プレスリリース 2017年

LPガスメーターのデータ取得、活用に向けた
次世代IoT通信方式を搭載した通信ボードの開発について

2017年8月8日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社は、次世代IoT通信方式※1を搭載した通信ボード(以下「本通信ボード」)の開発に着手し、2018年度中の商用化を目指します。

本通信ボードはLPガスメーターからのデータ取得、活用を目的に開発するもので、次世代IoT通信方式に加え、現在ガスメーターとの接続で用いられているNラインおよびUバス※2のインターフェースを持ち、さらにガスメーター間の通信方式のUバスエア※3にも対応します。本通信ボードを経由したデータ取得において低コストかつ低電力な通信を実現し、データの活用による検針やLPガス配送業務の経済性と運用の効率性向上の実現を支援します。また、今後はソフトバンクが2017年7月20日に発表したIoTプラットフォームと連携しサービスを提供します。

本通信ボードの特長について

1. 次世代IoT通信方式を採用

本通信ボードは次世代IoT通信方式を採用し、さらなる低消費電力化に取り組み、電池による10年以上の長期駆動の実現を目指します。また遠隔でガスの使用を止めるなど、ガスの安全、安心サービスで必要となる双方向通信も可能です。

2. LPガスメーターとの接続互換性について

現在、LPガス市場で利用されている膜式メーターの接続で用いられるNライン、または高速、大容量データの通信が可能な超音波メーターの接続で用いられるUバスの、双方のポートに接続することができます。さらに異なるガスメーター間を多段中継無線で接続することも可能です。

3. 異なる通信方式を同一通信ボードに搭載

本通信ボードは、次世代IoT通信だけでなくUバスエアの通信方式を搭載し、同一の通信ボードでガスメーター間のローカルネットワークとモバイル通信のふたつの異なる通信が可能です。このため、今後さまざまな運用形態が想定されるLPガスの無線自動検針などに対応する装置の開発に合わせて容易に組み込むことが可能です。さらに内蔵アンテナを搭載しているので別途アンテナを取り付ける必要がなく、ガスメーターの取り付け施工に配慮した設計になっています。

4. 検針業務の合理化、ガス容器配送の効率化などの付加価値サービスを実現

本通信ボードを搭載した装置を利用することで、自動検針データの活用による検針業務の合理化やLPガス容器の配送業務の効率化が実現できるようになります。さらに保安情報やさまざまなメーター情報を双方向で取得することができるため、ガスの遠隔遮断などの保安サービスやガス使用情報に基づいた付加価値サービスの創出が可能になります。

[注]
  • ※1
    国際標準仕様策定団体3GPPで標準化された「リリース13」に準拠した方式で、NB-IoTやCat-M1などがある。
  • ※2
    情報量の増加に対応するため、通信の高速化とバス配線による複数通信機器の並列配線を可能にした新しい通信方式。
  • ※3
    無線端末間でバケツリレー方式の多段中継通信を可能とした920MHz帯超低消費電力無線端末またはその通信方式。

本通信ボードからの接続イメージ

本通信ボードからの接続イメージ

  • (1)
    ガスメーター間をUバスエア(特定小電力無線920MHz)を利用し、マルチホップ通信経由でセンターと接続する場合
  • (2)
    ガスメーターからUバスまたはNラインで直接、次世代IoT通信に接続しセンターまで接続する場合
[注]
  • 本通信ボードを利用したシステム設計については特許申請済みです。
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