プレスリリース 2024年
AIを活用した自販機業界向けDXサービス
「Vendy」を提供開始
～キリンビバレッジが採用決定、
オペレーションの最適化で人手不足対応・廃棄ロス削減・売上向上に貢献～
2024年3月12日
ソフトバンク株式会社
ソフトバンク株式会社（以下「ソフトバンク」）は、飲料メーカーおよび自動販売機（自販機）オペレーター※1向けに、AI（人工知能）を活用した自販機オペレーション最適化サービス「Vendy（ベンディ）」を開発し、2024年3月12日に提供を開始します。「Vendy」は、自販機の最適な巡回ルート（巡回計画）や商品ラインアップ（棚割り）などを自動で生成する「AI分析機能」に加え、自販機向けの通信機や管理画面を含めたソリューションをワンストップで提供するサービスで、自販機オペレーションのDX（デジタルトランスフォーメーション）を実現します。「Vendy」は、キリンビバレッジ株式会社（以下「キリンビバレッジ」）に採用され※2、2024年10月以降順次、キリンビバレッジのグループ会社が運営する自販機のオペレーションに導入され、2025年9月までに全国約8万台の自販機へ拡大していく予定です。
日本は「自販機大国」と言われるほど全国各地に自販機が普及しており、自販機業界全体の年間売上額は約4兆円※3に上ります。一方、自販機業界では、担当者が個人の経験などに基づいて自販機ごとの棚割りや補充数、巡回計画を決めるなど、属人的な業務が多く、人手不足やスタッフの業務負荷に加え、廃棄ロスや品切れ、非効率な巡回によるCO2排出量などが課題となっています。「Vendy」は、①自販機の遠隔管理やデータ収集に利用する「通信機（通信回線を含む）」、②ソフトバンクが独自開発したAIアルゴリズムを用いて自販機のデータ（例：過去の売上や在庫情報）やコスト情報（例：巡回に伴う人件費や物流費）などを分析して最適な巡回計画や棚割りなどを自動で生成する「AI分析機能」、③AIで自動生成された巡回計画や自販機の在庫状況などを確認できる「管理画面」の三つのソリューションをワンストップで提供します。お客さまのニーズや既存のシステム環境に応じて、必要なソリューションのみを組み合わせて提供できるよう複数のプラン※4を用意しています。
「Vendy」の開発に当たっては、ソフトバンクの社員が自販機の巡回・補充などを行うトラックに同乗し、実際の業務を体験して課題を把握するなど徹底した現場理解を基にサービスの開発を行いました。また、キリンビバレッジと共同で、キリンビバレッジのグループ会社が運営する自販機を対象に事前検証を行ったところ、実際の現場での有効性やあらゆるオペレーションに対応する汎用性を確認できました※5。キリンビバレッジは、この検証結果を踏まえて「Vendy」の採用を決定し、同社のグループ会社が運営する自販機のオペレーションに関わる業務時間の約1割削減と、約5％の売上増を見込んでいます。
ソフトバンクは、「Vendy」の提供を通して自販機業界のDXを推進し、自販機業界における業務効率化や廃棄ロスの削減、売上向上などに貢献することを目指します。
- [注]
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- ※1自販機の調達から設置先の開拓、設置後の商品補充・メンテナンスまで、自販機に関する一連の業務を行う専門事業者。
- ※2キリンビバレッジは「Vendy」の「アドバンスドプラン」（AI分析機能＋管理画面）を導入します。
- ※3出典：2021年版自販機ビジネスの現状と将来展望（矢野経済研究所）
- ※43種類のプランを用意しています。「プレミアムプラン」は通信機＋AI分析機能＋管理画面、「アドバンスドプラン」はAI分析機能＋管理画面、「ライトプラン」は通信機＋管理画面で構成されます。
- ※5事前検証は、2022年12月～2023年1月に約2,000台の自販機を対象に実施しました。
- ※1
- 「Vendy」のサービス概要
- 「Vendy」導入前後の業務フローのイメージ
「Vendy」の特長
1. 自販機業界に特化した独自のAIアルゴリズムによる高精度な予測
飲料メーカーや自販機オペレーターなど複数社の協力を得て、現場のさまざまな潜在的・顕在的な業務課題を把握したソフトバンクのデータサイエンティストが、AIアルゴリズムを開発しました。これにより、自販機業界に特化した高精度な分析・予測を実現します。
2. 自販機オペレーションの最適化を実現するソリューションをワンストップで提供
通信機（通信回線を含む）からAI分析機能、管理画面の各ソリューションを、運用・保守を含めてワンストップで提供します。お客さまのニーズや既存のシステム環境に合わせて、必要なソリューションのみを組み合わせて提供することも可能です。
3. 導入しやすい価格体系
一般的に、AIを活用した自販機オペレーションの業務効率化を支援するサービスは、通信機の購入費用やお客さまごとのAI開発費用などが重なり、導入コストが高くなる傾向があります。「Vendy」は、クラウド型かつ汎用モデルとしてサービスを提供するため、お客さまは初期費用無料で利用することが可能です※。これにより、企業規模を問わず幅広いお客さまが導入しやすい価格体系となっています。
- [注]
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- ※お客さまの個別要件により追加でシステム開発が必要な場合や、自販機の年式により通信機へ追加の付属品が必要な場合などは、初期費用が発生します。
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「Vendy」の「AI分析機能」について
1. 巡回計画の高度化
自販機の在庫情報や巡回コストなどのデータを基に、各自販機の品切れによる機会損失を予防しながら巡回コストを最小化するための計画をAIで自動生成します。生成された巡回計画は、オペレーション担当者が専用のスマートフォンアプリで確認できます。
- スマートフォンアプリの画面イメージ
2. アイテムの最適化
過去の売上データを用いた需要予測を基に、商品の入れ替えや巡回にかかる人件費および物流費などのコストを加味して、自販機の利益を最大化するための最適な棚割りをAIが自動生成し、そのための作業指示を提示します。
- SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
- その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。