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チケットの値段がリアルタイムで変わる。AIが価格を決める「ダイナミックプライシング」の仕組みを解説

チケットの値段がリアルタイムで変わる。AIが価格を決める「ダイナミックプライシング」の仕組みを解説

チケット販売にも新しい波が押し寄せています。これまでチケットは「A席なら5,000円」「S席なら8,000円」と大きな条件で価格が決まっていましたが、今後は1枚ずつ価格が違うといったケースも珍しくなくなるかもしれません。すでに、全席がダイナミックプライシングの音楽イベントも登場しています。

複雑な価格設定を可能にしているのは、AIが需要を予測して価格を決定する「ダイナミックプライシング」。その仕組みを解説します。

全席にダイナミックプライシングを採用した音楽イベント「EXPERIENCE VOL.1」

11月21日〜24日に千葉・幕張メッセで開催される「EXPERIENCE VOL.1」。11月17日の23:59まで、自分で見たい席を決められる座席選択とダイナミックプライシングでの販売が実施されています。

「EXPERIENCE VOL.1」
スペシャルサイト

膨大なデータからAIが最適な価格を決める、ダイナミックプライシング

膨大なデータからAIが最適な価格を決める、ダイナミックプライシング

ダイナミック(Dynamic;動的な)+プライシング(Pricing;価格設定)は名前のとおり、商品やサービスの需要・供給状況に応じてリアルタイムに変動する価格設定手法のことを指します。回らないお寿司屋さんの「時価」やスーパーの閉店間際のセールなども、ダイナミックプライシングの1つと言えるでしょう。

最近は膨大なデータを分析できるAI(人工知能)の登場により、ホテルなどの宿泊施設やプロ野球などのスポーツイベントを中心に、ダイナミックプライシングの導入が進んでいます。

ちなみに福岡ソフトバンクホークスもヤフーと組んで、2019シーズンは1試合当たり約1,500席のダイナミックプライシングの「AIチケット」を販売していました。

過去の販売実績、順位、相手チーム、試合日時、席種、席位置など、いろいろなデータをAIが分析して需要を予測。さらにチケット販売状況も価格に影響を与えるため、リアルタイムで価格が変わっていきます。データを瞬時に分析して価格に反映させるのは、AIにしかできないスゴ技です。

ダイナミックプライシングの解説動画

買い手にとっては何がいい? メリデメも知っておこう!

買い手にとってダイナミックプライシングのメリットは大きく2つあります。

1つは、需要が高くて入手困難だった人気商品やサービスも、金額面で頑張れば手に入る可能性があること。「ど〜しても欲しい!」という人にとってはうれしいですよね。もう1つは、需要がなければ通常よりも安く買えること。「重視するポイントが他人と違う!」という人にはチャンスかも!?

買い手にとっては何がいい? メリデメも知っておこう!

逆にデメリットとしては、欲しいものが需要次第で高額になる恐れがあること。またタイミングによって高く買ってしまう(安く買うチャンスを逃す)可能性もあります。

細かく設定された価格が、リアルタイムで変動していくダイナミックプライシング。購入する側には選択肢が増えるというメリットがある一方で、より戦略的に購入を判断する必要もありそうです。今後、さまざまな業界で導入されそうな仕組みなので、ポイントをお忘れなく!

「EXPERIENCE VOL.1」のチケットを読者プレゼント!

EXPERIENCE VOL.1

今回特別に、読者の皆さま向けにチケットのプレゼントをご用意いただきました。出演アーティストや応募方法など、詳しくは専用ページをご覧ください。

「EXPERIENCE VOL.1」
読者プレゼント応募ページ

(掲載日:2019年11月15日)
文:ソフトバンクニュース編集部

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