2026年3月期
決算説明会 要旨
| 日時 | 2026年5月11日(月)午後4時~5時25分 |
|---|---|
| 登壇者 | ソフトバンク株式会社 取締役会長 榛葉 淳 ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一 ソフトバンク株式会社 副社長執行役員 兼 COO 高島 謙一 ソフトバンク株式会社 副社長執行役員 兼 COO 桜井 勇人 ソフトバンク株式会社 常務執行役員 兼 CFO 秋山 修 |
要旨
決算説明会では、「2026年3月期 連結業績」および「前中期経営計画(2023年5月発表)の総括」に加え、「次期中期経営計画に向けた事業環境の認識」「中期経営計画(2027年3月期~2031年3月期)」について、社長の宮川より説明しました。
1. 2026年3月期 連結業績
全社業績
- 2026年3月期の売上高は過去最高の7兆387億円、前年同期比8%増。全セグメント増収。
- 営業利益※1は1兆426億円、前年同期比5%増。4事業(コンシューマ/エンタープライズ/ディストリビューション/ファイナンス)が増益。
- 親会社の所有者に帰属する純利益※1は過去最高の5,508億円、前年同期比5%増。
- プライマリー・フリー・キャッシュ・フロー※3は6,336億円。高水準を継続。
- 普通株式一株当たり配当金は期初予想通り、期末4.3円※4を予定(年間8.6円※4)。
2. 前中期経営計画
(2023年5月発表)の総括
- 前中期経営計画期間に発表した期初の業績予想(営業利益・親会社の所有者に帰属する純利益)を3期連続で上回って達成。
- 財務目標(2026年3月期 売上高・営業利益・親会社の所有者に帰属する純利益)を2度上方修正し、上回って達成。
- セグメント別の事業目標は全ての目標を達成。
- 設備投資は3年間で3,300億円/年を下回る水準で達成。(平均3,253億円/年)
- プライマリー・フリー・キャッシュ・フロー※3は年間6,000億円以上を継続的に創出。
- 2024年3月期から2026年3月期は普通株式一株当たり配当金8.6円※5を継続。高水準の還元を維持。
- 非財務目標である実質再生可能エネルギー比率(自社使用電力)※6は、2026年3月期目標を前倒しで達成。2031年3月期目標は、新中期経営計画の非財務目標に置き換え。
前中期経営計画の財務目標および2026年3月期の実績
| 目標 (2023年5月中計発表時) |
実績 | 評価 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6兆5,000億円 | 7兆387億円 | 2度の上方修正を実施し、上回って達成 |
| 営業利益※1 | 9,700億円 | 1兆426億円 | |
| 親会社の所有者に帰属する純利益※1 | 5,350億円 | 5,508億円 |
株主還元目標(2024年3月期〜2026年3月期)
| 目標 (2023年5月中計発表時) |
実績 | 評価 | |
|---|---|---|---|
| 普通株式 一株当たり配当金 |
高水準の還元を維持 | 8.6円※4※5を継続 | 達成 |
3. 次期中期経営計画に向けた
事業環境の認識
- 5年後には、自動運転やロボットがサービスとして普及していくと予想。
- 日常的に推論を実行する時代となり、AIの中心は推論へ移行。
- 当社は、前倒しで構築を進めてきた次世代社会インフラを活用し、AIの社会実装・収穫フェーズへ転換。
4. 中期経営計画
(2027年3月期〜2031年3月期)
- 本中期経営計画は長期ビジョンの実現に向けたロードマップの第3フェーズに相当。
- 事業をさらに成長させるとともに、次世代社会インフラの完成を目指す。
① 成長戦略「Activate AI for Society」の推進
- 全事業でAIの可能性を起動させ、社会への実装を推進する。
② 中期経営計画の位置付け
- 成長戦略「Activate AI for Society」の推進を通じて長期ビジョンを実現し、企業価値の向上を図る。
- 企業価値の向上と持続可能な社会の実現を目指し、マテリアリティを改訂。
③ 財務目標(2031年3月期)
| 2031年3月期目標 | |
|---|---|
| 売上高 | 9兆円 |
| 営業利益 | 1兆7,000億円 |
| 親会社の所有者に帰属する純利益 | 7,000億円 |
| 目標 | |
|---|---|
| 株主還元 | 2027年3月期は8.8円への増配を予想 中期経営計画期間において、 利益成長に合わせた継続的な増配を目指す |
④ 事業領域別の成長戦略
事業領域別の
中期経営計画における目標:
| 中期経営計画における目標(2027年3月期〜2031年3月期) | |
|---|---|
| エンタープライズ事業 | クラウド・AI売上:2031年3月期に倍増へ(2026年3月期対比) |
| セグメント利益:2031年3月期に倍増へ(2026年3月期対比) | |
| コンシューマ事業 | モバイルサービス売上:継続的な増収 |
| セグメント利益:継続的な増益 | |
| ディストリビューション事業 | セグメント利益:400億円(2031年3月期) |
| ファイナンス事業 | 既存事業(決済領域・金融サービス領域)の継続的な成長 |
| 米国上場を機に国内外のオポチュニティーを追求 | |
| メディア・EC事業 | AIエージェントによる顧客体験の進化と事業成⻑を⽬指す |
1. エンタープライズ事業
- 成長戦略をより分かりやすく示すため、商用化するAI計算基盤・AIデータセンターをエンタープライズ事業に統合。「クラウド・AI」を新たな注力領域として開示。
- 通信の安定成長を土台に、ソリューションの拡大とクラウド・AIの伸長を図る。
- これまで構築してきた国内最大規模のAI計算基盤や北海道苫小牧市・大阪府堺市のAIデータセンターを順次収益化し、GPUクラウドやソブリンクラウドなどを提供。
- さらに、法人顧客基盤を生かし、「Crystal intelligence」などのAIサービスの展開を通じて収益化を進める。
2. コンシューマ事業
- 新料金プランの浸透、グループ経済圏の活用、長期利用ユーザーの獲得・定着への取り組みに注力。
- AI共存社会を見据えて、サービスや顧客接点、ネットワークの進化を推進する。
3. ファイナンス事業
- 金利収入の拡大に向けて、決済領域ではオンライン決済の強化とクレジット決済の拡大を進めるとともに、金融サービス領域ではSMEローン(中小企業向けローン)を中心とした成長を目指す。
- 加えて、グループ連携の強化やVisa Inc.との戦略的パートナーシップ(2026年2月発表)の活用により、事業機会の拡大を図る。
4. メディア・EC事業
- 2026年4月に発表したAIエージェントサービス「Agent i」による顧客体験の進化と事業成長を目指す。
5. 中長期的な成長に向けた取り組み
- 大阪堺AIデータセンターにおいて、「AX(AI Transformation)ファクトリー」と「GX(Green Transformation)ファクトリー」を構築する。
- AXファクトリーでは、110エクサFLOPSの計算能力を有するAI計算基盤を収容できるAIデータセンター(受電容量140MW※7)の整備を進める。
- GXファクトリーでは、⾰新型バッテリー(亜鉛・ハロゲン電池)の製造を進める。
- ⾰新型バッテリーは、自社設備への導入を進めるとともに、将来的な外部提供・収益化を目指す。2031年3月期の売上高目標は1,000億円以上。
6. ESG経営/非財務目標
- AIによる事業成長のみならず、持続可能な社会の実現との両立に向けた取り組みを推進。
- 非財務目標として、AIデータセンター等の拡大を進める中においても、2030年度カーボンニュートラル達成(スコープ1・2)を堅持することを掲げる。
7. キャピタル・アロケーション
- 2027年3月期から2029年3月期までの3年間累計(LINEヤフー(株)およびPayPay(株)等を除く)のキャピタル・アロケーションの方針を発表。
- 通信事業と、AI関連事業等の収益化により3.4兆円の営業キャッシュ・フロー(主として、コンシューマ事業・エンタープライズ事業)※8を創出。
- これにより、通信関連の設備投資(1.5兆円)、基地局設置のための土地・建物のリース料の支払い※9(0.4兆円)、配当総額(1.3兆円)を上回る営業キャッシュ・フローを確保し、追加的な投資余力や財務改善原資につなげる。
- その上で、財務健全性と資本効率性の両立を追求しつつ、AI関連をはじめとする戦略的投資枠(1兆円)を確保。
- 1兆円の戦略的投資枠は、当社の財務規律の目線(調整後ネットレバレッジ・レシオ※10 2倍台半ば)を維持しつつ実行が可能な水準。資本効率の目線(連結調整ROE※1120%前後)も意識しつつ実行。
⑤ 2027年3月期 業績予想
連結業績予想
| 2026年3月期 (実績) |
2027年3月期 (予想) |
増減額 | 増減率 | |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 7兆387億円 | 7兆5,000億円 | +4,613億円 | +7% |
| 営業利益 | 1兆426億円 | 1兆1,000億円 | +574億円 | +6% |
| 親会社の所有者に 帰属する純利益 |
5,508億円 | 5,600億円 | +92億円 | +2% |
セグメント別 営業利益予想
| 2026年3月期 (実績) |
2027年3月期 (予想) |
増減額 | 増減率 | |
|---|---|---|---|---|
| コンシューマ事業 | 5,508億円 | 5,600億円 | +92億円 | +2% |
| エンタープライズ事業 | 1,924億円 | 2,300億円 | +376億円 | +20% |
| ディストリビューション事業 | 353億円 | 360億円 | +7億円 | +2% |
| メディア・EC事業 | 2,404億円 | 2,640億円 | +236億円 | +10% |
| ファイナンス事業 | 863億円 | 1,100億円 | +237億円 | +27% |
| その他・成長投資 | -626億円 | -1,000億円 | -374億円 | - |
| 全社計 | 1兆426億円 | 1兆1,000億円 | +574億円 | +6% |
- [注]
-
- ※1一過性の影響※2を含む
- ※2(営業利益)
2025年3月期:IPX Corporation(旧LINE Friends Corporation)、LINE NEXT Corporationおよびバリューコマース(株)の支配喪失に伴う利益
2026年3月期:LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.およびLINE Bank Taiwan Limitedの子会社化に伴う企業結合に伴う再測定による利益
(親会社の所有者に帰属する純利益)
2025年3月期:IPX Corporation(旧LINE Friends Corporation)、LINE NEXT Corporationおよびバリューコマース(株)の支配喪失に伴う利益、組織再編に伴う税務影響等
2026年3月期:LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.およびLINE Bank Taiwan Limitedの子会社化に伴う企業結合に伴う再測定による利益、PayPay(株)に係る税効果、組織再編に伴う税務影響等 - ※3プライマリー・フリー・キャッシュ・フローは、調整後フリー・キャッシュ・フロー(LINEヤフー(株)および子会社、PayPay(株)等除く)に、長期性の成長投資として支出した金額を足し戻した指標です。なお、長期性の成長投資はAI計算基盤・AIデータセンター関連投資を含みます。
- ※42026年3月期の期末配当は、2026年5月15日に開催予定の当社取締役会に付議する予定です。
- ※52024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行っており、2024年10月1日以前の1株当たり配当金については当該株式分割調整後の数値を記載しています。
- ※6ソフトバンク株式会社およびWireless City Planning 株式会社の合計
- ※7構築を目指している110エクサFLOPSの計算能力を有するAI計算基盤で必要と想定される受電容量
- ※8割賦債権流動化による影響を含みます。
- ※9通信設備、基地局⽤不動産及び構築物のスペース、通信ネットワーク⽤不動産、事務所及び倉庫等の賃借料に関わるリース負債の支払い
- ※10Aホールディングス(株)、LINEヤフー(株)グループ、Bホールディングス(株)、PayPay(株)、PayPayカード(株)、PayPay銀行(株)、PayPay証券(株)などに係る純有利子負債と調整後EBITDA、割賦債権流動化に係る有利子負債および債権流動化現金準備金を除きます。ネットレバレッジ・レシオ=純有利子負債/調整後EBITDA(該当四半期の直近12ヶ月)
- ※11(親会社の所有者に帰属する純利益−社債型種類株式の配当総額)/(親会社の所有者に帰属する持分−社債型種類株式の残高)
- ※1