プレスリリース 2019年
IoT機器向け無線通信規格Cat. M1を採用した
「LPガススマートメーター向け通信ボード」を提供開始
2019年5月10日
ソフトバンク株式会社
ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、IoT機器向け無線通信規格Cat. M1(カテゴリーエムワン)※1を採用した「LPガススマートメーター向け通信ボード」(以下「本通信ボード」)を、本日からLPガスのメーターメーカー向けに提供開始しました。
本通信ボードは、全国のエリア※2をカバーするCat. M1と、ガスメーター間の通信を行うUバスエア※3の2種類の通信方式に対応しているほか、現在LPガススマートメーターと通信ボードとの接続に使用されている、Nライン※4とUバス※5の2種類のインターフェースに対応しています。
LPガススマートメーターに本通信ボードを搭載することで、検針データや保安業務に必要なさまざまな情報を、毎日自動で収集することが可能になります。これにより、LPガス利用者の家屋に設置されたガス容器の残量をリアルタイムに確認でき、ガス供給が途切れるリスクを低減できるほか、ガス容器の配送効率の向上が図れます。また、自動検針によって検針・保守業務の効率化が図れるため、昨今LPガス業界で課題となっている、人材不足にも対応できます。
なお、ソフトバンクは、メーターメーカー向けに本通信ボードを提供するほか、メーターメーカーをはじめとするLPガス集中監視センターの運営者向けに、本通信ボードから送信されるデータを中継する専用のIoTプラットフォームも併せて提供します。
本通信ボードを搭載したLPガススマートメーターの接続イメージ
本通信ボードの特長
1. Cat. M1の採用により、全国のエリアをカバー
本通信ボードは、IoT機器向け無線通信規格Cat. M1を採用しており、既存のLTEのネットワークをそのまま利用できるため、全国での通信に対応しています。
2. 2種類の通信方式に対応
本通信ボードは、Cat. M1によるWAN(Wide Area Network)通信と、UバスエアによるFAN(Field Area Network)通信の、2種類の通信方式に対応しています。また、WAN通信が圏外になる場所では、自動的にFAN通信に切り替わる機能も搭載しているため、マンションのパイプシャフト内や地下など、WAN通信の圏外になってしまうエリアの補完が可能です。
3. 低消費電力を実現
低消費電力技術の一つであるeDRX※6に対応しているため、電池の消耗を抑え、約10年間の稼働を実現します※7。
4. 遠隔地からのソフトウエアアップデートが可能
本通信ボードは、FOTA(Firmware On-The-Air)機能を搭載しているため、ソフトウエアの機能拡張や機能修正があった場合、遠隔でファイルを書き換えることが可能です。これにより、ソフトウエアのアップデート時に現地で通信ボードの取り外しや交換を行う必要がなくなり、保守作業を軽減することができます。
5. 2種類の通信インターフェース(Nライン/Uバス)に対応
LPガススマートメーターの通信インターフェースとして従来使用されてきたNラインと、新しい通信方式であるUバスの2種類のポート(端子)を搭載しているため、通信機能を持つ全てのLPガススマートメーターに対応しています。
本通信ボードのイメージ

- [注]
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- ※1Cat. M1とは、IoT機器向けのLTE通信規格の一つ。
- ※2SoftBank 4G LTEのBand 1(2.1GHz帯)とBand 8(900MHz帯)の通信エリアに対応。
- ※3Uバスエアとは、無線端末間の多段中継通信を可能にした、920MHz帯の超低消費電力無線端末またはその通信方式のこと。
- ※4Nラインとは、従来のLPガスマイコンメーターに標準搭載されている通信方式のこと。
- ※5Uバスとは、情報量の増加に対応するため、通信の高速化と、バス配線による複数通信機器の並列配信を可能にした新しい通信方式のこと。
- ※6eDRX(extended Discontinuous Reception)とは、間欠的な信号受信により、受信していない間は一部の機能を停止させ、スリープ状態を長くすることによって消費電力を低減する技術。
- ※7設計上の理論値であり、実際の稼働年数を保証するものではありません。
- ※1
- SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
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