プレスリリース 2026年
ソフトバンクとノキア、
ソフトバンクの商用ネットワークにおける
AI-RANのフィールドトライアル実施に合意
- 2027年にソフトバンクの商用ネットワーク環境でAI-RANのフィールドトライアルを実施予定
- ソフトバンクの「AITRAS」のプラットフォーム上でノキアの「anyRAN」「MantaRay」を稼働・連携、AIとRANの共存・協調管理を検証
2026年10月20日
ソフトバンク株式会社
ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)とノキアは、2027年にソフトバンクの商用ネットワーク環境でAI-RANのフィールドトライアルを実施することに合意しましたのでお知らせします。このフィールドトライアルでは、ソフトバンクが開発・展開するAI-RANプロダクト「AITRAS(アイトラス)」のプラットフォーム上に、ノキアのRAN(無線アクセスネットワーク)ソフトウエア「anyRAN」を稼働させ、ソフトバンクの商用ネットワーク環境での動作検証を行います。また、ソフトバンクの「AITRASオーケストレーター」とノキアのネットワーク管理・自動化ソリューション「MantaRay」を連携させることで、RANに求められる通信品質や安定性を維持しながら、同一プラットフォーム上でAI(人工知能)とRANのワークロードを共存させ、協調的に管理する技術を検証します。
ソフトバンクは、このフィールドトライアルを通して、商用ネットワークへの「AITRAS」の適用を推進し、通信とAIを融合させた次世代インフラの実現を目指します。
背景
近年、生成AIやAIエージェント、フィジカルAI※などの技術が進展する中、通信ネットワークには、増加するデータトラフィックへの対応に加え、低遅延でリアルタイムなAI処理を行うためのコンピューティング能力が求められています。ソフトバンクは、こうした需要に対応するため、AIとRANを同一のプラットフォーム上で動作可能にする「AITRAS」の開発を進めています。
AI-RANの商用化においては、さまざまなベンダーのRANソフトウエアへの対応に加え、通信ネットワークに求められる品質や安定性を維持しながら、AIとRANのワークロードを柔軟に管理することが重要です。ソフトバンクは、AIの処理とRANの制御に用いられる計算資源の需要をリアルタイムに把握し、リソースの空き状況やアプリケーション要件、消費電力予測などの複数の指標に基づいて、柔軟かつ動的に配分する「AITRASオーケストレーター」を開発しています。
- [注]
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- ※フィジカルAIとは、ロボットのセンサーやカメラ、外部のシステムから得た情報をAIが解析・判断し、その結果に基づいてロボットが柔軟で複雑な動きができるようにする技術のこと。
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「AITRAS」の構成とフィールドトライアルの概要
「AITRAS」は、GPU(Graphics Processing Unit)サーバーや仮想化基盤、無線装置などで構成されており、ソフトバンクが開発するRANソフトウエア「AITRAS-RAN」に加え、他社製のRANソフトウエアやエッジAIアプリケーションを稼働させることができます。
フィールドトライアルでは、「AITRAS」のプラットフォーム上で、ノキアのAIネイティブなRANソフトウエア「anyRAN」を稼働させ動作検証を行います。また、「AITRASオーケストレーター」とノキアのネットワーク管理・自動化ソリューション「MantaRay」を連携させることで、AIとRANのワークロードを協調的に管理する技術を検証します。これにより、「AITRAS」が特定のRANソフトウエアに依存せず、複数ベンダーのRANソフトウエアとAIアプリケーションを収容できる共通プラットフォームとして、商用ネットワークに適用できることを検証します。
なお、「AITRAS」のプラットフォームのコンピューティング基盤には、「NVIDIA Grace CPU」「NVIDIA RTX PRO 4500 Blackwell Server Edition GPU」および「NVIDIA ConnectX-8」ネットワーク技術を搭載した「NVIDIA Aerial RAN Computer MGX 2U Short」を採用します。
今後の展望
ソフトバンクは今後、「AITRAS」の商用ネットワークへの適用に向けた技術検証を進めるとともに、さまざまなRANベンダーとの連携を見据えたプラットフォームの高度化を推進します。また、RANとAIのワークロードを同一プラットフォーム上で柔軟に管理することで、通信インフラの利用効率を高め、フィジカルAIやロボティクス、自律システムなど、低遅延でリアルタイムなAI処理が必要なアプリケーションでの活用を目指します。
ソフトバンク株式会社 常務執行役員 兼 CTO 湧川隆次のコメント
「ノキアと実施するフィールドトライアルは、AI-RANを構想段階から実用化へと進める上で、重要なマイルストーンとなります。このフィールドトライアルでは、ソフトバンクの『AITRAS』のプラットフォーム上に、ノキアのAIネイティブなRANソフトウエア『anyRAN』を導入します。さらに、『AITRASオーケストレーター』とノキアの『MantaRay』を連携させ、RANに求められる通信品質や安定性を考慮しながら、AIとRANのワークロードを共通のプラットフォーム上で管理する技術を検証します。ノキアとの取り組みを通してAI-RANの実用化に向けた検証をさらに進め、通信の接続とAIサービスの双方を提供する新たなネットワークの実現を目指していきます」
ノキア 最高技術・AI責任者 Pallavi Mahajan氏のコメント
「ソフトバンクとのフィールドトライアルの実施は、AIネイティブネットワークの実現に向けた重要な一歩です。AIとRANのワークロードを共通のプログラマブルなインフラ上で管理する技術を検証することで、AI-RANの実現に向けた重要な基盤を構築していきます。AI-RANは、周波数利用効率の向上に加え、フィジカルAIを支える分散型インテリジェンスの実現に向けて大きな可能性を持っています。ネットワークとコンピューティングの境界がますます曖昧になる中、この分散型インフラは、通信接続とAIの双方を支える強力なプラットフォームとなり得ます。ノキアはソフトバンクとの取り組みを通して、リアルタイムなAIサービスを実現する基盤を構築し、AIネイティブな6Gへの進化を加速させていきます」
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