2022年3月期
投資家向け説明会
主な質疑応答

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日時 2022年5月11日(水)午後6時~午後7時
登壇者 ソフトバンク株式会社 取締役 専務執行役員 兼 CFO 藤原 和彦
ソフトバンク株式会社 執行役員 財務経理本部 本部長 内藤 隆志
ソフトバンク株式会社 財務戦略本部 本部長 秋山 修
  • コンシューマ事業は2021年度が2.9%の減益に対し、2022年度は25%の減益を見込んでいるが、減益幅が拡大する要因は。

    2022年度は、通信料値下げによる対前年のマイナス影響を900億円と見込んでいる。また、600億円の販売関連費増加のうち400億円は獲得費の繰延影響によるもの。獲得費は2018年度から資産化し、端末利用期間に応じて償却する会計処理を適用している。2021年度は獲得費の発生が大きかったものの、電気通信事業法の改正やコロナ禍の影響で低かった2019年度、2020年度の獲得費が繰延べられて費用化されているため吸収できている。2021年度に発生した高い獲得費は主に2022年度に繰延べられるので、2022年度はこの繰延影響により販売関連費が増加する。加えて、2021年度は端末販売単価の向上およびでんき事業が好調というプラスの要因が重なり、2022年度はその反動が生じる。その他、2022年度はPHSサービス終了に伴う150億円のコスト増を見込む。

  • 3G終了に伴う、3Gユーザーが4G、5Gに移行するためのコストを2022年度の計画に織り込んでいるか。

    明示的に確保はしていないが、状況に応じて機動的に実施できるよう準備していく方針。

  • 2022年度のモバイル契約数の純増見込みは。

    2022年度の純増数は、2021年度と同水準を意識している。楽観はしていないが、モバイル契約数は当社の顧客基盤として重要視しているため、こだわっていきたい。

  • 2022年度の年度平均総合ARPUは前年比270円の低下を見込むが、そのうちの通信料値下げ影響は。また、ワイモバイルへの移行の影響は、通信料値下げ影響に含まれるのか。

    270円の低下のうち、通信料値下げ影響は180~190円を見込む。その他、「おトク割」によるプラス効果が、2022年度以降低減していくことなどが要因となる。また、ワイモバイルへの移行を含むブランド移行は通信料値下げの一連のイベントに起因しているため、当社ではブランド移行も通信料値下げ影響の一部と捉えている。

  • 2022年度の販売関連費増加600億円について、2021年度第3四半期の決算発表時ではここまで厳しいトーンではなかった。第4四半期中に販売関連費を増やす意思決定がされ、それを反映した影響なのか。

    純増にこだわるという方針は以前から変わっておらず、第4四半期に方針が急激に変化したということではない。新型コロナウイルス感染拡大が収束に向かう中でユーザー獲得施策の具体化が進んできたもの。

  • 2022年度の販売関連費の増加600億円のうち、400億円は繰延影響によるもの。残りの200億円は端末販売が増えるコストか。

    端末販売が増えるコストではなく、2021年度は端末販売売上が好調だったので、2022年度は正常化されていくと見込んだ影響。

  • 2022年度におけるセグメント別の営業利益計画では、ヤフー・LINE+その他のセグメントが2021年度比で約1,500億円増加するとのことだが、この主因はPayPay(株)連結影響であるという理解でよいか。

    その通り。

  • PayPay(株)連結化による再測定益は保守的に見込んでいるのか。実現されない可能性はあるのか。

    金額は不確実なため未定。一方で、当社はこれまで赤字のPayPay(株)に投資をしてきており、累積損失を含むと当社におけるPayPay(株)の簿価は限りなくゼロに近い。連結化に際し、一定の評価をいただければ当社利益にプラスの効果があることは間違いないと期待している。

  • 2022年度において、PayPay(株)連結によるプラス影響がなければ減益だが、このような特殊要因を除いた場合の増益を取り戻すにはどの程度の期間を要するか。

    2021年度の営業利益水準に戻すのは、2023年度では難しいが、できるだけ早く取り戻せるように取り組んでいきたい。

  • 2022年度に営業利益1兆円を達成後、2023年度は減益するということか。

    基本的にはその通り。ただ、2022年度に営業利益1兆円、調整後フリー・キャッシュ・フロー6,000億円を達成することで、更なる成長に繋げていきたいと考えている。当社は掲げた数字にこだわり、期待に応える意思がある。

  • 2023年度以降は設備投資額が3,300億円に減るとのことだが、スタンドアローンやMEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)への投資はこの水準でカバーできるのか。

    スタンドアローンやMECへの投資は全て織り込んでいる。5Gのネットワークについて、既に人口カバー率は90%を達成し、今後は、元々計画していた水準まで仕上げる予定。

  • PayPay(株)の黒字化を見据えて、加盟店への決済手数料は現行の1%から引き上げる予定はあるか。また、GMVのターゲットは。

    当社から詳細の開示は控える。サービスを提供していく中で付加価値サービスを含めて料率を向上させる必要があると考える。PayPay(株)は、顧客獲得費の投入にブレーキをかければ黒字化が視野に入る段階であるが、獲得費用の投入を続けても黒字化を確保できる状態になるまで顧客基盤を堅固にしていきたい。

  • 競合他社は毎年継続的な増配を志向しているが、ソフトバンク(株)の将来的な配当成長および今後の自己株式取得についての考え方は。

    当社の年間配当支払い総額約4,000億円は日本で2位であり、評価していただける水準であると認識している。自己株式取得を機動的に実施する方針は変わっていない。2022年度までの3年間で総還元性向85%程度は遂行したうえで、翌年以降は株主の期待を受け止めながら真剣に検討していく。

  • 2020~2022年度で総還元性向85%程度を目指すとのことだが、経営陣や社員へのストックオプション行使分は自己株式取得による株主還元に含まれているのか。

    ストックオプション行使などにより市場に出て行った株式については株主還元に含まれない。2020~2022年度の純利益※1目標に当社が掲げる総還元性向85%をかけ、年間4,000億円の配当支払いを3年分引くと、残り700~800億円の還元が必要になる。この700~800億円については、自己株式の消却をしていく。当社は2020年度に1,000億円の自己株式取得を実施したが、その大半は今後消却あるいは保持することで、EPSの向上に貢献できると見込んでいる。

[注]
  1. ※1
    親会社の所有者に帰属する純利益