プレスリリース 2018年
世界初、NB-IoT向けNIDD技術を使用した
商用環境での試験サービスを開始
~ソフトバンクのIoTの脱インターネット戦略~
2018年9月28日
ソフトバンク株式会社
ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、IoTデバイス向けのLTE通信規格であるNB-IoTにおいて、3GPP※1で新たに規格化されたNIDD(Non-IP Data Delivery)技術の商用環境での接続試験に、世界で初めて※2成功しました。これを受けてサービス事業者を募り、商用環境での試験サービスの提供を開始します。
NIDDは、IoTデバイスにIPアドレスを割り当てることなくデータ通信を行うことができる新しい通信技術で、通信にインターネットプロトコルを使わないことにより、IoTデバイスを狙った悪意のある攻撃を受けるリスクが低く、高セキュリティーなネットワークを構築することができます。また、従来のデータ通信時に付加的に必要となるヘッダー情報などのデータが削減されることにより、通信に必要な電力を抑えられ、バッテリーを長持ちさせることができるほか、より広いエリアをカバーすることが可能となります。さらに、各サービスプロバイダーが提供するIoTプラットフォームや外部アプリケーションサーバーと閉域網で接続することにより、エンド・ツー・エンドで高セキュリティーネットワークを構築することも可能となります。
NIDD技術を使用したデータ通信のイメージ
ソフトバンクは今後、現在提供している従来のIPアドレスが付与されるNB-IoTおよびCat. M1(カテゴリーエムワン)のサービスに加えて、新たにNIDD技術を導入することで「高セキュリティー」「低消費電力」「高エリアカバー」の特長を生かし、防犯や社会インフラ、農業などのさまざまな事業・領域で対応するデバイスを順次投入し、商用化を目指していきます。
- [注]
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- ※13rd Generation Partnership Project:移動通信システムの仕様を標準化するプロジェクト
- ※22018年9月28日現在(当社調べ)
- ※1
このNIDD技術導入の趣旨に、下記のビジネスパートナー各社からご賛同いただいており、共にIoT市場のさらなる発展に向けて協力していきます。
(順不同)
日本マイクロソフト 執行役員 最高技術責任者 兼 マイクロソフト ディベロップメント 代表取締役 社長 榊原 彰氏からのエンドースメント
「NIDD技術は、IoTデバイスとの通信負荷を減らし、従来条件での適用が難しかった領域での企業のIoT活用がこれまで以上に促進されると期待しています。オープンな規格に準拠していることからMicrosoft AzureのIoTプラットフォームと接続し、高度なデータ管理・可視化・AI機能を容易に実装することが可能となります。今後もソフトバンクと日本マイクロソフトのパートナーシップによるIoT技術のさらなる活用促進に貢献していきたいと思います」
アマゾン ウェブ サービス ジャパン 技術統括本部 本部長 技術統括責任者 岡嵜 禎氏からのエンドースメント
「近年のIoT技術の発展と普及に伴い、IoTデバイス自体のセキュリティー対策が求められています。NIDD技術の導入により、AWSのIoTプラットフォームと末端のIoTデバイスのセキュアな接続を実現するもので、あらゆる環境へのIoT技術の普及を加速するものと期待しております。また、IoTデバイスの電力消費は、社会インフラへの普及を妨げる理由の一つとして考えられてきましたが、NIDDの特長の一つである低消費電力によって解決されることも期待しております」
クアルコムヨーロッパ副社長 プロダクトマネージメント担当 ヴィエリ・ヴァンギ氏からのエンドースメント
「クアルコムモデムのリーダーシップとソフトバンクのIoTネットワークの組み合わせにより、最新のLTE技術を活用した革新的なIoT製品・サービスの創出を可能にするために、ソフトバンクと密接に協力することを喜ばしく思います」
水ing 情報イノベーション統括 根本 健一郎氏、第一環境 取締役副社長 松本 太郎氏からのエンドースメント
「NIDDにより実現される高セキュリティー、省電力、高エリアカバーにより、水道スマートメーターや各種センサー活用の事業推進を支える技術として期待します」
アファームドネットワークス 会長 兼 最高経営責任者 ハッサン・アハメド氏からのエンドースメント
「ソフトバンクは世界で革新的な事業者のトップグループとして、IoT向けに新しいサービスを提供することに高いビジネス価値を見出しています。今回のNIDD技術における世界初の試みは、新しいビジネスへの強い意思を示すとともに、IoT分野における幅広いサービスを実現する安全かつ効果的なソリューションを提供します」
SBクラウド 代表取締役 兼 CEO 内山 敏氏からのエンドースメント
「ソフトバンクにおける新技術導入により、NB-IoTデバイスにて取得したデータをセキュリティーレベルの高い状態で『Alibaba Cloud IoT Platform』に接続できるため、さまざまな産業でIoTデータの利活用が進むことを期待しております」
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