役員
当社は、取締役会と監査役・監査役会を中心としたコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。現在、取締役会は取締役11名で構成され、うち5名を社外取締役として選任することで取締役相互の監視機能を強化しています。また、取締役会の諮問機関として任意の指名委員会、報酬委員会、特別委員会およびESG推進委員会を設置しています。指名委員会・報酬委員会は、CEOおよび独立社外取締役5名(取締役会の決議をもって選定)で構成され、委員会の独立性を確保しています。特別委員会は独立社外取締役5名(筆頭独立社外取締役を委員長とし、取締役会の決議をもって選定)で構成され、支配株主と少数株主との利益が相反する重要な取引・行為について審議・検討を行っています。ESG推進委員会は最高ESG推進責任者を代表取締役 社長執行役員としています。
監査役は、4名のうち2名を社外監査役にすることでより独立した立場からの監査を確保し経営に対する監視機能の強化を図っています。
取締役および監査役の
スキルマトリックス
当社取締役会は、長期的な企業価値の向上を実現するため経営のかじ取り役となり、重要事項の意思決定機関として、また業務執行状況の監督機関として、経営理念である「情報革命で人々を幸せに」の実現に向け挑戦を続け、成長戦略「Beyond Carrier」による企業価値の極大化を図るべく、「適正な調査」および「十分な検討」を行った上で意思決定を行うとともに、戦略実行に伴う課題・リスクを多面的に把握し、各取締役の業務執行の状況を監督しています。また、当社監査役会は、取締役会から独立した機関として、事業年度ごとに監査の方針や計画および重点監査項目を定め、それに基づく取締役の職務執行状況の適正性について確認しています。
当社では上記を踏まえ、知識や経験・能力のバランス、多様性に配慮した構成を念頭に、経営、財務、法務/リスク、デジタル/テクノロジー、セールス/マーケティング、グローバルの各項目の観点で高度な専門的知識・経験と高い見識を有する取締役・監査役を選任しています。


- [注]
-
- ※本表は各取締役・監査役が有する全てのスキルを表すものではありません。
- ※
社外取締役・社外監査役
独立性に関する基準や方針
社外取締役および社外監査役を選任するための当社の独立性に関する基準や方針はないものの、選任に当たっては東京証券取引所の独立役員の独立性に関する判断基準を参考にしています。
選任理由および出席状況
社外取締役
氏名 | 選任の理由 | 2022年度の取締役会への出席状況※ |
---|---|---|
堀場 厚 | 1992年から現在に至るまで約31年間にわたり(株)堀場製作所代表取締役を務め、グローバルに同社グループの成長をリードする等、豊富な経営経験を有しています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。 | 13回中12回出席(出席率92.3%) |
上釜 健宏 | 2006年から12年間にわたりTDK(株)代表取締役を務め、同社事業の収益力の強化や事業領域の拡大にリーダーシップを発揮してきた豊富な経営経験を有しています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。 | 13回中13回出席(出席率100%) |
大木 一昭 | 公認会計士として豊富な知識と経験を有しています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。 | 13回中13回出席(出席率100%) |
植村 京子 | 弁護士として豊富な知識と経験を有しています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般およびリスク管理に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。 | 13回中13回出席(出席率100%) |
越 直美 | 弁護士として国内外での豊富な知識と経験を有しているほか、地方自治体における取り組みや女性活躍推進の支援など多様な活動に携わっています。同氏の知識と経験に基づき当社の経営を監督していただくとともに、当社経営全般およびリスク管理に助言を頂戴することを期待しており、さらなる当社グループの成長およびコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくため社外取締役として選任しています。 | 13回中13回出席(出席率100%) |
- [注]
-
- ※書面決議による取締役会の回数は除いています。
- ※
社外監査役
氏名 | 選任の理由 | 2022年度の取締役会への出席状況※1 |
---|---|---|
小嶋 修司 | 金融機関における人事・コンプライアンス・リスク管理に関する豊富な知識と経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。その知識と経験に基づく専門的な見地から監査いただくとともに、より独立した立場からの監査を確保するため、社外監査役として選任しています。 | ※2 |
工藤 陽子 | カリフォルニア州公認会計士として財務および会計に関する豊富な知識と経験を有しています。その知識と経験に基づく専門的な見地から監査いただくとともに、より独立した立場からの監査を確保するため、社外監査役として選任しています。 | 11回中11回出席(出席率100%)※3 |
- [注]
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- ※1書面決議による取締役会の回数は除いています。
- ※2小嶋 修司氏は、2023年6月20日付けで当社社外監査役に就任しました。
- ※3工藤 陽子氏は、2022年6月23日付けで当社社外監査役に就任しました。
- ※1
CEOサクセッションプラン
CEOを含む取締役の選解任について、指名委員会の事前審議を経た提案を最大限に尊重し、取締役会で決議、株主総会に諮ることとしています。取締役候補者は、企業価値の向上に寄与する資質・能力、各専門分野に対する深い知見を備えていることなどを基準とし、取締役会全体のスキル等バランスも考慮し選定しています。
CEOの後継者候補については、取締役や執行役員に選任することで、将来の後継者育成とともにその適性を監督しています。CEO後継者については、指名委員会にて、ビジョン構築力・テクノロジーやファイナンスの知見など、次期CEOに求められる資質や能力について議論した上で、戦略に基づき候補者要件を定義、あわせて数名の内部候補者を選定します。候補者には実際の会社経営や事業運営などを通じ具体的な経験を積ませながら、社内における360度評価や各種社内外発信内容なども考慮し、指名委員会にて定期的にモニタリング、必要に応じて要件・プロセス・候補者の見直しを実施することで、その時の事業環境に最適な後継者を指名できる仕組みとしています。
役員報酬
当社の役員報酬は、第三者機関による国内企業経営者の報酬に関する調査に基づき、事業規模がおおむね同程度以上の国内外企業経営者の報酬に比して高い競争力のある水準であることを確認、決定することとしています。
取締役の報酬は、着実な利益成長、安定的なキャッシュ・フローの創出およびステークホルダーと良好な関係を築きつつ持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を可能とすることを目的とし、過度なリスクテイクを抑制しつつ、短期のみならず、中長期的な業績向上へ役員等の貢献意欲を高めるよう決定します。基本報酬は、役職ごとに年額を定め、それぞれ代表取締役会長は96百万円、代表取締役 社長執行役員は120百万円、代表取締役 副社長執行役員は84百万円、取締役 専務執行役員は60百万円とし、毎月現金で定額を支給します。なお、業績連動報酬は、短期業績連動報酬と中期業績連動報酬で構成し、全て譲渡制限付株式によって支給することと決めています。また、業績連動報酬の算定の基礎とした財務諸表の数値に重大な修正・訂正等が生じた場合に、当該付与対象取締役の職責を踏まえ、本割当株式を無償で取得する等の措置を講じることができるものとします。
また、業務執行から独立した立場である社外取締役、取締役の業務執行を監査する監査役および社外監査役には、基本報酬のみを支払う方針としています。
- [注]
-
- ※2023年6月20日現在のものです。
- ※
当社の役員区分ごとの報酬等の総額、
報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
(2022年度)
役員区分 | 報酬等 の総額 (百万円) |
報酬等の種類別の総額 (百万円) |
対象となる 役員の員数 (名) |
||
---|---|---|---|---|---|
基本 報酬 |
業績連動 報酬※1 |
その他※2 | |||
取締役 (社外取締役を除く) |
2,025 | 444 | 1,331 | 251 | 6 |
監査役 (社外監査役を除く) |
18 | 18 | - | - | 1 |
社外取締役 | 84 | 84 | - | - | 6 |
社外監査役 | 30 | 30 | - | - | 3 |
- [注]
-
- ※1業績連動報酬は、譲渡制限付株式報酬として2023年7月20日に付与される予定のものであり、翌連結会計年度に会計処理(費用計上)されます。
- ※2非金銭報酬等として2018年3月および2021年7月に付与したストックオプションに係る当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額を記載しており、実際に行使・売却して得られる金額とは異なります。
- ※1
当社の役員ごとの連結報酬等の総額等(2022年度)※1
氏名 | 連結報酬等の総額 (百万円) |
役員区分 | 会社区分 | 連結報酬等の種類別の額 (百万円) |
||
---|---|---|---|---|---|---|
基本報酬 | 業績連動 報酬 |
その他 | ||||
宮内 謙 | 470 | 取締役 | 提出会社 | 96 | 319 | 55※2 |
宮川 潤一 | 574 | 取締役 | 提出会社 | 120 | 399 | 55※2 |
榛葉 淳 | 355 | 取締役 | 提出会社 | 84 | 227 | 44※2 |
今井 康之 | 355 | 取締役 | 提出会社 | 84 | 227 | 44※2 |
藤原 和彦 | 249 | 取締役 | 提出会社 | 60 | 159 | 30※2 |
川邊 健太郎 | 388 | 取締役 | Zホール ディングス(株) (現 LINEヤフー(株)) |
96 | 191※3 | 100※4 |
- [注]
-
- ※1連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。
- ※22018年3月および2021年7月に付与したストックオプションに係る当連結会計年度に会計処理(費用計上)した額です。
- ※3Zホールディングス(株)(現 LINEヤフー(株))にて支給した2022年度に係る業績連動報酬であり、賞与および株式報酬の合計額です。
- ※4Zホールディングス(株)(現 LINEヤフー(株))にて支給したRSUプラン(役員報酬BIP信託)およびストックオプションの合計額です。
- ※1
取締役(社外取締役を除く)
の報酬体系

取締役(社外取締役を除く)の報酬:固定的な報酬に加え短期業績および中長期企業価値向上へのインセンティブを引き出すため、基本報酬と業績連動報酬の構成としています。
短期業績連動報酬の算定方法

基本報酬と短期業績連動報酬の報酬総額の支給割合は「基本報酬:短期業績連動報酬=1:2.3~3.2」を基本方針とし、短期業績連動報酬は、役職別基準額の0~2.5倍の適用幅で変動させる方針です。
短期業績目標達成度を決定する指標は、親会社の所有者に帰属する純利益と営業利益(連結ベース)※1、マテリアリティ目標※2を採用しています。マテリアリティ目標の達成度は純利益、営業利益の目標達成度により計算された係数に、別途0~5%の範囲で加算します。短期業績連動報酬は全て譲渡制限付株式により支給します。
- [注]
-
- ※1親会社の所有者に帰属する純利益と営業利益の採用に当たり、減損などの特殊要因、他の経営指標(FCF等)や重大な不祥事や事故など特段の勘案すべき要素があった場合には、報酬委員会への諮問の後、係数を決定します。
- ※2マテリアリティ目標は当社が持続的に成長していくために特定した6つのマテリアリティ(重要課題)の中から採択した目標です。カーボンニュートラル2030年実現への対応としての基地局電力の再生可能エネルギー比率を含みます。
- ※1
中期業績連動報酬の算定方法

基本報酬と中期業績連動報酬の報酬総額の支給割合は「基本報酬:中期業績連動報酬=1:1.7~2.1」を基本方針とします。
中期業績連動報酬は、当社の3カ年の実績等に基づいて報酬額を決定します。
中期業績目標達成度を決定する指標は、TSR(株主総利回り)を採用しています。中期業績連動部分は、指標に応じて0~3.0倍の比率で変動し、その係数は当社のTSR実績とTOPIX対比を元に算出します。中期業績連動報酬は全て譲渡制限付株式により支給します。
- [注]
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- ※TSRの採用に当たり、当社株式分割などの特殊要因や重大な不祥事や事故など特段の勘案すべき要素があった場合には、報酬委員会への諮問の後、係数を決定します。
- ※