プレスリリース 2018年
「5G×IoT Studio」のお台場ラボがリニューアルオープン
~28GHz帯で構築した5Gのネットワーク環境を提供、
業種別のユースケースをイメージしたデモンストレーションを展示~
2018年11月30日
ソフトバンク株式会社
ソフトバンク株式会社は、第5世代移動通信システム(以下「5G」)の実験機器や周辺機器、エッジコンピューティングを想定した高性能サーバーなどを設置した屋内トライアル環境として、2018年5月18日にオープンした「5G×IoT Studio」のお台場ラボを、11月30日にリニューアルオープンしました。
今回リニューアルオープンしたお台場ラボでは、5Gのネットワーク環境を、4.5GHz帯から28GHz帯の周波数を使用したノンスタンドアローン標準仕様※1に構成を変更して、再構築しました。5Gを活用したサービスの導入を検討する法人のお客さまは、今回構築した5Gのネットワーク環境で、5Gの技術検証はもちろん5Gと高性能サーバーを組み合わせたサービスやアプリケーションの検証などを実施することができます。ソフトバンクは、法人のお客さまとの実証実験を通してノウハウを蓄積し、5Gネットワークの商用展開時に安定したサービスの実現を目指します。
また、製造業や建設業、エンターテインメント業、放送業、小売業など、業種別の5Gのユースケースをイメージしたデモンストレーションを新たに用意しました。例えば、放送業のユースケースとして、ユーザーが時間や場所を問わずに臨場感ある映像を体験することを想定して、株式会社アルファコードとVRコンテンツの多視点切り替え配信のデモンストレーション環境を構築しました。今回、京都の大江能楽堂※2で上演された「土蜘蛛」を撮影して、5Gの実験用VRコンテンツを制作しました。このコンテンツは、舞台に向かって正面、左、左奥、2階席の4カ所から360度カメラで撮影した高精細な8K映像で構成されており、立体音響技術を採用したことで、ユーザーが見る方向に合わせて音が追随し、舞台の奥行きを感じることができます。高速大容量・低遅延でデータ通信が可能な5Gを活用して、ユーザーはこのコンテンツを遅延なくスムーズに視聴できるとともに、違う視点の映像に瞬時に切り替えることが可能なため、遠隔地にいながらでもその場にいるかのような臨場感を味わうことができます。
業種別のデモンストレーションの展示のほか、過去のデモンストレーションをまとめた動画や、これまでに共同実験を実施した法人のお客さまとの取り組み内容も併せて展示します。
さらに、地域活性化などを目的とした可搬型5G設備「おでかけ5G」の試作機を展示します。「おでかけ5G」は、5Gの基地局とコア設備をセットにしたもので、設置したエリアにおいて、高性能でプライベートな5Gのネットワーク環境を構築できます。今後、大学や自治体などのさまざまな場所で5Gのローカルネットワークの構築や、地方創生に向けたビジネス活性化を目指し、「おでかけ5G」を利用した新たなビジネス共創に向けた取り組みを促進していきます。
お台場ラボに関するお問い合わせや見学のお申し込みなどは、こちらをご覧ください。なお、お問い合わせや見学は法人のお客さまに限らせていただきます。
- [注]
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- ※1LTEとの連携によって5Gの性能や機能をいち早く実現できるようにする仕様
- ※2大江能楽堂の詳細は、こちらをご覧ください。
- ※1
デモンストレーション一覧(11月30日現在)
名称 | 業種 | 概要 |
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力触覚伝達型遠隔操作 | 製造業 | 高速大容量・低遅延でデータ通信が可能な5Gを活用して、複数方向からの映像を見ながら遠隔操作で物体をつかんだり移動させたりする。 |
NVIDIA GRIDによる仮想GPU処理 | 建設業 | ソフトバンクの通信網内で高負荷なグラフィック処理が必要な3D CADデータを動作させて、高負荷なデータはオフロードし、仮想GPUで処理することで、タブレットからの操作でスムーズに3D CADデータを表示する。 |
エンターテインメント業 | ソフトバンクの通信網内でさまざまなグラフィック処理が必要なゲーム映像を動作させて、高負荷なデータはオフロードし、仮想GPUで処理することで、タブレットへスムーズにゲーム映像を表示する。 | |
8Kの360度映像の多視点切り替え配信 | 放送業 | 4カ所から360度カメラで撮影した高精細な8K映像を遅延なくスムーズに視聴できるとともに、違う視点の映像に瞬時に切り替えることができる。 |
高画質映像のリアルタイム加工処理 | 放送業 | 視線や表情など細かい特徴を検出できる技術を活用して、カメラ映像に映り込んだ人物の目に対してリアルタイムでぼかし処理を加える。 |
アバターのリアルタイム生成 | 放送業 | ユーザーに取り付けた複数センサーから取得した骨格のデータと、スマートフォンから取得した顔の表情などのデータから、アバターをリアルタイムに生成し、動きをリアルタイムに反映する。 |
複数カメラからのリアルタイム動線分析 | 小売業 | カメラの映像から、人の動線をリアルタイムで分析するとともに、顔認識データから予測した性別や年齢情報を付与することで、ターゲットグループごとに動線やヒートマップを可視化する。 |
「5G×IoT Studio」について
ソフトバンクは、5GやIoTを活用した新たなサービス、ソリューション、プロダクトの提供を目指す企業向けに、5Gの実験機器で技術検証ができるトライアル環境を提供し、さまざまな企業と新たな価値の共創を目指す「5G×IoT Studio」を2018年2月に開始しました。今後来るべき5GやIoTの時代に向けて、お客さまの新たなサービス開発をサポートしています。「5G×IoT Studio」の詳細は、こちらをご覧ください。
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