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東北を、故郷を、応援したい! “今”そして“未来”に寄り添う支援を

東日本大震災から、間もなく7年

東日本大震災から、間もなく7年が経とうとしています。
あの大震災をきっかけに、多くの人々の人生が変わっていきました。ソフトバンクグループにも、東日本大震災を通じてそれまでの働き方を見つめ直し、自ら志願して仙台市で勤務するCSR 東北支援課に転身した社員がいます。彼らに共通するのは、「震災で傷付いた東北を応援したい」「復興に貢献したい」というひたむきな気持ち。仙台でCSR業務に打ち込む3人の社員に、熱い思いを聞いてきました!

あの時の体験が今につながる。忘れられない「3.11」

東日本大震災発生時、皆さんは今とは全く異なる部署にいらしたと伺いました。

三和さん:私は青森県出身で、ソフトバンクに入社以来その多くの時間を東北の地で働いてきました。震災当時は仙台オフィスに在籍しており、仙台市中心部にて被災。建物の倒壊こそ免れたものの、OA機器や棚が倒れて書類は散乱、めちゃくちゃな状態になりました。通常業務はストップし、その後数カ月間はイレギュラーな顧客対応に当たり、落ち着いたのは半年くらい経った後でした。

高際さん:震災当時は法人営業に従事し、全国各地を転勤していました。仙台オフィスに赴任したのは2016年のことです。東日本大震災で壊滅的な被害を受けた宮城県沿岸部が、新しい施設や建造物の“建設ラッシュ”を迎えていた時期で、私の主なクライアントは、新設された病院などの医療施設。商談のため被災地を実際に自分の足で歩いてみて、その復興の遅さにショックを受けたことが、今も強く記憶に残っています。

鈴木さん:私は、「東北ネットワークセンター」のセンター長として、宮城県利府町で勤務していました。東北地方の通信ネットワークを司る部門のトップとして、発災直後から東北各県の基地局復旧の指揮を執っていました。

ご自身も被災者となる中、鈴木さんは東北全体のネットワークの復旧に当たられたんですね。当時の状況を教えてください。

鈴木さん:家族の安否確認を取りながら、20数名のエンジニアと共に復旧作業を開始しました。雪が降る氷点下の中、駐車場の一角をブルーシートで囲っただけの、屋外の仮事務所での作業。事務所の廊下に寝泊まりしました。
翌日から沿岸部の基地局を回りましたが、現地に向かう道路も寸断され、あるいは津波にのまれて基地局自体が無くなっているという、想定外の事態ばかり。

救助要請や安否確認など、災害時にこそ欠かせない携帯電話が使えなくなり、この時ほど通信の重要性を痛感したことはありませんでしたね。

しかし、ソフトバンクでは衛星伝送路を使って衛星移動無線車と地面に立てたポールにパラボラアンテナを取り付け、衛星を経由することで、避難所などを中心に少しずつ復旧を進めていきました。到着に時間がかかった避難所では「遅い」とお叱りを受けることもあったと聞いていますが、それだけ皆さんが必要としていたということ。「待ってたよ」と歓迎していただくことも多く、一日でも早く電波を届けたいという、その一心でした。

また、1,200名を超えるエンジニアが全国から応援に駆け付けてくれ、とても心強かったです。ガソリンや宿泊先の手配、ボランティア社員の派遣など、さまざまな形で支援があったおかげで、なんとか4月中旬には震災前とほぼ同等にソフトバンクの携帯電話が通じるように。まさに不眠不休の一カ月間でした。

その当時の経験は、社内でどのように生かされているのでしょうか?

鈴木さん:震災から半年後、私は東京本社に異動し、災害対策室長を任されることになりました。ソフトバンクグループ全体の災害対策を刷新するため、災害時の対応フローを見直し、新しいスキームを作ることがその目的です。

災害時に基地の代替となる「移動基地局車」を15台から100台に増やし、「可搬型基地局」も200台配備しました。また、2012年には気球無線中継システムを開発し、全国主要拠点10カ所に設置。とりわけ大きな成果は、ソフトバンクが国の指定公共機関の認定を受け、防衛省および海上保安庁と「災害協定」を結べたことでしょう。これにより、国とのスムーズな連携が期待されます。

防衛省および海上保安庁との「災害協定」

ソフトバンクでは、迅速な復旧活動の実施を目的に、防衛省および海上保安庁と「災害協定」を締結しています。災害発生時、ソフトバンクは衛星携帯電話やソフトバンク携帯電話などの通信機器を提供、防衛省および海上保安庁は、ソフトバンクの通信確保や復旧活動に必要な物資の輸送および各種施設・設備の使用などの協力を行います。

東北への想い。今、求められる支援とは

2016年12月、「CSR 東北支援課で、震災復興に携わる業務」との社内公募に、皆さん自ら手を挙げられました。どのような思いから異動されたのでしょう?

三和さん:東日本大震災を経験してから、当時の記憶が脳裏から消えることはありませんでした。私のふるさと東北を、あの混乱と苦難から立ち直らせる手助けがしたかった。社内公募を知って、迷うことなく応募しました。

高際さん:私はやはり仙台に赴任して、被災地の現状を目の当たりにしたことが大きかったですね。私自身は東北にゆかりはなく、震災も実際に経験してはいないのですが、突き動かされるものがありました。「ソフトバンクの社員として、自分に何かできることはないのか」と模索していた時、ちょうど社内公募を目にしたんです。

鈴木さん:震災当時、復旧の最前線にいた私は、地震・津波の被害の大きさを身をもって感じました。その後、災害対策業務にも4年間携わり、次はこの力を東北のために役立てたいと常々思っていたんです。私も山形生まれで、三和さん同様、東北はふるさとですし。社内公募が出た2016年は、本社から東北ネットワークセンターに戻って後進の指導に当たっていたのですが、震災復興関連業務を主とする仕事と聞いて、一も二もなく手を挙げました。

2017年4月から東北での業務に携わってみて、どのような支援が必要だと感じていますか?

三和さん:被災地では避難所や仮設住宅での生活で、学習が困難になってしまった子どもたちも多く、学力低下や引きこもりが大きな問題になっています。そんな子どもたちが楽しく学べる場を提供することが求められていますよね。

高際さん:そうですね。また皆さんもご存知の通り、震災後は屋外での活動ができず、遊びまわることも、学校での部活動もままならない状態が続きました。そのため、運動能力が低下した子どもも多いと聞きます。

鈴木さん:国が進めているハード面での復興支援は、2020年で終了する予定です。しかし工事が終わって建物はできても、ソフト面での支援がまだまだ必要になると予想されます。学習や運動支援など、子どもたちへの支援はもちろん大切ですが、子どもを育てる“親世代”も元気に働いて、地域に根付いてもらう必要があると感じています。

地域を一緒に盛り上げるこんな取り組みやってます

現在、どんな支援活動に取り組んでいらっしゃいますか?

鈴木さん:CSR 東北支援課 東北事務所の3名で岩手・宮城・福島の各県を担当分けし、それぞれ活動を行っており、私は岩手県を担当し、津波被害を受けた沿岸地域中心に、さまざまな連携ができないか考えています。宮城県担当の高際さんは、つい最近東松島市との「包括連携協定」を実現させましたね。

高際さん:はい。2018年1月に、宮城県東松島市とソフトバンクは、東北地方で初となる包括連携協定を締結しました。東松島市は宮城県沿岸部の自治体で、津波で大きな被害を受けたところで、仮設住宅で長期間暮らした市民も多い地域。新しい街づくりに取り組んでいる中、観光・高齢者対策・健康・教育の4分野でワーキンググループを作り、ソフトバンクの技術を生かしたソリューションを提案・提供していく計画です。

東北地方で初の包括連携協定

自治体と民間企業が提携し、地域が抱える問題を企業のソリューション力で解決する取り組みである「包括連携協定」は、2018年現在、47都道府県全てがいずれかの企業と協定締結済みで、今後は市町村などにこの活動が広まっていくことが予想されています。

三和さん:中でもユニークな取り組みの一つは、「ICT部活動支援」ですよね?

高際さん:そうですね。「ICT部活動支援」は、部活動の様子を動画で撮影し、スマホやタブレットを活用して専門のコーチに遠隔で添削してもらいアドバイスをもらうというもの。子どもたちにもう一度、スポーツの楽しさを感じてもらえるきっかけになればと思っています。この東松島市をモデルケースとして、ソフトバンクのソリューションを使って、沿岸部市町村全体の復興のお手伝いができればと思っています。

  • 画像は、ICT部活動支援のイメージです。

鈴木さん:今年の夏、「SoftBank 東北絆CUP」の開催が決まりました。 参加する被災地の子どもたち全員が主役となり、スポーツや文化活動を心から楽しめる大会を目指しています。

SoftBank 東北絆CUP

スポーツや文化活動に全力で取り組み、心から楽しむ姿を応援するために、県や地方という枠を超え、岩手県、宮城県、福島県の沿岸部の子どもたちが交流できる大会を開催します。また、大会までの期間、ICTを活用した遠隔指導を提供し、日常の練習をサポートします。

三和さんはPepperに関連した取り組みが多いと伺っています。

三和さん:はい、私が担当している福島県では、人型ロボット「Pepper」を利用した復興支援活動が活発に行われています。2017年12月17日には、全国の小中学生の代表チームがプログラミング技術を駆使してPepperを動かす、「Pepperサミット in 南相馬」を開催。行政や商工会議所と連携したイベントで、南相馬に人を呼び、地域活性化につなげる試みの一つです。

また2月15日には、南相馬市と熊本県・南阿蘇村の小学生が、Pepperを通じた“交流授業”を行いました。約1,500km離れた市と村にそれぞれ設置されたPepperを、小学生がタブレットで遠隔操作したんです。ともに災害で傷ついた子どもたちが、互いの復興状況や地元の様子などを報告し合いました。Pepperを通じたコミュニケーションで、被災地の子どもたちが少しでも笑顔になれたらいいですね。

Pepper社会貢献プログラム

ソフトバンクグループが「Pepper」を3年間、自治体および非営利団体に無償で貸し出すプログラムです。自治体が管轄する公立小中学校においてPepperを活用したプログラミング授業を実施する「スクールチャレンジ」と、非営利団体が、Pepperを使って社会課題を解決するための取り組みを実行する「ソーシャルチャレンジ」の2つから構成されています。

高際さん:ソフトバンクグループではPepperや包括連携協定以外にも、「TOMODACHIソフトバンク・リーダーシップ・プログラム」という復興支援を行っています。被災地の高校生100名を毎年アメリカに短期派遣し、地域貢献やリーダーシップについて学んでもらうという試みで、これまでに累計800名が参加し、さまざまな可能性を広げています

CSR活動は結果が目に見えづらい仕事ですが、行政や住民の方から感謝されることが多く、それが日々のモチベーションになっています。これからも、私たちだからできる活動を、東北の皆さまと共に取り組んでいきたいと思っています。

(掲載日:2018年3月9日)
文:ソフトバンクニュース編集部