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エンジニアが備えるべき「伝える力」とは。ソフトバンクのエンジニアによるイベント「SoftBank Tech Night Fes 2023」を3月16日に開催

2023年3月16日(木)に、ソフトバンクのエンジニアが日頃培った技術や事例などを紹介する「SoftBank Tech Night Fes 2023」が開催されます。

近年、SNSやイベントなどでよく目にするようになったエンジニア自らによる情報発信。黙々と開発に取り組むイメージのあるエンジニアが、メディアやイベントを通じて成果やその知見を広く情報発信することで、社会に新たな価値を生み出すイノベーションにどうつながっていくのか、ソフトバンク株式会社執行役員としてエンジニアリング部門を統括する野田真に話を聞きました。

野田 真

野田 真(のだ まこと)

ソフトバンク株式会社 執行役員
ソリューション・クラウドエンジニアリング
ICTオペレーション担当

目次

エンジニアが語る「Transformation」の今。「SoftBank Tech Night Fes 2023」

「SoftBank Tech Night Fes 2023」とはどのようなイベントですか。

Tech Night

2022年7月に開催されたSoftBank Tech Nightの様子

「SoftBank Tech Night」は、ソフトバンクのエンジニアが主催するイベントです。
エンジニアが自由に技術をアウトプットするとともに、プレゼンだけでなくトークセッションなどを通してエンジニア同士の交流が出来る場として、2021年に初めて開催されたのを皮切りにこれまで10回にわたって開催してきました。

「Fes」と銘打つ大規模な開催は今回が2回目で、2022年1月に第1回の「Fes」を開催しました。前回はオンラインのみでしたが、今回初のリアル開催となります。

今回のテーマは「Transformation(トランスフォーメーション)」。世界的にDXが推進されるなど、ビジネスから日常に至るまで多くの分野で「Transformation」が必要とされる時代を担うソフトバンクグループのエンジニアが集結し、自分の専門技術や新しい発見についてプレゼンを行います。

これからの時代に求められるエンジニアの “情報発信力”

エンジニア発のイベントなど情報発信が増えている背景を教えてください。

技術が常に進化し続けている中、エンジニアも特定の分野にとどまらず、常に研さんを続けていかなくてはならない時代となっています。かといって、1人でいろいろな分野のスペシャリストになることは非常に難しい。そこでエンジニアが自分の専門技術のポイントを相互に発信し、互いに吸収・刺激しあうことでイノベーションを生んでいると考えています。

情報発信には幅広いテーマを扱うものと、特定のテーマを深く扱うものがあると思いますが、今回開催する「SoftBank Tech Night Fes 2023」は幅広いテーマを扱います。最近は、SNSなどで自分の興味がある情報により触れやすくなっていますが、それだけでは自分の知識が偏ってしまう。新たな発想を生むには周辺の知識を広く得ていく必要があり、自分の興味がない分野や最近の傾向を反映した知識を効率よく取得する手段が、今回のFesのような幅広いテーマを扱うイベントです。

私自身も、ソフトバンクをエンジニアにとって魅力的な会社にしていきたいという思いが強くあり、こういったイベントが活発になるように後押しをしていきたいと思っています。

エンジニアによる情報発信の価値はどこにあると思いますか? また、これからのエンジニアに求められる情報発信力について考えを聞かせてください。

今の時代、単一の技術だけでヒット商品やイノベーションを生み出すことは難しく、複数の技術を組み合わせることで初めてイノベーティブなサービスやモノが生まれてくる。そのアイデアを着想する意味でも、エンジニアが自分のとがった発想や技術について、他のエンジニアに伝える力というのが必要になってきます。

さらに、情報発信に向けて準備をする過程で、自分の技術や考えを伝わりやすくするために、プロセスを再構築したり、自らその思考を整理することが習慣になっていきます。また近しい領域での最新の情報や競合の動向、類似技術の動向も注視するようになるなど、発表のプロセスそのものが、エンジニア自身の技術や知識のさらなる定着につながります。

また、エンジニア目線での発信は、一般的なサービスやソリューションの事例の発表とは違って、裏側の苦労話や開発のボトルネックといったエピソードをストレートに聞くことができ、受け手であるエンジニアにとっても共感しやすく、吸収しやすい深みがある情報になっていると思います。そういう意味でもエンジニアからの情報発信というのは非常に大切だと思います。

ソフトバンクのエンジニア育成においても、「情報発信力」を育てる取り組みがなされているのでしょうか。

プレゼンのように1対nで大勢に対して行われる発信以外にも、異分野の領域のエンジニアが1対1でつながるだけでも化学反応が起きて何か面白いものが生まれることを期待しており、エンジニアのアウトプットの仕方や場をマルチで用意していきたいと思っています。

今回のTechNight Fesのような発表の場だけではなく、当社では「クラウドテクノロジーブログ」という媒体や、「テクシバ」という社内限定のテックコミュニティを設けていますが、そこでも活発にアウトプットが行われています。

ソフトバンク クラウドテクノロジーブログ

ソフトバンクのエンジニアがAzure、GCP、AWS、Alibaba Cloud などに関する最新情報や技術情報、イベント情報を発信しています。

ソフトバンク クラウドテクノロジーブログ

また、私が所属する法人事業統括では、自己研さんと他者貢献の活動を業務時間の中で10%ずつ合計20%を当てられる取り組みを行っています。そういった時間をうまく活用してエンジニアの一人一人が持っている強みを高めることが、ひいては会社の価値を上げ、競争力につながりますし、そこで得た知識や技術を情報発信することで他のエンジニアの刺激にもなってくれれば、と考えています。

「SoftBank Tech Night Fes 2023」の見どころを教えてください。

外から見ると当社は「ソフトバンク」という1つの会社ですが、中ではさまざまな組織がR&Dや事業に取り組んでおり、実に多様な側面を持っています。「SoftBank Tech Night Fes 2023」は、その中から選りすぐりのネタを集めたオールソフトバンクなイベントになっています。

新しいモバイル技術の基盤であるSRv6技術や、次世代のモバイルのバックホール技術となる6Gについて、当社の先端技術研究所の研究員やテクニカルマイスターによる発表を予定しています。また私が個人的に注目しているAI技術として、NIST主催のAIによる映像解析のワークショップ「TRECVId 2023」で世界1位の評価を受けたソフトバンクのエンジニアが、その映像検索技術について発表します。他にもグループ企業のBOLDLYのCTOによる自動運転のレベル4の解禁に向けた先端技術のプレゼン、今後のインフラの基盤といわれるWeb3、アプリケーションの開発、CI/CD、スクラム開発、IaCといったクラウドや開発手法まで、幅広い分野の多岐にわたる内容を準備しています。

BOLDLYのみならずAgoopやSB C&S、ヤフー、LINEといったグループ会社のエンジニアも登壇予定でまさにオールソフトバンクのイベントになると思います。

気軽にNFTを体験「チケットNFT体験会」

「SoftBank Tech Night Fes 2023」では、最近話題のNFTを活用した試みも実施されるそうですが、どのような内容でしょうか?

「チケットNFT」を使って入場を体験できる「チケットNFT体験会」を実施します。1月にもSoftBank Tech Night で実施したのですが、そこで得た課題など踏まえ今回も実施することになりました。参加方法やチケットNFTの仕組みについても、近々特設ページで公開していきたいと思います。

エンジニアはもちろん、そうでない方にもソフトバンクが取り組むさまざまな最新技術について、発見の場になってくれれば良いなと思っています。当社は成長戦略として「Beyond Carrier」を掲げ、キャリアの枠を超えてさまざまな企業との連携を進めていますので、企業の方にとっても「自分の会社の技術と組み合わせたら何ができるか」という着想につながることを期待しています。

NFTの基礎的な知識について、こちらで分かりやすく解説しています。
話題のNFTって何? 知っておきたい基礎知識を解説

各分野のエキスパートが集結。オールソフトバンクのイベント「SoftBank Tech Night Fes 2023」

2023年3月16日に開催される「SoftBank Tech Night Fes 2023」は、ソフトバンク本社で、リアルとオンラインのハイブリッド形式で開催。DXという大きな変革に向け技術をどう活用し、DXでビジネスがどのように変革していくのか、各分野のエキスパートが日頃培った技術や事例、知見について惜しみなく発信します。

  • 開催日時:2023年3月16日(木)12:50〜
  • 参加条件:無料・事前申込制

SoftBank Tech Night Fes 2023

(掲載日:2023年3月6日)
文・編集:ソフトバンクニュース編集部