お知らせ 2022年
入社式あいさつ(骨子)
2022年4月1日
ソフトバンク株式会社
本日開催した2022年度ソフトバンク株式会社の入社式で、代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川 潤一が、新入社員606人に向けてあいさつしました。
入社おめでとうございます。「情報革命で人々を幸せに」という志を共にする「同志」として、本日、皆さんをお迎えします。
臨場の入社式は3年ぶりです。新型コロナウイルス感染症の影響拡大をきっかけに、授業や就職活動もオンラインになるなど、たった2年で、世の中は大きく変わりました。皆さんが生まれてから二十数年の間に、社会は大きく変化してきました。
携帯電話は、皆さんが生まれた頃はガラケーでしたが、2007年にiPhoneが登場してから、財布やカメラ、音楽、地図が一つのデバイスに入る時代になり、デジタル化が進みました。エネルギーにおいては、2011年3月の東日本大震災を経て、再生可能エネルギーの活用が進み、日本のエネルギー供給の在り方が大きく変化しました。また、新型コロナウイルス感染症の影響で、学校の授業や買い物など、あらゆるもののオンライン化が進みました。多くの企業が、こうした社会の変化をチャンスと捉えています。
ソフトバンクは、時代の変化と共に成長してきました。当時、料金が高く通信速度が遅いインターネットを何とかしようと、Yahoo! BBの提供を開始し、その後、買収したボーダフォン株式会社を基軸に、携帯電話事業を拡大しました。そして、決済の在り方を変えようと始めたのがPayPayです。今や、ソフトバンク全体の契約者数は5,700万、ヤフーの利用者数は8,600万、LINEの利用者数は9,000万、PayPayの登録者数は4,500万を超えました。予期せぬ困難はこれからも起こり得ると思いますが、人々の生活に必要とされるサービスを提供し続けて、成長していきたいと思います。
ソフトバンクのDNAは「挑戦と進化」です。どんなことでもいいので、失敗を恐れることなく挑戦し続けてほしいと思います。一人一人が挑戦し続けることが、一人一人の進化、そして仲間全体の進化につながり、企業全体の進化へとつながります。誰もが幸せになれるサービスを提供し続けていくことで、ソフトバンクのビジョンである「世界に最も必要とされる会社」になることを目指しています。このことを心の底から意識してほしいと思います。
これから日本では、高齢化が進み労働人口も減少します。東京一極集中も大きな課題です。一方、世界に目を向けると、人口は増え続けて、30年後には100億人に迫ると言われています。今でこそ日本は先進国だと言われていますが、このままでは競争力を失っていくのではと危惧しています。
最近、皆さんも大規模停電の危機を感じる機会があったと思います。地震により火力発電所に影響が出て、「電力需給ひっ迫警報」が出されました。もともと日本の電力事情は綱渡りの状態でしたが、今回の地震で考え方が一変したと思います。日本はエネルギー自給率が低いため、有事の際に原料の高騰などの影響を受けます。そういう環境を理解しながら仕事をしていくことが必要です。さまざまなリスクを想定し、それにどう備えたらいいか、皆さんには、これから日本を引っ張っていく社会人として考えてほしいと思います。
今、日本では当たり前のように、水道の蛇口をひねれば水が出て、スイッチを押せば電気がつきます。携帯電話は、いつでもどこでもつながり、交通、医療、教育、物流などの充実した社会インフラにより快適に暮らしています。しかし、その当たり前の生活が、できなくなることが起こり得るのです。
ソフトバンクは、労働人口の減少を補うために、ロボットによる自動化や、効率の良いエネルギーマネジメント、自動運転の実用化など、デジタルの社会実装に取り組んでいます。これから訪れる新しい時代のライフスタイルや新たな常識を、デジタルの社会実装によって、共に創り上げていきたいと考えています。
また、あらゆる産業の再定義にも取り組んでいます。生産効率や企業の収益性を上げて、労働者不足の改善を図るなど、事業を通して持続可能な社会の実現に貢献していきます。その社会基盤を変えていく構えを、300以上のグループ企業と築いていくとともに、国や自治体、各種研究機関、パートナー企業とも連携して、次世代の社会基盤づくりを実現していきます。
皆さんには、失敗を恐れずに挑戦し続け、時に踊らされるのではなく、時を創る側の人へまわってほしい。一緒に頑張っていきましょう。今日は本当におめでとうございます。