プレスリリース 2013年

通信衛星を利用し低コストでエリア化する実証実験に成功

2013年8月29日
Bharti Airtel Limited
ソフトバンクモバイル株式会社

Bharti Airtel Limited(以下、Bharti Airtel)とソフトバンクモバイル株式会社(以下、ソフトバンクモバイル)は、伝送路に衛星通信を利用し、コスト効率の良い携帯電話サービスを提供する実環境での実験(フィールドトライアル)をケニア共和国において実施し、実用化可能な技術の構築に成功しましたのでお知らせします。

従来、固定通信や移動通信の設備の建設が困難な地域においては、衛星伝送路を利用した通信網の構築が検討されていましたが、主に利用料が高額であることがその障壁になっていました。今回、ルーラル地域での通信衛星を利用した通信サービスの提供を、低コストで実現するための技術と方法について検証を行いました。

通信衛星の電波帯域を共有して通信サービスを提供する技術はソフトバンクモバイルが既に商用展開しており、2011年3月に発生した東日本大震災においても300を超える衛星基地局を運用し、通信不能となった地域の携帯電話網を構築した実績があります。今回はこの技術に、セルを大きくする技術を組み合わせることで、1台の基地局でカバーできる通信可能エリアを大きく広げることに成功しました。また、今回の実験で成功した技術は、衛星帯域を通信量に合わせて動的に各基地局に割り当てることにより、相反する低コストと高速化を同時に実現する技術であり、伝送路コストを大幅に削減し、地上系の伝送路が届かなかった遠隔地の集落でも携帯電話サービスを利用できるようにするものです。

今回の実証実験の成功にあたり、Bharti Airtel Africaの最高技術責任者(CTO)であるバヤン・モナジェムは、「この技術は従来事業化が困難であったアフリカなどのルーラル地域での携帯電話網の整備に極めて重要な技術である。今回この技術を供与してくれたソフトバンクほか、トライアルに協力してくれた各社に感謝する。」と述べています。

また、ソフトバンクモバイル 取締役専務執行役員 兼 CTO 技術総合統括の宮川 潤一は、「世界中にはまだ携帯電話のエリア外に住んでいる人々が何億人も存在する。ソフトバンクの技術が世界のルーラルで活用されることはまさに我々の企業理念である『情報革命で人々を幸せに』にかなっており、今後この技術により人々が自由にコミュニケーションできる便利で豊かな世界が来ることを祈っている。」と述べています。

実験用衛星局の設置風景/試験通信の様子
実験用衛星局の設置風景/試験通信の様子
広大な土地に住宅はまばらで、高価な衛星局は建設不可
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エアテルを取り扱う店舗/ストリーミングを見て驚く人々
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