ESG推進担当役員
メッセージ

ソフトバンクで働く全ての従業員の業務が持続可能な社会の実現につながっていくと確信しています ソフトバンクで働く全ての従業員の業務が持続可能な社会の実現につながっていくと確信しています

ESG経営の考え方
およびESG推進体制

当社は、事業活動を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上の両立を、ESG経営の要として位置付けています。このESG経営の考え方を当社およびグループ会社に浸透させる役割を担う組織として「ESG推進室」を設置している他、さまざまなステークホルダーの期待や要請に応えるため、取締役会の諮問機関として「ESG推進委員会」を設置しています。
代表取締役社長の宮川がESG推進の最高責任者として自ら旗を振り、私が担当役員として、グループ全体のESG推進を担っています。

気候変動や生物多様性保全に
対する取り組み

持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして、気候変動や生物多様性保全への対応を社会的責務と捉え、重要なテーマの一つに位置付けています。気候変動への対応としては、2030年までに自社の事業活動で排出する温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」、2050年までにお客さまや取引先などサプライチェーンも含めて温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「ネットゼロ」の達成に向けてグループ一丸となって取り組んでいます。
また、生物多様性保全への対応においては、国際社会が目指す「ネイチャーポジティブの実現」を支持しています。例えば、自社の事業活動が生態系に及ぼす影響を低減するために、生物多様性の重要地域に携帯電話の基地局などの通信設備を設置した場合に、設置した面積の2倍以上の土地に植樹をするなど、森林保全活動に取り組んでいます。また、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の開示提言で示された情報開示フレームワークに基づき、自社の事業活動が自然資本などに与える影響についての情報開示を実行しています。

企業価値の向上に向けた
人的資本経営

企業価値の向上に向けて、当社の事業成長をけん引する鍵となるのは人材であり、多様な人材が個性や能力を最大限に発揮するための環境整備と機会提供が重要だと考えています。ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進を重要な経営課題と位置付け、年齢、性別、国籍、障がいの有無などにかかわらず、能力のある多様な人材が活躍できる環境を整備し、躍動感と活力にあふれる組織を目指しています。特に女性活躍推進については、外部有識者をアドバイザーに迎えた「女性活躍推進委員会」の設置や、女性社員を対象としたキャリア研修や社内の管理職によるメンタープログラムの実施など、多面的な取り組みを行っています。また、社員の成長が中長期的な企業価値の向上につながるという考えの下、社員を重要な「資本」と位置付け、人的資本を最大化するために自己研さんの制度や自律的なキャリアを開発するための仕組みを整備しています。当社は、積極的に人的資本への投資と情報開示を行い、事業の成長に合わせた人材を育成するとともに、時代が変化する中でもあらゆる人から選ばれる会社を目指します。

企業価値の向上に向けた
ガバナンス強化の取り組み

企業価値の向上には強靭なガバナンスが不可欠です。高度なガバナンス体制を構築して、経営の透明性を高め、誠実で公正な企業統治を行うことを目的に、取締役の職務の執行状況について実効性のある監査を行うための監査役・監査役会を設置しています。また、2024年6月からは当社の経営の独立性・透明性向上を図るため、取締役会の構成員11名のうち、独立社外取締役が6名と過半数(54.5%)を占める体制としました。また、役員・社員の一人一人が高い倫理観と責任感を持って日々の業務を遂行する上で順守すべき行動規範である「ソフトバンク行動規範」を策定し、併せて、コンプライアンス意識の浸透を目的に、各種研修やコンプライアンス浸透月間での啓発活動などさまざまな施策を実施しています。これらの取り組みによって、当社の全ての企業活動において透明性を担保し、全てのステークホルダーの皆さまに信頼していただけるガバナンスの構築に努めています。
また、社員や取引先、サプライチェーンなど全てのステークホルダーに対して、年齢、性別、国籍、障がいの有無などによる一切の差別やハラスメントの禁止などを定めた「ソフトバンク人権ポリシー」や、大切なお客さまとの関係を良好に保つだけでなく、暴言や過剰な要求などから社員などを守り、安心して働くことができる職場環境を整えるために「カスタマーハラスメントに関する当社の考え方」を策定するなど、人権に対する取り組みも進めています。

社会課題に
アンサーを出し続け、
世界で最も必要とされる
会社を目指す

当社は、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念と「世界に最も必要とされる会社になる」というビジョンの下、2030年に目指す姿として「デジタル化社会の発展に不可欠な次世代社会インフラを提供する企業」になることを長期ビジョンとして掲げています。また、当社のブランドシンボルである2本のラインは、情報革命の担い手としてのソフトバンクグループの企業姿勢をシンボル化した「=(イコール)」マークであり、お客さま、そして世の中が抱えるさまざまな課題に対して「答え(アンサー)」を導き、解決することを表しています。当社は、2024年から「社会課題に、アンサーを。」を新たなスローガンとして掲げ、顕在化している社会課題と共に将来起こり得る新たな社会課題を見据えた取り組みを発信していくことで、取り組みとその背景にある想いを伝えていきます。当社の社員は、これらの理念やビジョン、ブランドロゴに込めた想いの実現に自身の業務や活動がどのようにつながり、貢献できるかを意識して日々の業務に取り組んでおり、その羅針盤となるのが6つのマテリアリティ(重要課題)です。社員一人一人の業務の積み重ねが、持続可能な社会の実現と企業価値の向上の両立につながっていくと確信しています。

2024年8月
ソフトバンク株式会社
専務執行役員 兼 CHRO 兼 ESG推進担当役員
青野 史寛