プレスリリース 2021年

サステナビリティボンド(愛称:HAPSボンド)
の発行について

~誰もが安定した通信ネットワークにつながる社会を実現するHAPS事業に調達資金を充当~

2021年11月24日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、成層圏から広域エリアに安定した通信ネットワークを提供する成層圏通信プラットフォーム(High Altitude Platform Station、以下「HAPS」)事業に資金使途を限定したサステナビリティボンド(無担保普通社債、以下「HAPSボンド」(愛称))を、2021年度中に発行することを決定しました。調達した資金は、HAPSに関わる設備投資や研究開発、事業運営などに充当する予定です。なお、ソフトバンクがサステナビリティボンドを発行するのは、今回が初めてです。

[注]
  1. 環境および社会課題の解決に資するプロジェクトに資金使途を限定した債券。

HAPSのイメージ図

HAPSのイメージ図

ソフトバンクは、持続可能な社会づくりに貢献するためのコンセプト「すべてのモノ、情報、心がつながる世の中を」の下、5G(第5世代移動通信システム)やIoT、AI(人工知能)などのテクノロジーと強固な事業基盤を活用して、社会・環境問題の解決に貢献するとともに企業価値を向上させることを目指しています。そのためにソフトバンクおよび子会社が注力すべき六つの重要課題(マテリアリティ)を特定し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた取り組みに力を入れています。

生活に必要不可欠な社会インフラである通信ネットワークを提供するソフトバンクは、六つのマテリアリティのうち「質の高い社会ネットワークの構築」と「人・情報をつなぎ新しい感動を創出」への対応として、安定した通信ネットワークの整備を通して、全ての人が平等に必要なサービスを利用でき、情報を得られる環境の構築を目指しています。この取り組みは、SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」と目標10「人や国の不平等をなくそう」を推進するもので、その推進に重要な役割を担うのがHAPS事業です。

HAPSは、成層圏に飛行させた航空機などの無人機体を通信基地局のように運用することで、山岳部や離島、発展途上国など、通信ネットワークが整っていない場所や地域に、安定したインターネット接続環境を構築することができます。専用のアンテナなどは不要で、既存のスマートフォンなどの端末でLTEや5Gを利用することが可能になります。地上から提供する通信ネットワークとHAPSを効率的に相互連携させることで、より広域なネットワークカバレッジを実現でき、産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支えるインフラとしても期待されています。また、HAPSは成層圏から安定した通信ネットワークを提供できるため、大規模な自然災害発生時の人命救助や復旧活動への活用も期待できます。さらに、ソフトバンクの子会社でHAPS事業を推進するHAPSモバイル株式会社(以下「HAPSモバイル」)が開発した無人航空機「Sunglider(サングライダー)」は、太陽光で稼働するため、SDGsの目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」の達成にも貢献します。

ソフトバンクのHAPSは現在、研究開発段階で、ソフトバンクは2027年に本格的に商用化することを目指しています。2017年にHAPSモバイルを設立して以来、HAPS事業の推進に向けた研究開発国際標準化活動、コアネットワークの構築、ビジネスの企画、周波数利用を見据えた活動などを行い、2020年9月には、無人機体の成層圏飛行および成層圏からのLTE通信に成功しています。今回の「HAPSボンド」の発行に伴う資金調達により、HAPS事業をさらに加速させていきます。

ソフトバンクは、「HAPSボンド」の発行に当たり、国際資本市場協会(ICMA)が定めるガイドラインに基づき、調達資金の使途、プロジェクトの評価と選定プロセス、調達資金の管理およびレポーティングに関する方針を定めたサステナビリティボンド・フレームワークを策定しました。このフレームワークは、「グリーンボンド原則2021」(ICMA)、「グリーンボンドガイドライン2020年版」(環境省)、「ソーシャルボンド原則2021」(ICMA)、「ソーシャルボンドガイドライン」(金融庁、2021年10月策定)および「サステナビリティボンドガイドライン2021」(ICMA)との適合性に関するセカンド・パーティ・オピニオンを、独立した外部機関である株式会社日本格付研究所から取得しています。

ソフトバンクは、今後も事業活動を通して社会・環境問題への解決や持続可能な社会の実現に貢献することを目指していきます。

ソフトバンクのサステナビリティの取り組みは、こちらをご覧ください。

  • SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
  • HAPSモバイルおよびSungliderの名称は、HAPSモバイル株式会社の登録商標または商標です。
  • その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。