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【解説】料金明細にある「ユニバーサルサービス料」「電話リレーサービス料」って何?

料金明細のユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料って何だろう? 詳しく解説

皆さんは電話の料金明細に載っている「ユニバーサルサービス料」と「電話リレーサービス料」って何だろうって思ったことありませんか?
主に電話サービスを利用している場合に請求される料金ですが、そもそも何で支払っているんだっけという人もいるかもしれません。そこで「ユニバーサルサービス料」「電話リレーサービス料」はどのようなものか、調べてみました。

  • 「ユニバーサルサービス料」「電話リレーサービス料」は電話会社によって名称が異なる場合があります。

目次

ユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料は必要?

「ユニバーサルサービス料」「電話リレーサービス料」はオンライン料金明細などで内訳をみることで確認できます。ソフトバンクの場合は「その他サービス料」の欄で確認できます。

この2つのサービス料は生活に必要なサービスの提供を確保するため、必要な費用を電話会社全体で番号数に応じて負担することが法令で定められていて、契約者に負担をお願いしています。

ユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料は必要?

加入電話や災害時に役立つ公衆電話、緊急通報などの維持に大切な「ユニバーサルサービス料」

加入電話、災害時に役立つ公衆電話、緊急通報などの維持に大切な「ユニバーサルサービス料」

最初に「ユニバーサルサービス」とは何か知っていますか? ユニバーサルサービスは電話や郵便など全国均一の適切な料金で安定的に提供される生活に不可欠なサービスのことです。電話におけるユニバーサルサービスは家や会社に設置できる加入電話、屋外などに設置され災害時の連絡手段として活用できる公衆電話、110番や119番の緊急通報などがあげられます。

ユニバーサルサービス提供における仕組み

ユニバーサルサービスは法令に基づきNTT東日本とNTT西日本の負担によって維持されてきましたが、さまざまな企業が独自の電話サービスを提供し、競争による料金低下が進む一方、採算がとれない地域ではNTT東日本・NTT西日本が単独でサービス提供を維持することが難しくなりました。

そこで始まったのが「ユニバーサルサービス制度」です。日本全国誰もが公平にユニバーサルサービスを利用できる環境にするために必要な費用を、電話会社全体で負担するというものです。

毎月2~3円程度の料金、半年に1度見直しがある

ユニバーサルサービス料は電話会社が付与する電話番号全体に均等に負担されますが、ここ数年間、契約している1つの電話番号に対し2~3円支払うようになっています。この料金はソフトバンクなどの電話会社が独自で決めるものではなく、ユニバーサルサービス支援機関である一般社団法人電気通信事業者協会(TCA)が半年に1回見直しを行い、総務大臣の認可を受けて決定されています。いま支払っている料金を知るには、冒頭でふれたように料金明細をみるのが早い方法ですが、総務省のウェブサイトTCAのウェブサイトでも開示されています。

ソフトバンクのユニバーサルサービス料金の内容をみる

携帯電話(090・080・070・050番号)だけでなく、BBフォン(050番号)・おうちのでんわ・ホワイト光電話・光電話(N)(03番号など)・SoftBank Air(090・080・070番号)などがあります。

聴覚や発話に困難のある人が電話を利用するために必要な「電話リレーサービス料」

聴覚や発話に困難のある人が電話を利用するために必要な「電話リレーサービス料」

電話リレーサービスは、聴覚や発話に困難のある人が通訳オペレーターを介して電話をかけることで、通話する相手とのコミュニケーションを行うものです。

電話は、音声による意思疎通が必要なため、聴覚や発話に困難のある人が一人で利用することは困難であることから、通訳オペレーターが間に入ることで利用の介助を行うという仕組みで、「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律」に基づいたものです。

電話リレーサービス提供における仕組み

電話リレーサービスは一般財団法人日本財団電話リレーサービスが提供し、電話リレーサービスの利用者が利用料を支払いますが、それではカバーできない運営・維持に必要な費用を電話会社全体が負担することで成り立っている仕組みです。

「手話や文字」をオペレーターが「音声」に通訳することで、聴覚や発話が困難な人が日常生活で電話が使えるように

聴覚や発話が困難な人が電話が利用できる「電話リレーサービス」の特長ってどんなもの?

電話リレーサービスで聴覚や発話に困難のある人でも「手話や文字」を通訳オペレーターが「音声」に通訳することで、日常生活で電話を利用することができます。例えば、24時間365日利用ができることから深夜における緊急病院の予約、緊急通報などの通報、電話を利用できる相手への連絡や折り返し対応などです。

今やチャット、メール、LINEなどのメッセージングアプリが普及していますが、電話でのみ対応を受け付けているものもあるため、聴覚や発話に困難のある人が電話が利用できるようになることは重要です。しかし、まだ電話リレーサービスの認知が少ないこともあり、通訳オペレーターでは受け付けてくれない課題もあるようです。私たち自身もこのサービスを理解していくという必要もありそうですね。

毎月の料金は0〜1円程度、年に1回見直しがある

電話リレーサービス料もユニバーサルサービス料と同様、電話会社が付与する電話番号全体に均等に負担されるようになっていて、1つの電話番号に対し、年間6~7円(毎月0〜1円)程度の料金です。また、電話リレーサービス支援機関である一般社団法人電気通信事業者協会(TCA)が1年に1回見直しを行い、総務大臣の認可を受けて決定されていますので、変わる場合があります。今支払っている部分は料金明細で確認できます。それぞれの電話会社が公開しているウェブサイトでも公開されていますので、確認してみてください。

ソフトバンクの電話リレーサービス料金の内容をみる

電話リレーサービスを使いたい場合はどうしたらよい?

電話リレーサービスは日本全国で10,074名が利用しているそう。利用する場合は申請が必要です。詳しくは一般財団法人 日本財団電話リレーサービスのウェブサイトで確認してみてください。

  • 2022年7月末時点。一般財団法人 日本財団電話リレーサービスのウェブサイトから引用

電話サービスが誰もが公平に利用できるために、ユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料を通して、みんなで支え合っていきたいですね。

(掲載日:2022年9月1日)
文:ソフトバンクニュース編集部