2025年3月期 第2四半期
投資家向け説明会
主な質疑応答

日時 2024年11月8日(金)
午後6時~6時50分
登壇者 ソフトバンク株式会社 取締役 専務執行役員 兼 CFO 藤原 和彦
ソフトバンク株式会社 執行役員 財務統括 財務戦略本部 本部長 秋山 修
ソフトバンク株式会社 財務統括 財務経理本部 本部長 小野口 亘
ソフトバンク株式会社 財務統括 経営企画本部 副本部長 佐々木 雄大
  • 今後は純増数だけでなくARPUも重視する旨の発言があったが、ARPUの今後の見通しについて教えてほしい。ARPUを重視するあまりに、モバイル売上が減少するようなリスクはないか。

    モバイル売上の成長が最優先であり、その実現のために純増数とともにARPUにもこだわることが重要だと考えている。当社のサービスは、スマートフォンが入口となるため、純増数は引き続き重視していく。収益性の低い領域にまで過度に獲得費をつぎ込んで純増数を追うことはせず、規律をもってモバイル売上の拡大に努めていくという趣旨とご理解いただきたい。

  • スマートフォンの純増数について、元々年間100~150万件という水準の見立てだったかと思うが、その見立てが段々下がってきている。当初の見立てと何が変わってきているのか。また、年間100万件を超える目標は今後も持続可能なのか。

    2023年5月に発表した中期経営計画でスマートフォン純増目標は年間100万件水準と申し上げている。2023年度の純増数が年間100万件を大きく上回ったので、目標が低いのではというご指摘をいただいていた。純増数は毎年第4四半期に大きく伸びるため、今年度については、年間100万件はリーズナブルな見立てと考えている。来年度以降については、収益性とのバランス見合いではあるものの、今後も一定数の純増は意識していきたい。

  • “ワイモバイル”の料金が他社のプランと比較して競争力が弱いように見えるがどうか。

    料金プランについては、事業環境や進捗を注視しながら常に検討していく。今回は、“LINEMO”でも料金を変更しており、両ブランド合わせて対抗できると認識しているので、結果をみて今後の意思決定をしていく。

  • エンタープライズ事業の前年同期比の増益幅が大きいが、これは一時的な事象によるものか、あるいはオーガニック成長によるものか。

    ソリューション等のオーガニック成長による部分が大きい。そのほかには、モバイル端末のレンタルサービスにおいて、中古市場でのモバイル端末の収支改善を反映したが、その影響について、第1四半期分も第2四半期にまとめて遡及的に計上したという一時要因がある。

  • 「その他」セグメントには、調整項目以外では具体的にどのような項目が含まれているのか。生成AI関連の計上セグメントは今後どうなるのか。

    「その他」セグメントには、研究開発費や生成AI関連の項目が含まれる。具体的には、AI計算基盤の償却費やAIコールセンターソリューション開発に係る費用など。生成AI関連の計上セグメントについて、現状は研究開発段階であるため「その他」セグメントで認識している。次期中期経営計画の策定に向けて、さまざまな選択肢を検討している段階と捉えていただきたい。

  • 業績予想の上方修正の要因について、LINEヤフー(株)グループ(LINEヤフー(株)および子会社)を除く部分を説明してほしい。また、コンシューマ事業では営業利益予想5,300億円に対する進捗率が60.8%と高い一方で、当該通期予想を据え置いた理由は。

    LINEヤフー(株)グループを除く部分は主にソフトバンクだが、「その他」において評価性の損失や期中に新規に発生する損失などの下方リスクが縮小してきたことが一因。コンシューマ事業の営業利益予想5,300億円は現時点で十分射程距離に入っているが、今後の事業環境を総合的に見据えて数字は据え置きとした。

  • 来年度の営業利益は1兆円を狙える可能性があるとのことだが、その達成に対してリスクがあるとしたら、どの領域か。

    来年度は、研究開発や生成AI関連の取り組みが一段と進展することで、今年度以上に費用が膨らむことを想定している。そのため、こうした費用をきちんと吸収し、利益を確保していくことが重要と認識している。

  • LINEヤフー(株)が、来年度末までに3,650億円からM&Aに使用する金額を除いた金額を自社株買いに使うと言っていることに関連して、Aホールディングス(株)が先日実施された公開買付けに参加したことに関する評価、および今後の参加意向について教えてほしい。

    LINEヤフー(株)が先日実施した公開買付けは、東証プライム市場への上場維持基準適合に向け実施した自己株式の公開買付けという特殊な事情もあり、380円という価格で応じた。株価も重要であり、今後LINEヤフー(株)が自社株買いをするにあたっては、株価や持分に対する考え方について、LINEヤフー(株)、Aホールディングス(株)と話し合って方向性を見出していくことが必要だと考えている。LINEヤフー(株)の思いは理解しており、さまざまな話し合いが必要な領域だと思う。