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部員不足の3つの高校が一緒に甲子園を目指す。離れた場所の野球部員にスマホで遠隔指導

3つの高校が一緒に甲子園を目指す! 遠隔から専門的なコーチで野球部員を支援

少子化によって部員数が足りず、野球やサッカーなど集団競技の部活動が難しい学校があることをご存知ですか? 長崎県の3つの高校の野球部が合同チームを編成して、この夏、甲子園出場をかけた県予選に出場しました。仲間と一緒に試合に出たい! そんな高校球児の熱い思いをICTでサポートする取り組みをご紹介します。

試合に出たいのに部員数が足りない…。複数校で合同チームを発足

7月8日、夏の全国高校野球選手権大会の予選である長崎大会に出場したのは、佐世保商業高等学校、平戸高等学校、上対馬高等学校の3校合同チーム。2021年の部員数は2〜7名ずつと、1つの学校だけでは9人に満たないため、試合ができません。そこで2019年から、県北地域、対馬地域の高校が相互の呼びかけによって、合同のチームを組んで部活動を開始しました。

試合に出たいのに部員数が足りない…。少子化による部員数不足から複数校で合同チームを発足

試合可能な人数がそろい、月に2回程度の合同練習を実施。長崎県高野連の大会への出場もできることになった一方で、少人数の指導に顧問が多くの時間を割けない、実技面で専門性の高い指導者が不足している、部員やポジションごとに最適な練習メニューの組み方が分からないなどの課題を抱えたままでした。

大学とソフトバンクが一緒に部活動をサポート。質の高い個人練習メニューとチーム意識の向上が鍵に

課題解決のために、合同チームの指導に乗り出したのは鹿児島県の鹿屋体育大学。ソフトバンクが提供するサービス「スマートコーチ」を活用して、学生コーチが遠隔部活動指導をしてサポートを行います。離れたところから、それぞれ違う場所にいる部員をどのように指導したのでしょうか?

スマートコーチを活用した練習の進め方

①各校での練習時に、バッティングや投球フォームなどのシーンをスマートフォンやタブレットで動画撮影しスマートコーチを通じてコーチに共有します。

スマートコーチを活用した練習の進め方
スマートコーチを活用した練習の進め方

②共有された動画をコーチがオンライン上で添削。一人一人のフォームやチームの動き方などが動画上で部員にフィードバックされます。

スマートコーチを活用した練習の進め方

③3校混合チーム編成によるチーム別の野球指導も行われます。

3校がそろっての練習機会が少ない分、「スマートコーチ」を通じて、学生コーチから技術的なアドバイスをもらうことで一人一人のレベルにあわせた質の高い個人練習に時間をかけられるようになりました。また、合同練習では、上対馬高校・平戸高校・佐世保高校の選手達で、3校混合チームを3チーム作り各チームに1名の大学生コーチが付き、指導を受けました。チーム内のメンバー同士は、他校の選手と個々の指導内容を共有でき、合同チームとしての意識の醸成や競争心の芽生え、モチベーションの向上にもつながったそうです。

学校の垣根を越えた合同チームで、いざ県大会へ出場!

学校の垣根を越えた合同チームで、いざ県大会へ出場!

練習を重ねた合同チームは、7月8日、西彼杵高等学校と1回戦で対戦、10 対 0で西彼杵高等学校に敗れてしまいました。悔しい結果となってしまいましたが、合同チームでの取り組みに参加している部員から「投げる・打つ・走るなど身体的な動きが学びたい」「コーチから野球の新しい知識を知れたり、練習の幅を広げたい」「自分の苦手なフォームを改善して克服したい」といった今後への期待が語られました。

学校の垣根を越えた合同チームで、いざ県大会へ出場!
学校の垣根を越えた合同チームで、いざ県大会へ出場!

(掲載日:2022年9月6日)
文:ソフトバンクニュース編集部

「スマートコーチ」を活用したスポーツ遠隔指導(ICT部活動支援)

「スマートコーチ」を活用したスポーツ遠隔指導(ICT部活動支援)

スポーツの専門的な指導に悩む先生や学校が抱える課題の解決を目指し、ICTを活用した遠隔指導でサポートします。スマートフォンやタブレットなどを使い、オンライン上で知識や経験が豊富な専門のコーチに相談し、動画添削による指導などを受けることができます。

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