2021年3月期 第2四半期 決算説明会 要旨

日時 2020年11月4日(水) 午後4時~5時30分
登壇者 ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮内 謙
ソフトバンク株式会社 代表取締役 副社長執行役員 兼 CTO 宮川 潤一
ソフトバンク株式会社 取締役 専務執行役員 兼 CFO 藤原 和彦

要旨

決算説明会では、「2021年3月期 第2四半期 連結業績」および「ソフトバンクの成長戦略」について、社長の宮内より説明しました。

1. 2021年3月期 第2四半期 連結業績

  • コロナ禍でも前年同期比増収を継続。端末販売減などによりコンシューマ事業は減収も、ヤフー事業と法人事業が増収。
  • 営業利益は前年同期比7%増。ヤフー事業が同30%増、法人事業が同18%増と大幅増益。
  • 親会社の所有者に帰属する純利益は評価減等の一時要因により減益も、ビジネスは順調に推移。通期は増益予定。
  • 通期計画に対する進捗率は、売上高が50%、営業利益が64%、純利益が65%と、順調に進捗。

2. ソフトバンクの成長戦略

  • 通信の堅実な成長に加え、非通信の拡大により、連結売上高における純粋なモバイル通信料の割合は2015年度の45%から2019年度に29%まで低下。クラウドやIoTなどの法人ソリューション等の成長やZホールディングス株式会社(旧 ヤフー株式会社)の子会社化を通じ、収益源の多様化が進んでいる。
  • 2020年8月に公表した2022年度 営業利益1兆円にむけた成長および総還元性向※185%程度の株主還元方針を継続する。

非通信の拡大

① 法人事業

  • コロナ禍で高まるデジタル化需要によりクラウド、IoT、セキュリティなどのソリューション等売上高が拡大、前年同期比7%増収。テレワーク需要により同18%増益。
  • 従来のオフラインとオンラインを融合した「ハイブリッド営業」を展開し、デジタル化により当第2四半期の顧客コンタクト数※2は前年同期比5倍に拡大。
  • 今後も「デジタルコミュニケーション」「デジタルオートメーション」「デジタルマーケティング」のデジタル三大革命を推進。ソリューション等売上高の毎年2桁増収を目指す。

② ヤフー事業

  • コマースの伸長により前年同期比15%増収、同30%増益。
  • ZOZOの子会社化影響に加え、コロナ禍によりeコマース需要が増加。2020年度下期はコマース投資を強化、2020年代前半にeコマース取扱高国内No.1を目指す。

③ PayPay

  • PayPayの累計登録ユーザー数は3,300万人を突破(2020年10月)。当第2四半期の決済回数は前年同期比5倍に拡大。
  • 日本初のインターネット専業銀行である株式会社ジャパンネット銀行(2021年4月にPayPay銀行への商号変更を予定)やPayPayボーナスを運用できる運用体験サービスを開始したワンタップバイ株式会社(2021年1月にPayPay証券への商号変更を予定)などとの連携を通じ、PayPayを中心とした金融エコシステムの形成を目指す。

通信の堅実な成長

  • “ソフトバンク”はこれまで携帯料金の低廉化に取り組んでおり、データ通信料の1ギガあたり単価を5年前に比べ80%超値下げ※3。2020年10月には、20GBの大容量データ通信をより安価に利用したいというニーズの高まりを受け、シンプルかつ分かりやすいスマートフォン向けの新料金プラン「シンプル20」を“ワイモバイル”で開始することを発表。また、2021年春をめどにMNP(モバイルナンバーポータビリティ)転出手数料を完全撤廃する。
  • ユーザー一人あたりの平均単価(主要回線 割引前ARPU)は5年で2割下がっている。値下げによって一時的に減収も、スマートフォン契約数は5年で1.5倍に成長。契約数の拡大により増収に転じた。今後も契約数の拡大による成長を目指す。
  • これまで14年間で累計5兆円を投資し、競争力のあるネットワークを構築。世界181社の通信キャリア中、音声アプリ部門で第1位、ビデオ体感部門で第3位を獲得※4。今後は5G・6Gに10年間で2.2兆円を投資し、社会に新しい価値を提供。
[注]
  1. ※1
    2020年度から2022年度の3年間の配当金支払総額と自社株買い総額の合計÷同3年間の親会社の所有者に帰属する純利益の合計
  2. ※2
    顧客コンタクト数:配信メール数、セミナー/ウェビナー集客人数、商談数の合計数
  3. ※3
    「メリハリプラン」のデータ通信料の単価(130円以下/1GB)と「ホワイトプラン」のパケット定額サービスの単価(814円/1GB)を比較
  4. ※4
    英国のモバイルネットワーク分析会社Opensignalが2020年9月に発表した「グローバル・モバイル・ネットワーク・エクスペリエンス・アワード2020」の「音声アプリ・エクスペリエンス」部門で世界第1位を、「ビデオ・エクスペリエンス」部門で世界第3位を獲得。©Opensignal, Limited