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自宅でコンロ火災が発生…。あなたが取るべき行動は? ー防災行動ガイド

自宅でコンロ火災が発生…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

調理中、ちょっとキッチンを離れた隙に、コンロにかけたままの天ぷら鍋の油から出火。炎は燃え上がり、天井や壁にまで燃え移ってしまいました……。

もしあなたが同じような状況に置かれたら、一体どうすればいいのでしょうか? 正しい知識とすぐにできる小さな行動が防災意識を高め、あなたとあなたの大切な人を救います。

今回は、万が一に備えて知っておきたい、コンロ火災が発生したときの対処法をご紹介。

この災害テーマのポイント

自宅でコンロ火災が発生…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

  1. 毎年「コンロの消し忘れ」による火災は多数発生。IH調理器が原因にも
  2. 火災が起きたら、「火事だー!」と大声を出して周りに知らせる
  3. コンロ火災を起こさないために、コンロ周りの整理整頓が大切

自宅でコンロ火災が発生…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

この災害テーマのポイント

  1. 毎年「コンロの消し忘れ」による火災は多数発生。IH調理器が原因にも
  2. 火災が起きたら、「火事だー!」と大声を出して周りに知らせる
  3. コンロ火災を起こさないために、コンロ周りの整理整頓が大切

目次

リスク:多くの火災の原因となるコンロの「消し忘れ」。IH調理器でも油断は禁物

コンロ火災の原因は、電話がかかってきたり、インターホンが鳴ったりして、ほんのちょっと目を離した隙に油が高温になり、一気に燃え上がる「消し忘れ火災」が最も多いことがわかっています。これは、火を使わないIH調理器でも同様です。最近は、一定温度になると自動的に切れるコンロもありますが、鍋底が変形していると作動しないこともあるので注意が必要。さらに、調理中にコンロの火が衣服の袖口やすそに燃え移る「着衣着火」でも、毎年多くの死傷者を出しています。

出火原因の上位3つは、「たばこ」「たき火」「コンロ」

自宅でコンロ火災が発生…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

消防庁「平成30年(1~12月)における火災の概要(概数)(平成31年4月15日)」より作成

2018年に起きた住宅火災の原因は、1位が「たばこ(9%)」、2位が「たき火(8%)」、3位が「コンロ(7%)」と、コンロ火災は例年上位の火災原因。2018年は30名を超える死者も出ています。

対処法:「火事だー!」とまずは周囲に知らせる。消火か避難かの目安は「天井」で

自宅でコンロ火災が発生…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

火災が起きてしまった場合、自分だけで消そうとすると、逃げ遅れたり、通報が遅れて被害が拡大したりする可能性が。まずは「火事だー!」と大声を出して周りに知らせ、もし消せるようだったら初期消火を行いましょう。もちろん、危ないと思ったら「逃げる」ことが一番です。大声を出すと、人は少し落ち着きます。

火災が起きたときに取るべき対処ステップ

  1. 大きな声で知らせる(「火事だー!」と叫んで周りに知らせる)
  2. 火を消す(火が小さいときのみ)
  3. 助ける(体の不自由な人や、煙に巻かれた人がいたら助ける)
  4. 逃げる(天井に火が燃え移ったらただちに逃げる)

消火をする場合は、なるべく早めに消火器で消すのが一番。濡れタオルや鍋のふたをかぶせるという方法もありますが、実際、炎を目の前にすると冷静さを失い、うまくいくとは限りません。タオルの水が油の中に落ちれば爆発の恐れもありますし、鍋のふたが小さければ効果はありません。また、消火器がないからといって、マヨネーズなどの調味料をかけるのは絶対にNGです。

「消す」か「逃げる」か、見極めのポイントは「天井」

「消火する」か「ただちに避難する」かを、パニック状態の中で速やかに判断することは難しいはず。そこで、「天井」まで火の手が移っているかどうかを逃げるタイミングの目安として、頭の中に入れておきましょう。

  • 消火 → 炎が自分の背丈よりも小さく、視界の中に火元が見えている
  • ただちに避難 → 煙が充満してきたり、天井まで炎が燃え移ったりしている

事前の備え:今すぐ始めよう。キッチンのうっかり火災を防ぐ簡単習慣

自宅でコンロ火災が発生…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

実は、コンロ周りの掃除と整理整頓も重要。コンロ周りにこびり付いた油カス、魚焼きグリルに残った油などの掃除はまめに行って引火を防ぐようにして。また、コンロ周辺にはふきんやタオル、ビニール袋、紙袋など、燃えやすい物を置かず、常に整理整頓を心がけましょう。

一軒家に住む人は、消火器をコンロから離れた通路などに目立つように置きましょう。コンロの近くに設置したら、炎が大きくなったときに手元に取ることができないからです。いざというときに慌てず消火器を取り扱えるよう、消火器に貼られている説明書などで使い方をチェックしておくのをオススメします。

自宅でコンロ火災が発生…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

一般的に、天井に達しない程度の炎であれば消火器で消すことができます。万が一のために、使い方を知っておきましょう。

① 安全栓を引き抜く
② ホースをはずし火元に向ける
③ レバーを強くにぎる

また、レアケースではありますが、壁の中の木材が炭化して出火する「伝導過熱」で火災が発生することも。コンロから壁まで距離が20㎝未満で表面がステンレス加工になっているキッチンの場合は、軽く叩いた音を聞くなど定期的に検査をしておくといいですね。

「知らせる、消す、助ける、逃げる」が火災時の基本。コンロ周りの整理整頓も忘れずに

「コンロから離れるとき火を消すのは当たり前」とわかっていても、「ちょっとの間なら…」といった軽い気持ちで火災は発生してしまいます。火災を防ぐのは、日々のシンプルで簡単な習慣と心がけ。毎日の生活に取り入れてみましょう。

台所で火災が起きたときに役立つサービス・ウェブサイト

① 消防庁「住宅防火関係」

「住宅防火情報」「住宅用火災警報器Q&A」や「住宅用消火器」の選び方・使い方など、住宅での火災予防に役立つ情報を多数掲載。火災の恐ろしさがわかる映像資料も。

② Yahoo!ショッピング

Yahoo!ショッピング

Yahoo!JAPANが運営する日本最大級のオンラインショッピングモール。一般家庭用の消火器の種類も豊富です。万が一に備えて、Yahoo!ショッピングを利用し、消火器の準備をしておきましょう。

監修者:防災システム研究所 所長 山村 武彦(やまむら・たけひこ)先生

山村武彦先生

1943年、東京都生まれ。1964年の新潟地震でのボランティア活動を契機に、同年、防災・危機管理のシンクタンク「防災システム研究所」を設立。以来50年以上にわたり、世界中で発生する災害の現地調査を実施するほか、テレビ解説や日本各地での講演などを通じ、防災意識の啓発に取り組む。著書に『災害に強いまちづくりは 互近助の力~隣人と仲良くする勇気~』(ぎょうせい)など多数。

(掲載日:2020年1月27日)
監修:山村武彦先生
文:内藤マスミ
編集:エクスライト
イラスト:高山千草