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日本でたった17人。入社3年目の若手エンジニアがAWSジュニアチャンピオンとAWS12冠のダブル受賞に至るまで

日本でたった17人。ソフトバンク入社3年目でAWSジュニアチャンピオンに選出

社会人歴1~3年目で一定の技術力があり、周囲に影響を与えている若手エンジニアを選出する「2023 JAPAN AWS Jr. Champion」に、ソフトバンク入社3年目の宮田銀河が選出されました。同時に宮田は、12個のAWS資格取得者に与えられる「AWS All Certifications Engineers」を受賞。AWS Partner Network (APN)参加企業の所属者からダブル受賞したのは宮田を含め日本国内で17名のみです。

仕事と資格勉強を両立させ、社内外で積極的な活動を行う宮田に、受賞に至るまでの道のりやソフトエンジニアとしての心意気について話を聞きました。

宮田 銀河(みやた・ぎんが)

テクノロジーユニット統括 共通プラットフォーム開発本部 エンタープライズクラウド開発第3統括部 サービス開発部 DevOps3課

宮田 銀河(みやた・ぎんが)

2021年にソフトバンク株式会社入社。法人のお客さまへクラウド導入から運用・保守・監視・活用方法までを担う「MSPサービス」の開発や、AIを使った障害検知ツールの開発、VRとブロックチェーンを組み合わせたアプリの開発(特許出願中)、生成AIチャットWebアプリ (Azure OpenAI Service スターターパッケージ) の開発などに携わる。所属部署のミッションは、お客さまが自社でシステムを内製化していくためのソリューションとプラットフォームを提供し、導入から活用まで円滑に進めていただけるように支援すること。

社内外での積極的な発信や現場での実践経験が評価

AWS(Amazon Web Services)は世界で最も包括的で、幅広く採用されているクラウドコンピューティングサービスです。若手エンジニアの活躍の場を広げることを目的として開始した本表彰プログラムは、AWSについて実践してきた技術的な挑戦や、積極的なコミュニティへの参加など周囲への影響力、アウトプットを通じた周囲への貢献などが評価対象。AWSの資格12種類を取得した者に与えられる「2023 Japan AWS All Certifications Engineers」は日本で579名が受賞し、そのうち2023年新設された「2023 Japan AWS Jr. Champions」にも選出されたのは17名となります。

宮田は、大学在籍中からAWSの勉強や合計7社の企業でのインターンシップを通して実践的な知識を身に付けてきており、2021年にソフトバンクに入社した後も、MSPサービスに関する開発などの業務を担う傍らで資格取得の勉強を実施。また社内外での積極的な外部発信を行い、2023年4月にAWS資格12冠とAWS Jr. Championsをダブル受賞しました。

社内外での積極的な発信や現場での実践経験が評価

ダブル受賞おめでとうございます。宮田さんはソフトバンクに入社して3年目とのことですが、受賞に至るまでどのような取り組みをされてきたのですか?

ジュニアチャンピオンに選出されるためには、資格取得などを通して技術力をインプットするだけではなく、「周囲への影響度」も考慮されます。ソフトバンクに入社してから、これまで社内外のイベントなどで積極的に情報発信を行ってきました。社内のエンジニアが知識を共有することを目的にした若手技術者コミュニティ「テクシバ」での登壇や、社外向けのイベント「SoftBank Tech Night Fes 2023」では、特許を出願中のAIを使用した障害検知ツールの開発Azure OpenAIスターターパッケージのInfrastructure as Code(IaC)とアプリ開発についてエンジニアに向けて発表を行いました。AWSに関する技術ブログも書いていて、外部への発信を積極的にしてきたことなどが評価されたのだと思います。

AWS12冠については、最初に資格を取ったのは入社1年目の7月です。そこから約1年半かけて12個の資格を取得しました。

約1年半という期間でAWSの資格を12個も取得したんですね!

新人研修で「リーダーになる前にリーダーの勉強をしろ」と言われたことが記憶に残っているのですが、それに近いと思っていて、いざやるときに何も知らない状態ではなくて知識がある状態のほうが楽しいし実力も出せると思ったこと、また先輩からもおススメされていたというのもあります。
12冠への挑戦を決めたのは2022年の10月頃。そのときすでに資格を半数ほど持っていたので、12冠に向けて勉強しました。今まで業務でやってきたことを体系的に学びたかったのもあります。

社内外での積極的な発信や現場での実践経験が評価

業務をしながら資格取得に向けた勉強、とても忙しかったかと思いますが、どんなモチベーションがあったのでしょう?

大学院時代からAWSを使ってサービス開発をしていたので「学生時代の自分の頑張りを肯定したい」といった気持ちもありました。ホームページに名前が掲載されるのはうれしいですし、過去に12冠を取った社員もいますがソフトバンクとしてもアピールしたい。また、ソフトバンクの資格取得支援制度で、資格によっては受験費用以上の奨励金を支給いただけたのもモチベーションにつながっていましたね。

「AWS Japan Jr. Champion」に関していうと2023年に新設され入社3年目までしか応募できないこともあり、隣の課長に「これ宮田さんに適した称号じゃない?」と声をかけてもらったことがきっかけでした。今年初めての表彰プログラムだったこともあり、とてもワクワクしました。

12個のAWS資格のキャラクターがプリントされた副賞のパーカー、Tシャツ、タンブラー

12個のAWS資格のキャラクターがプリントされた副賞のパーカー、Tシャツ、タンブラー

合計7社のインターン経験。趣味でアプリ開発など好奇心旺盛な学生時代

学生時代はどんなことをしていたのでしょうか?

陸上部に所属して週6で練習、インターハイに出場した経験もあります。学生時代は機械工学が専門で、AIでセンサーの情報を用いてその人が何をしているか推定するといった研究をしていました。機械工学といえどもロボットではなくコンピューター寄りだったので、物理的なモノを作るよりは内部のプログラミングに興味があって、「モノを動かしたい」と大学4年生のときに感じて、大学院へ進学しました。

大学院時代は医療ロボット系の研究室で、手足を使わない「操作インターフェース」の研究をしていました。「眉毛や口を動かしてマウスを動かす」など、顔の部位でモノを動かすといった、当時世界的にも取り組んでいる人は少ない新規性のある領域だったと思います。このような研究テーマを提示し指導していただいた教授には、今も感謝をしています。

どうしてそのような研究に着目したのでしょうか。

手術中に医者の手足がふさがっている場合に、医者が医療デバイスを操作したいというニーズがあると大学院入学時に教授から聞いていました。その課題を解決するためには、手足以外の部位を使う必要があるのかなとぼんやり考えていました。
顔の部位を使おうと思ったきっかけは、大手フードテック企業でiOSのアプリケーション開発のインターンをしているときでした。レシピサイトやレシピ動画って、料理をしながら見るので、手がふさがっているじゃないですか。それをどうにかできないかなと考えていたときに思いついたんです。

学生時代にインターン経験を合計7社で行ったとのことですが。

ソフトウエアエンジニアとして1カ月程度の短期インターンを5社、半年間の長期インターンを1社、2年間の長期インターンを1社で経験しました。大手人材系企業でのインターンでAWSに初めて触れたので、今思えば、アカデミックな知識の習得よりも先に実践経験から積んでいましたね。

かなり豊富な実践経験を積まれていたんですね!

学生時代の経験がなかったら、選ばれなかったのかもしれないとも思いますね。他にも、趣味でAndroidのアプリ開発・リリースをして、1万ダウンロードされました。そのときは、データの保存やユーザーの管理のためにクラウドを使ったりはしていましたね。

合計7社のインターン経験。趣味でアプリ開発など好奇心旺盛な学生時代

資格取得や今回のダブル受賞によって周囲ではどんな影響がありましたか?

他のメンバーから頼られることや社内で声をかけてもらえることが増えましたし、AWSについて勉強することで自信がついたので「どんどんAWSのタスクを任せてくれ」と上司に伝えていました。そのおかげで、AWSに関係する問い合わせやタスクが増えました。これによって資格だけの知識で終わるのではなく業務にも活かせるような知識に変わったと思います。インプットと業務、そしてインプットという好循環になってよかったです。私のありたい姿の実現をサポートしてくれている上司にはとても感謝しています。

“操縦士” のような立ち位置で、サービスをもっと有名にしていきたい

ソフトバンクに入社しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

バスケの試合をVRで視聴するといった、VRやMR、AIなどの最新技術とスポーツを組み合わせたソフトバンクのソリューションを見てワクワクしたことがきっかけですね。実際に使ってもらって人からフィードバックをもらえることが好きなので、日常生活で利用されるものに関わりたいと思っていました。私の場合はアプリケーションやプログラミングの世界で叶えられることだったんです。ユーザーが多ければその機会も多くなるのでもっと楽しい。

ほとんどの身の回りのサービスがクラウド上に構築されているので、最新技術を使ってお客さまにサービスを提供するとなるとクラウドの知識は絶対に必要。ですから、入社当時からクラウドは学ぶ必要があると思っていました。今は知識量と経験値が入社当時よりはるかに増えて、積極的に提案を行ったり業務効率を上げられるようになり楽しさを感じています。

宮田さんにとって仕事をする上で「楽しさ」を重視されているのですね。
今後どんなキャリアを目指したいですか?

一定の自信を持ちつつも、メンバーの状態や考えを柔軟に取り入れられる技術リーダーとして、サービス開発に取り組んでいきたい。サービスを通してどんな価値を創造したいのか、その目的地まで正確にナビゲートできる “操縦士” のような立ち位置で、今後はソフトバンクの技術力をもっと社外にアピールしていきたいのと、日本だけではなく海外でも通用するサービスを作っていきたいと思っています。

“操縦士” のような立ち位置で、サービスをもっと有名にしていきたい
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(掲載日:2024年1月24日)
文:ソフトバンクニュース編集部