プレスリリース 2009年
周波数変換型の屋外中継装置の開発について
2009年5月12日ソフトバンクモバイル株式会社
ソフトバンクモバイル株式会社(本社:東京都港区、社長:孫 正義)は、第3世代携帯電話(W-CDMA)の無線基地局用に、山間部などソフトバンク3G携帯電話の電波が届きにくい範囲を効率的にカバーすることができる周波数変換型の屋外中継装置(リピータ)を開発しました。
このたび開発した屋外中継装置は、基地局に設置する周波数変換装置と屋外中継増幅装置で構成されます。基地局の周波数変換装置では基地局と屋外中継増幅装置の間の周波数を変換し、屋外中継増幅装置ではさらに周波数を元の周波数に戻します。このように周波数を変換させることで、屋外中継増幅装置の対基地局向けアンテナと対移動機向けアンテナの間で発生する、同じ周波数の電波の回りこみを大幅に低減することが可能となり、屋外中継増幅装置の送信電力または増幅率を最大に上げることができます。例えば、電波の弱いエリアの端や山間部においては、従来の屋外中継装置に比べて、約2~8倍の広い範囲をカバーすることができ、低コストでエリア拡大が可能となります。
本装置はエリア拡大対策に有効な技術であり、今後商用導入に向けた検討を行う予定です。
従来の屋外中継装置の構成例(下り回線の場合)

周波数変換型の屋外中継装置の構成例(下り回線の場合)

[注]
- ※屋外中継装置(リピータ):電波の届きにくい範囲へ基地局からの電波を増幅し、また携帯電話の電波を受信して基地局へ送信するための中継装置のこと。
- ※AGC:パイロット信号(基地局のエリアを決めるための一定の信号)に基づく増幅率制御。この制御により対策エリアが一定となる。
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