお店ごとの個性があり、眺めているだけで楽しいです」

ビールマニアもうならす、絶品クラフトビールやピザでランニング後の休憩

中村さん 「奥行きのある場所にグラスを置き、グラスに近づけてピントを合わせて撮ると、『抜け感』が出てクラフトビールをよりおいしく見せることができますよ。複数のグラスを並べれば、色の違いもわかりやすくなります」

ビールマニアもうならす、絶品クラフトビールやピザでランニング後の休憩

中村さん 「ピザは、斜めの角度からグッと寄りで撮ると、シズル感が際立ちます。このとき、自分の腕が影になって料理が暗くならないよう、照明や体の位置にも気をつけましょう」

ビールマニアもうならす、絶品クラフトビールやピザでランニング後の休憩

オーストラリア最大のコレクション数を誇る美術館や世界遺産の雄大な自然で心身ともにリラックス

滞在3日目に中村さんが訪ねたのは、オーストラリア最大のコレクションを誇る「ニューサウスウェールズ州立美術館」。この美術館でボランティアガイドを務める日本人のチエさんが案内してくれました。

オーストラリア最大のコレクション数を誇る美術館や世界遺産の雄大な自然で心身ともにリラックス

建物は本館と新館に分かれており、アボリジナルアートやオーストラリア美術、アジア美術、西洋画などの展示が充実しています。本館ができたのは150年以上前ですが、現代アートが並ぶ新館は昨年12月にオープンしたばかり。だから今旬の観光スポットでもあるんです。

中村さん 「実は、この新館を設計したのが、金沢の『21世紀美術館』も設計した『SANAA』の妹島和世さんと西沢立衛さん。シドニーを代表する美術館のひとつが日本人建築家ユニットによるものだなんて、同じ日本人としてとても誇らしい。海が見える素晴らしい場所に立っていて、かつ建物内部と外が一体となったような開放的な空間が良かったです」

オーストラリア最大のコレクション数を誇る美術館や世界遺産の雄大な自然で心身ともにリラックス

中村さん 「オーストラリアで驚いたことのひとつが、どこの美術館・博物館でも、常設展は無料で鑑賞できること。フラッシュをたかなければ基本的にアート作品の写真撮影もOK。屋外のテラスには草間彌生さんの花々の彫刻があります。絵になるオブジェなので、天気が良い日はここで記念撮影をするといいでしょう」

ガイドのチエさんとの記念撮影では、花をイメージして両手を広げてみた

ガイドのチエさんとの記念撮影では、花をイメージして両手を広げてみた

シドニー観光最後の日は、鉄道に乗ってブルーマウンテンズ国立公園へ。海抜1,000メートルほどの山脈にいくつもの滝や渓谷がある景勝地で、世界遺産に登録されています。

オーストラリア最大のコレクション数を誇る美術館や世界遺産の雄大な自然で心身ともにリラックス

中村さん 「ブルーマウンテンズ国立公園にはハイキングコースが豊富にあり、代表的なルートを歩くことにしました。さながら『緑のグランドキャニオン』とも呼べそうな雄大な景色を、さまざまな角度から楽しむことができました」

オーストラリア最大のコレクション数を誇る美術館や世界遺産の雄大な自然で心身ともにリラックス

ハイキングコース上には、いたるところに展望台があり、写真撮影には打ってつけ。中でも中村さんが気に入ったのは、「オーファン・ロック・ルックアウト」と呼ばれる展望台でした。

中村さん 「ここからの見晴らしが素晴らしく、ブルーマウンテンズで最も有名な奇岩『スリーシスターズ』のほか、『オーファンロック』や『ソリタリー山』などが広がります。そんな壮観な景色の中を、『シーニック・ケーブルウェイ』と呼ばれる全長510メートルのゴンドラが横断します。乗客たちはジャミソン渓谷の上空270メートルで空中遊覧しています。ここで写真を撮る際は、ゴンドラが移動しているタイミングを狙いましょう。いろんな構図を試し、ゴンドラの高さがより伝わるカットを選びました」

オーストラリア最大のコレクション数を誇る美術館や世界遺産の雄大な自然で心身ともにリラックス

美しい景色を撮るときには人物の後ろ姿を入れてみる

美しい景色を撮るときには人物の後ろ姿を入れてみる

中村さん 「展望台などでは、美しい景色だけを撮影するのも良いですが、あえて景色を眺めている人の後ろ姿を入れて撮るのもひとつのテクニック。こうすることで、その場に立って眺めているかのような臨場感を出すことができます」

シドニー旅行を通してのまとめ・感想「海と緑、アートとモダンなビル群が調和を見せる港町」

中村さん 「南半球のため、8月のシドニーは真冬です。そういうわけで寒さに警戒していたのですが、日中は拍子抜けするくらい暖かく、快適に過ごせました。乾燥していて温暖な気候なのも、シドニーの魅力ですね。また、正直シドニーについては『オペラハウスのある都市』という漠然としたイメージしか持っていなかったのですが、実際に訪れてみると想像以上に良い街でした。

街歩きしていると、あちこちに広い公園があり、大都会でありながら伸び伸びとリラックスできる雰囲気がありました。公共交通機関としてフェリーが充実しているのもこの街の特長なので、日中だけでなく夜にも乗って、ぜひ海からの夜景を眺めてほしいです」

Google Pixel は動画でも夜景の光がくっきり映る。思い出に浸りながらシドニーを後に

続編 メルボルン編はこちらから

(掲載日:2023年9月27日)
撮影・文:中村洋太
編集:ヤスダツバサ(Number X)

どの地域でも定額でデータ通信が利用できる「海外あんしん定額」サービス

24時間980円から〜海外でギガが使える「海外あんしん定額」

海外で好きなタイミングからデータ通信が使える、あんしんの定額サービス。定額国Lなら3GBに増量中で、申し込みも簡単です。

「海外あんしん定額」を
詳しく見る