プレスリリース 2020年

交差点からの危険情報を5Gで遠隔運転車両へ提供する
フィールド実証実験を北九州学術研究都市で実施

2020年4月20日
Wireless City Planning株式会社
ソフトバンク株式会社
日本信号株式会社

Wireless City Planning株式会社(以下「WCP」)とソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)、日本信号株式会社(以下「日本信号」)は、総務省の「高速移動時において無線区間1ms、End-to-Endで10msの低遅延かつ高信頼な通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」の請負において、「北九州学術研究都市」(北九州市若松区)で、第5世代移動通信システム(5G)を活用して遠隔運転車両へ交差点からの危険情報を提供する応用事例に関するフィールド実証実験を2020年3月25日に実施しました。

この実証実験では、災害発生時を想定し、模擬交通管制システムから信号制御機まで信号情報を5Gで送信し、信号灯器を閃光信号状態にする実験と、交差点に設置したカメラで車両を検出し、遠隔運転車両に対して交差点の危険情報(車両停止メッセージ)を5Gで通知する実験を行いました。今後、自動運転が普及した際には、交差点の情報は「高速・大容量」「超低遅延」で車両に伝える必要があります。今回の実験では、5Gの有効性についての検証を実施しました。

[注]
  1. 閃光信号:主道路に黄信号灯の点滅信号、従道路に赤信号灯の点滅信号を表示する動作。

実証実験の概要

デモ概要 災害発生時を想定し、5Gを活用したスマート交差点において交差点での危険状況をAI(人工知能)処理により認知し、遠隔操作可能な車両へ提供し、車両の迅速かつ安全な避難誘導を行う。
目的 災害発生時には迅速な避難が必要となる一方、避難時は運転手の焦りにより車両に絡む事故が起きやすくなります。5Gを活用して交差点を監視し、AI処理で交差点における危険状況を認知し、周辺車両へ当該状況を通知するスマート交差点により運転手のヒューマンエラーを回避し、迅速かつ安全な避難を実現することで被災時の信号交差点における二次災害の防止などへの活用を目指しています。
実証実験支援
  • 北九州市
  • 北九州産業学術推進機構(FAIS)

今回の実証実験を通じ、5Gを活用した車両遠隔運転およびスマート交差点により、災害時に信号交差点を起点とした二次災害の防止・減災を目指すとともに、平常時には交通インフラのスマート化による交通渋滞の低減、歩行者などの交通弱者の保護を行い、道路交通に関する自治体サービスの効率化・社会コストの低減が期待されます。WCPとソフトバンク、日本信号は、引き続き5Gを活用した社会問題・地域問題の解決に向けた取り組みを続けていきます。

実証実験の概要
実証実験の概要
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