プレスリリース 2020年

ソフトバンクとみずほフィナンシャルグループの
新たなライフスタイルに対応した次世代型金融事業における
戦略的提携について

2020年6月19日
ソフトバンク株式会社
株式会社みずほフィナンシャルグループ

ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO:宮内 謙、以下「ソフトバンク」)と株式会社みずほフィナンシャルグループ(本社:東京都千代田区、執行役社長:坂井 辰史、以下「みずほFG」)は、新たなライフスタイルに対応した次世代型金融事業における戦略的提携を行うことについて合意しました。

デジタル化の進展に伴う利便性の向上を受け、年齢を問わず、多くの人がスマートフォンを活用し「時間や場所に縛られない、便利で多様なライフスタイル」、すなわちスマートライフを志向する動きが強まっています。また現在、リモートワークや非対面でのサービス提供が拡大する中、その動きは一層加速しています。金融事業においても、生活シーンと密着した利便性の高い、スマートフォンなどを活用したオンラインサービスがますます求められています。

ソフトバンクは、「情報革命で人々を幸せに」というソフトバンクグループの経営理念の下、ライフスタイルやワークスタイルに変革をもたらす、さまざまな通信サービスやソリューションを提供しています。現在は「Beyond Carrier」戦略を掲げ、従来の通信事業の基盤を強化するとともに、5G(第5世代移動通信システム)やAI(人工知能)やIoTなどの最先端テクノロジーを活用しながら幅広い産業分野において革新的なサービスを提供し、さらなる成長を目指しています。この一環として、フィンテック領域においてもグループ各社と連携しながらさまざまな取り組みを強化しています。

みずほFGは、デジタル化や少子高齢化、グローバル化等の経済・産業・社会の構造変化を受けて、顧客ニーズや金融業界の構造的変化が急速に進む中、2019年度からの5年間を計画期間とする「5ヵ年経営計画」を策定し、新たな時代の顧客ニーズに対応して顧客との新たなパートナーシップを構築していく『次世代金融への転換』の実現を目指しています。「5ヵ年経営計画」の基本戦略として「オープン&コネクト」・「熱意と専門性」を掲げ、「金融そのものの価値」を越えて、非金融を含めた「金融を巡る新たな価値」の創造に向けて、みずほFGがこれまで培ってきた強みである①顧客基盤・ネットワークと信頼・安心感②金融機能・市場プレゼンスと非金融領域への対応力③グループ一体的なビジネス推進体制などを最大限活用し、デジタライゼーションへの取り組みや、外部との積極的な協働を加速していく方針です。

これまでソフトバンクとみずほFGは、株式会社みずほ銀行(以下「みずほ銀行」)とソフトバンクによる、国内初のAIスコアレンディング会社である株式会社J.Score(以下「J.Score」)の共同設立や、スマホ証券会社の先駆けである株式会社One Tap BUY(以下「One Tap BUY」)へソフトバンクとみずほ証券株式会社(以下「みずほ証券」)がそれぞれ出資するなど、金融事業においてさまざまな連携・協業を行ってきました。ソフトバンクとみずほFGは、グループ各社と連携しながらこれまで行ってきた領域について一段と強化するとともに、互いの強みを活かせる分野において協業領域をさらに拡大することで、スマートフォンを軸とした生活シーンと金融事業を融合した次世代型金融事業を創出し、利便性の高い新たなオンラインサービスを通じて、お客さまの新たなライフスタイルの実現をサポートしていきます。

本提携に基づき、ソフトバンクとみずほFGはレンディング分野、スマホ証券分野および決済代行分野において、以下の連携強化の協議を行い、実現を目指します。さらに両社の強みやノウハウを活かして、上記以外のより幅広い分野での協業を検討していきます。

レンディング分野

みずほ銀行とソフトバンクの共同出資会社であるJ.Scoreは、2016年の会社設立以降、「より自分を高めたいという気持ちをもったすべての人が、安心して挑戦できる新しい日本をつくる」をビジョンに掲げ、スコアに応じて最適な借り入れ条件を提示する「AIスコア・レンディング」等、「AIスコア」を活用したフィンテックサービスを展開してきました。

今般、上記の取り組みに加え、より幅広いお客さまの生活シーンにおける利便性を高めるという観点から、ソフトバンクのグループ会社であるPayPay株式会社(以下「PayPay」)と協力し、2020年度内の新サービス提供を目指して、検討を進めていきます。具体的には、PayPayの幅広いお客さまに対し、より便利なJ.Scoreのレンディングサービスを提供することを予定しています。この連携を通じてレンディング利用者層のさらなる拡大を図り、多様化する資金ニーズへの対応を強化していきます。

また、J.Scoreは、インドをリードする金融サービス事業者であるPaytm社の研究開発部門Paytm Labs Inc.による技術協力を受け、サービスのさらなる高度化を実現することを目指します。Paytmは、最先端技術を活用した決済サービスを展開しておりPayPayへの技術協力も行っています。

今後もみずほ銀行とソフトバンクは、J.Scoreを通じた付加価値の高いフィンテックサービスの創出に取り組み、日本におけるレンディングサービス等の健全な発展に貢献してまいります。

[注]
  1. お客さまの信用力と可能性をスコア化した日本初のサービスとして、2017年9月の提供開始以降、累計120万人を超えるユーザーに登録していただいています。(2020年3月現在)

スマホ証券分野

ソフトバンクの子会社であるOne Tap BUYは、1,000円から3タップで株式の売買ができる証券取引サービスをスマートフォンアプリで提供しています。2020年4月からは新たなサービスとして、PayPayのミニアプリで、PayPayボーナスを用いた疑似運用体験サービス「ボーナス運用」による手軽な投資体験機会の提供も開始しています。みずほ証券は、One Tap BUYがサービスの提供を開始した2016年度から資本参画し、資本面から営業基盤の立ち上げをサポートするとともに、事業における協業の可能性について議論してきました。

人生100年時代の到来により資産形成の重要性が一層増す中で、今回の提携の枠組みの下、One Tap BUYをソフトバンクとみずほ証券の共同経営体制へと移行し、「身近で親しみやすい」「分かりやすい」というコンセプトの下、これまでの株式売買サービスに加えて投資信託による積み立て投資サービス等のサービスの拡充を行うことで、従来以上に投資未経験者や初心者にも利用しやすい資産形成の場を提供していきます。具体的には、両社グループのリソースやノウハウ、顧客基盤を活用することで機能強化と基盤拡大を図るとともに、PayPayとのPayPayボーナス等の利用を通した連携強化の検討により、生活に密着した資産運用サービスを提供することで、より多くのお客さまにとって身近でわかりやすく、利便性の高いサービスを実現し、「貯蓄から資産形成へ」の流れを加速していきます。

決済代行分野

現金に代わる決済手段の多様化やスマートフォンの普及、デジタル化の進展、また現在の社会環境を踏まえ、消費者の行動が「対面から非対面へ」大きく変化しています。これに伴いEC市場の拡大やネット決済の広がりによるオンラインでのキャッシュレス決済が急速に拡大しています。

このような環境の中、ソフトバンクの子会社であるSBペイメントサービス株式会社(以下「SBPS」)が展開するネット決済代行機能をみずほグループに提供し、リアル加盟店のEC進出ニーズや法人顧客のEC決済ニーズ・決済手段の多様化に対応し、販売機会の拡大を支援できるよう、共同で検討を進めていきます。

また、SBPSが保有するAI不正検知ノウハウと、みずほグループが保有する多様な決済・金融データを活用したAI不正検知ソリューションや、安全・簡単な認証サービスの展開等を検討するとともに、それぞれが保有するオンラインおよびリアル領域の事業基盤やノウハウを融合した新たなソリューションの開発についても検討を進めていきます。

[注]
  1. 上記に記載した新しい金融サービスは、関係各社において、当該事業を行う上で法律上必要な登録や関係する監督官庁からの承認等の取得等が条件となり、法令の遵守および準拠を前提に検討しています。
  • SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
  • その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。