プレスリリース 2022年

新たなカーボンクレジットの創出に向けた取り組みに参画

~「e-kakashi」のCO2吸収量推定システムを活用してカーボンクレジットの創出を目指す~

2022年12月15日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、日本のカーボンクレジット市場の活性化に向けて新たなカーボンクレジット※1の創出などに取り組む「ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム」(以下「NCCC」)に参画し、ソフトバンクの農業AIブレーン「e-kakashi(イーカカシ)」の技術を活用してカーボンクレジットの創出を目指します。

NCCCは、九州大学 主幹教授で、九州大学都市研究センター長の馬奈木 俊介氏が理事長を務める一般社団法人Natural Capital(ナチュラルキャピタル)が、日本のカーボンクレジット市場の活性化を目指して2022年12月15日に設立したコンソーシアムで、テクノロジーを活用して国内の森林や農地、海洋資源などの自然資本による二酸化炭素(CO2)の吸収量の測定・評価を行い、新たなカーボンクレジットの創出に取り組みます。ソフトバンクはNCCCに参画して、カーボンクレジットの創出のために、森林や農地のCO2の吸収量を可視化できる農業AIブレーン「e-kakashi」のCO2吸収量推定システム※2を提供します。CO2吸収量推定システムは、気象データと「e-kakashi」の各種センサーから取得する地温(地中温度)などの環境データに独自のアルゴリズムを組み合わせて、芝生や森林などの緑地におけるCO2の吸収量をリアルタイムに可視化するものです。センサーから取得するさまざまな環境データと独自のアルゴリズムによってCO2の吸収量を高い精度で測定することが可能で、信頼性の高いカーボンクレジットの発行を支援します。なお、ソフトバンクは、国内の森林でCO2吸収量推定システムを使ってCO2の吸収量を測定する実証実験を、すでに実施しています。

脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの導入や省エネルギーの推進による温室効果ガスの排出量削減に加え、植林などによる温室効果ガス削減効果をカーボンクレジットとして活用する動きが広がっています。NCCCは、地方の森林や農地などを活用したカーボンクレジットの創出などを通して地方創生や市場の活性化に取り組み、経済の持続的な成長と社会的豊かさの両立を支援していくことを目的としており、ソフトバンクはその理念に賛同して参画することを決定しました。

ソフトバンクは、SDGs(持続可能な開発目標)の課題解決を重要な経営課題と捉えており、マテリアリティ(重要課題)の中で「テクノロジーのチカラで地球環境へ貢献」を定め、さまざまな取り組みを進めています。2021年に、2030年のカーボンニュートラルの達成を宣言し、2022年からは事業活動に関係する全ての温室効果ガスの排出量(サプライチェーン排出量)を2050年に実質ゼロにする「ネットゼロ」に取り組んでいます。NCCCへの参画を通してカーボンクレジット市場の活性化に貢献し、脱炭素社会の実現に向けた取り組みをさらに推進していきます。

[注]
  1. ※1
    森林の保護や植林などによるCO2などの温室効果ガス削減効果をクレジットとして認証するもので、企業間での取引を可能にする仕組み。
  2. ※2
    気象・環境データと独自のアルゴリズムを活用してCO2の吸収量を推定します。実際のCO2の吸収量を計測するものではありません。CO2吸収量推定システムについては、2020年12月14日付のプレスリリース「農業AIブレーン『e-kakashi』のCO2吸収量推定システムを活用した実証実験を『YKKセンターパーク』で開始」をご覧ください。
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