プレスリリース 2018年

米国発のAI搭載型通信ドライブレコーダー「ナウト」を
日本国内の法人向けに提供を開始

~スマホ使用などの危険挙動検知、法人向け車両の安全対策を支援~

2018年7月20日
オリックス自動車株式会社
ナウトジャパン合同会社
ソフトバンク株式会社

オリックス自動車株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:亀井 克信)と、米国の自動車分野における人工知能(AI)技術のスタートアップNauto Inc.(本社:アメリカ、CEO:Stefan Heck、以下「Nauto」)は、このたび、AI搭載型通信ドライブレコーダー「ナウト」の、日本国内でのサービス提供に関し業務提携しましたのでお知らせします。

本提携では、テレマティクスサービスの提供実績※1とリスクコンサルティングの知見を有するオリックス自動車が、国内自動車リース会社としてNautoと独占販売契約を締結し、2018年8月6日より、法人向けに販売を開始する予定です※2。ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO:宮内 謙)は、オリックス自動車による販売を、営業面で支援する形で協力します。

「ナウト」は、通信機能を備えた2つの高性能小型カメラでドライバーの挙動や周辺状況など車内外で発生する事象を検出・録画し、車載機に搭載されたAIで運転の危険度をリアルタイムに分析するドライブレコーダーです。前方車両との距離などを把握してリスク発生を予測したり、運転中のスマートフォン使用などによるわき見運転やあおり運転といった危険動作を検知し、警告音を発します。深層学習による独自のアルゴリズムによりドライバーの運転挙動を精度高く分析し、車外の物体検知や路面状況も把握することから、誤検知が少ない点が特徴です。

「ナウト」車載機(左が車外から、右が車内から撮影した画像です)
「ナウト」車載機(左が車外から、右が車内から撮影した画像です)

急制動(加減速度)やわき見運転などのリスクを検知した場合は、車載機ベースでの警報発出に加えて、検出イベントをクラウドにアップロードしてリスク分析を行います。クラウドにはリスクイベントの発生に関連する情報のみが抽出され、運行管理者はセキュアな環境で提供されるウェブアプリケーションを通して当該分析データを閲覧できます。また、検知したリスクと運転者の注意力との因果関係を総合的に解析し、各ドライバーの運転リスクをベラスコア※3として算出・評価します。そのほか、「ナウト」にはドライバー識別機能が搭載されており、車載カメラがドライバーを認知することで容易に走行データと運転者情報の紐付けを行うことができます。こうしたリスク発生時における車内外の動画データとベラスコアを活用することで、ドライバーに対するより的確で効果的な安全指導が可能となります。

オリックス自動車、Nautoおよびソフトバンクの3社は、今後も各社の強みを融合しながら、法人のお客さまをはじめとする自動車を運転される方々の安全に役立つサービスをご提供してまいります。

[注]
  1. ※1
    オリックス自動車は、通信やGPS機能を備えた車載機を搭載することで、車両の運行データを取得し、運行管理におけるコンサルティングを行う「テレマティクスサービス」をご提供しています。2018年3月末現在、法人向け「e-テレマ」「e-テレマPRO」は15万8千台の車両に搭載されています。
  2. ※2
    本サービスは、初期サービス導入費13,000円/台、月々のご利用代金5,500円/台(いずれも税別)、契約期間3年からにてご提供予定です。サービス内容の変更などにより、変更する場合がありますので予めご了承ください。
  3. ※3
    「Vision Enhancement Risk Assessment」(映像から確認できるリスクを付加した評価方式)からなる造語。ドライバーの運転状況(注意力・急制動)を元に独自の算出方法で事故リスクをベラスコアとして数値化して表示。注意力はわき見運転の時間と走行速度により算出、急制動は急加速・急ブレーキ・急ハンドルのG値と走行速度により算出。(計算式は非公開)

以上

「ナウト」機能紹介事例

① AIがリアルタイムに危険挙動動画を分析

AIがリアルタイムに危険挙動動画を分析
URL https://www.nauto.com

② 「ナウト」特徴・強み

  「ナウト」 一般的なドライブレコーダー
データ取得 AIが車載機本体から必要データのみ抽出、LTE常時接続で常にウェブデータへ反映。 SDカード回収、個別にデータダウンロードをする必要あり。
データ分析 AIによりリアルタイムに映像を分析、リスク発生部分を抽出。リスク発生時にフィードバック。 映像データを目視確認。マニュアル作業でリスクイベントを抽出。
リスク分析 センサーによる急制動の運転傾向と映像から読み取るわき見運転などの注意力の2つの基準からAIがリスクを総合分析。 映像データから対象記録を切り出し、主にセンサーや車両データによる急制動の運転操作の傾向を分析。
運行履歴 画像認識により、各ドライバーの運行履歴を自動記録。 事前に運行予約をすることで車両とドライバーを紐付け。
検知精度 Gセンサー数値だけでなく、波形や映像を元に正誤判断。検知精度が高く誤検知が少ない。 バンプ(段差)などの誤検知があると振り分け作業の負荷が大きい。
製品進化 90日から120日に1度の頻度で定期的にウェブ機能、端末ソフトウェアの更新を実施。
AI能力 米国での販売実績(1年間)により、パターン通りの挙動でなくとも、AIの深層学習による自己判断能力でリスク判定可能。 製品レベルでのAIによるリスク検知の実績は限定的。

③ 「ナウト」車載機詳細

「ナウト」車載機詳細

車内・外カメラ一体型であらゆる車種に搭載可能。オートフォーマット機能を搭載しており、法人ユースで課題となっているSDカードのフォーマットも不要です。

④ 「ナウト」車載機本体仕様

通信手段 LTE
センサー GPS、6軸Gセンサー
LED 赤外線搭載(夜間撮影対応)
車内・車外カメラ 画素数:480px、画角:水平144°、垂直72°
スピーカー 有(音量調節可能)
マイク 有(無効・有効設定変更可能)
記録媒体 MicroSD 64GB
撮影時間 約50時間
バッテリー なし(常時給電)
電源電圧 規格電圧12V/24V対応
サイズ/重量 135.7×71.4×44.6mm/177g(カバーを除く)

⑤ 各社会社情報

オリックス自動車株式会社

本社 東京都港区芝3-22-8
代表者 代表取締役社長 亀井 克信
設立 1973年6月
事業内容 自動車リース、レンタカー、カーシェアリング、中古車販売・売却サポート
国内車両管理台数 1,347,000台(業界1位)
レンタカー管理台数
(カーシェア車両を含む)
66,000台(業界2位)
国内総拠点数(有人拠点) 1,145拠点

Nauto Inc.

本社 米国カリフォルニア州パロアルト市
代表者 Stefan Heck
設立 2015年3月
株主 SoftBank Vision Fund, Toyota AI Ventures, General Motors Ventures, BMW i Ventures, Allianz X, Greylock Partners, Index Ventures, Playground Global, Draper Nexus
事業内容 人工知能を活用した技術により、既存商用車と将来の自動運転車の安全向上に貢献する商品・サービスの提供
総拠点数 3拠点(米国1拠点、日本国内1拠点、欧州1拠点)

ソフトバンク株式会社

本社 東京都港区東新橋1-9-1
代表者 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮内 謙
設立 1986年12月
事業内容 移動通信サービスの提供、携帯端末の販売、固定通信サービスの提供、インターネット接続サービスの提供
  • SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
  • その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。