プレスリリース 2025年

NVIDIAの本社ビルにソフトバンクの「AITRAS」を展開、
新たなエッジAIアプリケーションの開発が可能に

~AI–RANの実用化に向けて活動を加速~

2025年3月19日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、ソフトバンクのAI-RAN統合ソリューション「AITRAS(アイトラス)」を、米国カリフォルニア州サンタクララにあるNVIDIAの本社ビル内に展開しましたので、お知らせします。これにより、「AI and RAN」および「AI for RAN」の技術革新とさらなる検証を促進し、新しい「AI on RAN」向けのアプリケーションの開発が可能になります。

ソフトバンクとNVIDIAの協業は、AIを活用した5G(第5世代移動通信システム)および6G(第6世代移動通信システム)に向けた次世代データセンターにおいてNVIDIA GH200 Grace Hopper Superchipを含んだNVIDIAアクセラレーテッドコンピューティングプラットフォームを活用する、革新的なGPUベースのソリューションの通信事業への導入を目指しています。2024年11月にソフトバンクは、NVIDIA AI Aerialベースのアクセラレーテッドコンピューティングプラットフォームとソフトウエアで定義されたvRAN(virtual Radio Access Network、仮想無線アクセスネットワーク)を活用したAI-RANの統合ソリューション「AITRAS」を発表し、日本国内においてソフトバンクとNVIDIAの戦略的協業の最初の具体的な成果となる屋外実証実験を実現しました。

NVIDIAの本社ビルでの「AITRAS」の構築は、国外における初の「AITRAS」の実装事例として、グローバル市場におけるソフトバンクのテクノロジーの可能性を示す重要な一歩となります。両社は今後、モバイルエッジAIアプリケーションの開発を推進し、革新的なサードパーティーやNVIDIAエコシステムパートナーとより幅広い普及促進ために協力を続けていきます。

エッジAIアプリケーションのエコシステム構築に向けた第1弾として、ソフトバンクは、NVIDIAと協力し、LLM(大規模言語モデル)ロボットによる「ポーターロボット」を開発し、NVIDIA本社ビル内で実証実験を開始しました。「AITRAS」上で動作するLLMを用い、来訪者の服装を指示することで、ロボットは来訪者を追従し、状況に応じて荷物を運びます。アップリンク、ダウンリンクの通信の往復20msの低遅延環境において安定して動作し、従来のロボット制御と比べて高い追従性能を実現しています。

NVIDIAの本社ビルにソフトバンクの「AITRAS」を展開、新たなエッジAIアプリケーションの開発が可能に

両社は、AITRAS上のモバイルエッジでの、低遅延かつ高セキュリティーで革新的なAIサービスの実現とエコシステムの構築を目指し、モバイルエッジAIサービスの開発と実証、AITRASオーケストレーターとの連携によるGrace Hopper Superchipリソースの最適化など、共同での開発を加速していきます。

ソフトバンクの執行役員 兼 先端技術研究所 所長の湧川隆次は、次のように述べています。
「ソフトバンクとNVIDIAは、AI-RANの発展と通信業界にイノベーションを起こすための重要なパートナーであり、NVIDIAの本社ビルでのAITRASの展開を通して、そのパートナーシップはより強固なものとなります。AI-RANの実用化に向け、共同での開発と技術革新がさらに加速していくと確信しています」

NVIDIAのVice President of TelecomsのSoma Velayutham氏は、次のように述べています。
「AI-RANは、次世代のAIネイティブのワイヤレスネットワークへの道を開きます。NVIDIA AI Aerialを活用したソフトバンクのAITRASは、NVIDIA本社ビルでの展開を通して、より幅広いパートナーのエコシステムにアクセスできるようになり、RAN上の新しいAIアプリケーションを含め、AI-RANのあらゆる次元のイノベーションを加速します」

[注]
  1. 「AITRAS」の詳細は、2024年11月13日付のプレスリリース「AI-RAN統合ソリューション『AITRAS』を開発」をご覧ください。
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